(第10章)始まりの聖女と終わりの聖母。

(第10章)始まりの聖女と終わりの聖母。

 

モニター画面では一匹のリッカーが自らの意志で仰向けに寝転んでいる

安位裕子に近付いた。リッカーは右側に刻まれた太陽の聖環を通して

「子孫を残して繁殖し。産めよ。

増やせよ若い旧人類の女達は新人類のものである」と。

太陽神テスカトリポカから受けていたので本来の生物としての

役割を果たすべく忠実に実行していた。一方、相手の安井裕子もやはり

頭の中に響いていた『太陽神テスカトリポカ』の命令により。

リッカーとの交尾をおとなしく受けて入れていた。

安位裕子は。首筋まで伸びたショートヘアの黒髪。

ぱっちりと知ら茶色の瞳。右側だけ隠れた黒髪の前髪。

右側にやや太い眉毛。丸っこい低い鼻。

右側の鼻の白い肌には小さな茶色のホクロが付いていた。

ぷっくりとしたピンク色の唇。ふっくらとした白い肌の両頬。

彼女はニッコリと笑っていた。彼女の張りのある白い肌に覆われた両乳房の

右側に小さな茶色のホクロがあり。右側の白い肌にはハンターα(アルファ)や

リッカーと同様の真っ赤に輝く太陽の聖環が刻まれていた。

安位は自らの意志。いや頭の中に響く『静かなる丘・サイレントヒル

の太陽神テスカトリポカの命令に従って白い肌に覆われた肌と

両腕を動かしてリッカーが交尾しやすい態勢を取った。

彼女は美しい白い肌の両脚を左右に大きく広げさせた。

彼女は膝を曲げて、コンクリートの床で仰向けにガニ股の態勢となった。

リッカーはゆっくりと慎重に安位の身体に覆いかぶさった。

続けて慎重に自らの生殖器官を安位の膣に慎重に膣内の壁を

傷つけないように時間をかけて挿入させた。

リッカーは自ら慣れない少しもたつきながらもゆっくりと自らの腰を前後に振った。

安位は初めて性行為するリッカーの行動に対して愛らしいと言う感情が芽生えながらも。同時にハアハアと息を吐き気持ち良くなって来た。

安位は徐々に性的興奮を感じ続け、それが強くなって行った。

彼女は両頬と深い胸の谷間を紅潮させた。彼女はとうとう少しだけ口を開いた。

そして悦びに満ちた高い声を上げ続けた。

「えふっ!あっ!あっ!いいっ!あっ!あっ!あん!んんっ!あっ!」

彼女はリッカーに対する激しい欲情でまずは頭が一杯になった。

さらに安位の心は『静かなる丘・サイレントヒル』の

太陽神テスカトリポカと太陽神テスカトリポカの呪術に操られた

リッカーに対する激し過ぎる程の強烈な愛情に満ちていた。

彼女は心拍数が上がり、心臓は早鐘のように鳴り続けた。

安位は太陽神テスカトリポカが遣わした異形の怪物であり。

人間の進化形のリッカーに対する激しい欲情から来る性的興奮に耐えられなくなり。

とうとう気持ちよさそうに瞼を閉じた。

そして茶色のやや太い眉毛をハの字にして額にしわを寄せた。

続けて張りのある白い肌に覆われた両乳房を

前後左右にプルプルと徐々に早く揺らし続けた。

同時に両首筋まで伸びたショートヘアの黒髪も上下にフルフルと揺れ続けた。

やがて安井の瞳は性的興奮が高まるにつれて

真上に持ち上がるように瞳の焦点を真上に向けていた。

一方、リッカーはハアーハアーと激しく獣のように息を切らした。

続けて自らの腰を前後に徐々に早く速く何度も何度も揺らす運動を続けていた。

同時に安位の性的興奮が徐々に高まって行くのを感じた。

彼女の張りのある白い肌に覆われた巨大な丸い両乳房は目にも

止まらぬ速さで前後左右プルプルと揺れ続けていた。

同時に両首筋まで伸びたショートヘアの黒髪も

目にも止まらぬ速さで前後左右にプルプルと揺れ続けていた。

リッカーは口から細長いピンク色の舌を伸ばした。

リッカーはピンク色の細長い舌を伸ばした後に安位の張りのある白い肌に覆われた

巨大な丸い両乳房に沿ってグルリと巻き付いた。

さらに8の字型に巻きつけた舌をゆっくりと強く締め付けた。

続けて舌の先端で屹立したピンク色の乳輪と乳首を左右交互に指で弾くように弄び続けた。安位はピクン!ピクン!と全身を振るわせた。

彼女は瞼を閉じたまま感じて甲高い声で喘ぎ、悶え続けた。

「あっ!すごい!もっと!もっと!弾いて!ひっ!ひっ!あっ!ふふっ!ひっ!」

やがてリッカーは安位裕子の膣の中に

大量の精子をドクドクと脈打つ様に注入し続けた。

絶頂の最中に安位はしばらく両脚を左右にピクピクと痙攣させ続けた。

「これで安位裕子も他の不特定多数の女達もリッカー達の間の子供の

SHB(サイレントヒルベイビー)を次々とお腹に宿すだろう。」とマルセロ博士。

「ああ、太陽の聖環の呪術の影響で妊娠する可能性は100%だ。」

潜在的な人間の子供を創造する能力を限界まで引き出していると言う訳だ。」

「それと『静かなる丘・サイレントヒル』についての神について調べた。

マルセロ博士はジョンに資料を手渡した。

ジョンはマルセロ博士に渡された資料を読んだ。

それから資料の内容は以下の通りである。

多神教と一神崇拝について。

主神である『神』の下に多くの従神が存在する拝一神教

一神崇拝とは主神を信仰する宗教。

同じ一神教でも唯一神教が他の神々を認めないのに対し。

一神教は他の神々の存在も前提とする。

神々の中の一柱を主神として崇拝するものを単一神教である。

特に部長時代のヘブライ信仰が自ら部族の神である

YHVA(ヤハウェ)のみ排他を信仰。

厳しく他の神々を崇める事を禁じていたのがモデルに概念化された。

旧聖約聖書における神観念は一神教だった。

しかし唯一神が絶対になったのは前6世紀のバビロニア前後である。

主にゾロアスター教ユダヤ教以前の古代イスラエルのヤハヴェ信仰である。

「『サイレントヒルの神』は拝一神教であるのは間違いない。」

「確か主な教義は原始混沌の世界に楽園を想像して力尽きた『神』。

つまり太陽神テスカトリポカを復活させて。全ての世界を崩壊させて。

全ての世界を洗い流す。だったかのう?」

「また教団には3つの派閥があったようだ。」

「聖女派は降魔の儀式を行い特殊な資質を備えた聖女の胎内に神を宿して出産させる。

そうする事で神の復活を目指す。アレッサの母親のダリアがリーダーのグループじゃ。

もうひとつは聖母派は『術者』と呼ばれる人間を育成し

『21の秘跡』の儀式を完成させる事によって神(聖母)の復活を目指し。

聖母派とは対立しているそうだったじゃったが。

ヴァルティエル派は聖女派と聖母派の仲介を図るグループで。

神の復活を手助けする天使であり、処刑人であるヴァルティエルを崇拝する。

ジミー・ストーンを筆頭とする派閥じゃ。

いずれ全てのジミー・ストーンもリーダーも死んだが。

ついでにダリアやクローディアもウォルター・サリバンもだ。」

「そして死者となった司祭は若村秀和も加わった訳だな。」

「ついでにマーガレット・ハロウェイもな。勝手に自滅しおった。」

「太陽神テスカトリポカを中心に天魔ヴァルティエルやイロウルゼルエル

シャムシェル。ミカエル。アルミサエルと言った多数の天使達と

死神ホラー・タナトス。他の死神達や多数の従神達。

それが多数集まって協力し合い。楽園を創造しようとしている。」

「勿論、進化体の天魔エグリゴリ(ツイスデッドヘリックス)。

ワンバック、アキュラス。他のクリーチャー達。

処刑人レッドピラミッドシング

挙げれば挙げる程、はっきり言ってキリがないのう。」

「それだけ奴には他の神々や天使を従わせる力があるのだろう。」

「太陽神テスカトリポカを魔獣新生多神連合に与させれば!」

「ああ。唯一神YHVAと戦う即戦力となろう。だが。」

「いずれは奴はフラウロスの中に封印される。」

「まさか?奪い取るつもりか?」

するとジョンはマルセロ博士に「さあーね」と首を左右に振った。

続けてこうも言った。「奪い取れるかな?」と。

「所有者が鋼牙なら難しいかもしれん。」とマルセロ博士は考えた。

「まあー難しいだろうね。それに下手に動いて奴に付け入られる

隙を与える訳にはいかない。勿論、自分の身体の中に聖なる石を

取り込んで魔獣ホラー・ガーゴイルのようなヘマはしない。

魔王の座は太陽神には渡さない。

もう二度と堕とされて堪るものかッ!未来を見たんだ!」

「そうかヨグの眼も役に立っておるのじゃな。

それとジョン『静かなる丘・サイレントヒル』のダリア式降神の儀式の

聖女の儀式と21の秘跡は元々はひとつの儀式だった事が判明した。

しかもふたつの方法はほとんど間違っておった。

つまりひとつに集めても不完全なものじゃ!

しかしあっている部分がひとつだけあった。

聖女と聖母は完全な儀式の中に存在しているのじゃ!」

「つまり!」とジョンは質問した。

するとマルセロ博士は一冊の分厚い赤い本をポンと真っ赤に輝く棺の上に置いた。

「この本に書いておったわ!『儀式の書第100章12節』。

聖女は神の生命と輪廻の誕生。全ての始まり。神の妊娠出産の役目。

聖母は楽園の扉を開き。旧き世界と生命に終わりへと導く死の聖母。

汚れた肉体から解き放たれた魂は楽園で転生し。

新しき世界と新しき生命『性』を与える。太陽神の命令と共に」

「つまり?聖女は始まりを。聖母は終わりの役目を担う訳か。

それが『聖女・魔人フランドール』『聖母・のぴ』か。

魔人フランドールは『始まり』。のぴは『終わり』を司る。」

「だから仮に片方の儀式を行っても完全には復活しない。不完全な復活。

堕落した神は悪魔であり。ただ意味も無く周囲の人々を呪い殺すだけで

楽園を創造する力すら無い。つまり憎しみで産まれた神に楽園を築ける事は

永遠に不可能だ。しかも人間の武器で簡単に殺せるような悪魔なら余計さ!」

「さーてと自室でちょっと休んでいるよ!色々考え事もしたいからね!」

「とりあえず人類滅亡か人類存続は鋼牙達の手に委ねるか。」

「そうさ!タロットカードで今思う事が色々あるんだ!」

マルセロ博士にそう言うとジョンは右腕を上げて手を振った。

そして地下室へ出て行き、エレベーターに乗り込んで地上へ向かった。

マルセロ博士はエレベーターホールでエレベーターに

乗り込むジョンを黙って見送った。

数分後。エレベーターで地上に戻ったジョン・C・シモンズ事。

魔獣ホラー・ベルゼビュートは自室に戻ると直ぐに白いベッドの上に座った。

彼は窓の外に映る青い月をしばらくぼんやりと眺め続けていた。

そしてジョンはベッドの横に置いてある丸いテーブルの下部の

引き出しから数枚のタロットカードを取り出した。

ジョンは窓から入ってくる月の青い光を明かり代わりにしてカードを見た。

一枚目のカードには温かい未来を得る『太陽』だった。

2枚目は一端動きの取れぬ『刑死者。吊るされた男』。

3枚目は13番目の精神の死。転機ターニングポイントとなる

『死神』のカード。4枚目は甘言と誘惑を受けて様々に人を迷わせる『悪魔』。

そして5枚目の『塔』で全ての価値観はいったん崩壊する。

何もなくなったかに見えたが。

そこで見つけるのは希望と言う小さな光『星』だ。

人間や太陽神は『太陽』で真の意味で何かを達成させるのだろう。

その為には母性と生命力。母なる慈愛の『女帝』。

『のぴ』が『刑死者』と13番目の大アルカナ『死神・死の宣告者』と

共に持つカードだ。対して魔人フランドールが持つのは『愚者』。

そして始まりを意味して無限の可能性を示す。

つまり人生の始まりだ。次に『女教皇』。

彼女の精神の成長とそれに欠かせない知識を与える存在

エイダ・ウォン』だ。僕はそれに対する父性のカードを表し。

統率や判断力を示す『皇帝』だ。ただこの役目は『エア・マドセン』と

『アキラ』に譲るさ!!あと『アキラ』と『エア・マドセン』は『法王』でもあり。

寛容と精神性の充実や宗教や精神世界の出会いを示唆する。

同時に『正義』でもある。公明正大さを持ち。自分の中に善悪や理性がある。

『運命』は特に組み合わせが面白い。『運命』は人が干渉できない運命である。

そして必ず『愚者』と組になっている。『運命』はシルクロードとマサイだ!

『愚者』は魔人フランドール。もうひとつはかつて神の聖母だったニューヨーク市警の

殺人課の刑事か。当然。サイレントヒル出身の彼女だ!タロットカードは面白いな。」

その時、キーツと音を立てて自室のドアが開いた。

 

(第11章に続く)