(第39章)厳罰を受ける3人の罪深き不死者・プロメテウス

(第39章)厳罰を受ける3人の罪深き不死者・プロメテウス

 

エアとエイダと鳴葉は自分を助けてくれたシェリル刑事が

『モーテルにブラックフランドールがいる』と言う情報を話した。

また『我々人類にと動物達には余り時間が残されていない』と言う情報。

『この広場の周りを見れば事態の深刻さを知る事になる』と言う情報も話した。

そこで3人は少しだけこの広場、公園内を探索しようと歩き出した。

白い霧に覆われた公園は何もなく静かだった。

しかしすぐに木の柱で出来た柵のある緑の芝の地面の上に人が殺されていた。

しかも仰向けに倒れた長髪の男性で地面の緑色の芝生は大きな血溜まりになっていた。

そして胸部の心臓に銅の杭を深々と打たれ地面に打ち付けられて

目をぱっちりと開けたまま即死していた。

顔は恐怖の余り、死後硬直のせいで歪んでいた。

それから遺体の傍の血溜まりからエアは財布を拾って車の免許書を見た。

彼の名前はウィリアム・ディビスと言うらしい。

他にもベンチの上にも同じ手口で殺された男性の遺体があった。

折れていないもうひとつの電柱の地面にも心臓に杭を打たれて即死した

男性の遺体が血溜まりの上に転がっていた。

また放置された車を見つけたが完全に壊れていて全く動かなかった。

しかも車の周囲に4人の心臓に杭を打たれて即死した男性の死体があった。

また大きな建物の療養所の茶色の扉は鳴葉がドアノブを回してみたが

鍵が壊れているらしく全く動かず当然、扉は開かなかった。

エイダによるとそこは既に調査済みらしい。

そうなのでとりあえずエアのエイダと鳴葉と

一緒に繁華街に戻ってモーテルを探さないと。

しばらくしてエアは鳴葉に代わって療養所の茶色の扉の前に立った。

エアは茶色の扉のドアノブに手をかけた。

すると鳴葉の眼にはエアの右手から真っ赤なレーダーのようなものが

扉に放たれたのを見た。やがてキーツ!と療養所の茶色の扉が開いた。

エアは何かに導かれるように中へ入って行った。

慌てて鳴葉もエイダもエアのあとへ続いて中へ入って行った。

そこはエイダも行った事があるのでよく覚えていた。

療養所のロビーは円形の広場だった。

円形の広場には右側に『EASTSOLARIUM』と

『DNING HALL』の部屋が上下にあった。

左側には『WEST SOLARIUM』と『DAY ROOM』

の部屋が上下にあった。真正面の上の方には

『PATIENTIENTBELONGINGS』

と言う部屋がそれぞれの左右には『DR SOFFICE』の部屋があった。

しかしどこも鍵が壊れているか鍵が掛かっている為、

全ての扉は開ける事が出来ず先へ進めなかった。

更にあの忌まわしいサイレンの音が長々と響き渡り始めた。

ウウウウウウーウウウウウウーウウウウッ!ウウウーウウッ!ウウウウッ!

やがてまた円形の療養所の茶色の壁や壁画も床の茶色のタイルの床も円形の文字が

描かれた青い円形の白く緑取りされた木の絵が描かれたマークのタイルの床も

どんどんパリパリと音を立てて次々と剥がれ落ちて行った。

やがて療養所のロビーはまたしても赤い血と錆の裏世界一色に染められて行った。

床のほとんどが金網の床に覆われて行った。

更に周囲の部屋が全て消え去り、円形の錆びだらけの高いフェンスに変わって行った。

裏世界と化した療養所のロビーの中央には3つの巨大な黒い鉄の四角い棒があった。

3つの巨大な黒い鉄の四角い棒の腰部分を両手を挟めて逆さ吊りにされた

2人の男性と1人の女性がいた。

「いやあああっ!」「助けてくれ!」「やめろ!ふざけんな!」

更にそれぞれの逆さ吊りにされた男2人と女1人の横に赤い三角頭

レッドピラミッドシング)がいた。

彼らは全員白い服のノースリーブのローブを着ていた。

見た目もあの黄金の三角頭(ゴールドピラミッドシング)とよく似ていた。

3人の赤い三角頭(レッドピラミッドシング)はかつてトルーカー刑務所で

死刑執行人が使用していた槍を所持していた。

そしてどこからかスピーカーからブラックフランドールの声がした。

「右側の男の罪状。心理的虐待。

弱い立場の人を馬鹿にして避けたり、仲間外れにした。

大人なのに赤ちゃんのような扱いを長い間心理的に苦しめた容疑で死刑!!」

赤い三角頭(レッドピラミッドシング)は右手で軽々と長い槍を構えた。

そして男の背後に立つと右腕を前後に大きく振りかぶった。

「うぎゃあああっ!」と男性は絶叫した。槍は男性の背中を軽々と刺し貫いた。

続けてブラックフランドールは中央の女性の罪状を話し始めた。

「中央の女。罪状・ネグレクト。子供に障がいのある子供に対してトイレの手伝い

が必要にも関わらず手伝いもせず。授乳や遊びやふれあいを求めている赤ちゃんを

放置して遊びに行き、精神的・肉体的に弱らせて死なせた。

そして食事もトイレも出来ない子供やか赤ちゃんを十分に暖かい部屋に入れず

冷たい部屋に放置した母親としては生命の冒涜行為である。だから死刑!!」

2体目の赤い三角頭(レッドピラミッドシング)はまた女性の背後に回った。

赤い三角頭(レッドピラミッドシング)は片手で軽々と槍を構えた。

続けて右腕を前後に振りかぶった。

「いやあああああっ!ぎゃああああああっ!」と女性は絶叫した。

槍は女性の肩甲骨の間の背中に突き刺さった。

そして斜め下に貫き、女性の下腹部を貫いた。

女性はゴパアッ!と口から真っ赤な血を流した。

ブラックフランドールは最後の男の罪状を読み上げた。

「右側の男。経済的虐待。本人の意思を確認せずに勝手にお金を使う。

また自分のお金なのに本人に渡さず自らの私利欲の為に弱い立場で

反撃出来ない事をいい事にどんどん口座から全ての金を引き抜き、本人は貧乏のまま。

これも生命と論理(?)に反する行為なので死刑!!」

最後の赤い三角頭(レッドピラミッドシング)はまた片手で軽々と槍を構えた。

最後の男の背後に立つと右腕を前後に大きく振りかぶった。

「うっ!ぐえええええええっ!!がっ!かっ!」と男性は声を上げた。

放たれた槍は高速で男の首の付け根から喉仏を刺し貫いた。

槍の先端は喉から大量に出血していて血塗れだった。

そして鋭い先端からぽたっぽたっと赤い血が滴っていた。

鳴葉とエイダはその3人の処刑の様子を見て恐怖と戦慄に全身が凍り付き、

口を開けども言葉は出て来なかった。ブラックフランドールはただこう言った。

「自分がやられて嫌な事はしない。心が傷つく事を言わない。

悪い事をしているの誰も止める者はいなかった。

そして家族や施設の職員、街の人々、学校の仲間の暴言と暴力。

無視するなどの嫌な思い、恥ずかしい思いをさせた。

障がい者の対して叩くつねる。何も悪くないのに無理矢理薬を飲ませる。

無理矢理、性的暴行、性行為、裸で抱き合う。無理やりキスをする。

嫌なのに女の子なのに聞きたくないのに性の話をする。

無理矢理ビデオを見せる。今までそれらの罪によって赤い三角頭

レッドピラミッドシング)に処刑された男女は大体、100人はいる。

現在。虐待防止法があってもやはり根絶はされていない。罪深き人々。」

エア、鳴葉、エイダが気が付くと死んだ筈の男2人と女1人がさっきの

致命傷が癒えて生き返っていた。

しかしすぐに赤い三角頭(レッドピラミッドシング)は

槍でまた2人の男と1人の女の同じ場所をまた槍で刺し貫いて殺した。

更にまた殺された筈の男2人と女1人は致命傷が癒えて生き返っていた。

しかしすぐに赤い三角頭(レッドピラミッドシング)は槍で

また男2人と女1人の同じ場所を刺し貫いた。それを何度も何度も繰り返した。

それはまるで廻り続けるループ再生を続けていた。

正に悪夢のような光景だった。

鳴葉は耐えられず両手で耳を押さえて叫んだ。

彼女の言葉は狂っていて既に意味不明だった。エイダも見ていられず瞼を閉じた。

唯一エアはただ一人だけその悪夢に魅入られていた。

更にバチン!と言う音と共に3人の目の前にブラックフランドールが現れた。

そして赤い瞳でまじまじとエアを見た。

「貴方だけ違う!!普通の人とは違う!!」とつぶやいた。

そして再びサイレンが長々と鳴り始めた。

ウウウウウウーウウウウウウーウウウウッ!ウウウーウウッ!ウウウウッ!

エアもエイダも鳴葉も頭が痛くなって来た。

やがて頭の痛みが酷くなり、平衡感覚がおかしくなった。

3人は立っていられずフラフラと千鳥足で左右に歩き回った。

やがて目の前の視界が霞んで何も見えなくなっていた。

それから目の前が一気に真っ暗になり、身体が次々と地面に倒れる音を聞いた。

こうしてエアもエイダも鳴葉は完全に意識を失った。

3人は全員仰向けに倒れて両瞼を閉じた。

鳴葉とエイダとエアは目の前の暗黒の視界を彷徨った。

やがて3人の脳裏の女の子の声がした。ホワイトフランドールだ。

「エイダ!鳴葉さん!起きて!!起きて!!ようやく!ようやく!

いきなり療養所で3人共消えて!!シェリル刑事に導かれて!ようやく見つけたの!!

お願い!!貴方達は希望なのよ!!」と。

 

(第40章に続く)