WPSゲーム・バイオハザードブラッディローズ

(終章)I have a dream.(私には夢がある)

(終章)I have a dream.(私には夢がある) 『R型・ローズ』は次のニュースを見ていた。 「次のニュースです!また若村氏が逮捕されたのを受けて9年前に ピエロ型宇宙人に双子の妹のナルシッサ・ウィッチャー氏が誘拐されたと 主張する被害者の家族が若村…

(第55章)謝罪

(第55章)謝罪 烈花はクエントが提案した養子縁組の意見に賛成した。 ただ自分は元々の仕事である元老院付きの魔戒法師として 多忙な一日に戻らねばならなかった。 『R型』とは離れ離れになってしまうだろう。烈花はそれが辛かった。 せっかく親子の絆を…

(第54章)教育

(第54章)教育 そして無事に洋館内の『R型』暴走事件を解決させ、『R型』を助け出した。 クエントと烈花は一度、BSAA北米支部へ戻った。 やがて北米支部にいた医療チームがわざわざヘリポートまで迎えに来た。 『R型』はBSAA北米支部の医療施…

(第53章)メディアと自然の共存を……。

(第53章)メディアと自然の共存を……。 それから『R型』暴走事件はようやく解決した。 のちに洋館の地下のかつてアンブレラ社が管理・運用していた 人体実験補充用の療養所『クリオネ』内に民間軍事会社 対バイオテロとして再生した新生ブルーアンブレラ…

(第52章)禁術

(第52章)禁術 ジルは無造作に『黒炎剣』を青く輝く卵から引き抜くと 背中の黒い鞘にカチッと金属音を立ててしまった。 ジルはその場に屈んで青く輝く卵を拾い上げ、立ち上がると 青く輝く卵を掌サイズのコールドスリープ(冷凍冬眠)カプセルに大切にし…

(第51章)闇の牙

(第51章)闇の牙 エロースは再びオレンジ色の眼球のついた頭部の割れた 巨大な口から青い球体の形をした液体を吐き出した。 すぐさまクエントとゾイ,ジルは頭上を見上げた。 そして上下右に全速力で走り、降下してくる青い球体を回避した。 「気おつけて…

(第50章)ラザロ

(第50章)ラザロ ジルはにっこりと笑った後、その黒炎剣の黒く鋭い先端を自分の脇腹に突き刺した。 ゾイはたまらず視線を逸らした。 一方クエントは大慌てで「ちょっと!何をしているんですか?」と声をかけた。 ジルは痛みを堪えて深々と自分の脇腹に突…

(第49章)賢者の黒炎

(第49章)賢者の黒炎 一階ではクエントがエロースの下腹部から伸びてきた細長い触手の一本が 『R型』の説得に成功し、抱き合っている烈花の方に向かって伸びて行くのが見えた。 更にそのエロースの細長い触手の先端の6本の細長い触手が『R型』 を背中…

(第48章)ミッドナイトシャッフル(後編)

(第48章)ミッドナイトシャッフル(後編) 烈花は穏やかな笑みを浮かべ、『R型』の茶色の瞳を見据えた。 その後、口を開き、こう言った。 「さっき言ったはずだぞ!怒りや憎しみでは決して真の強さは生まれない! 今更あんたに憎しみや怒りをぶつけたと…

(第47章)ミッドナイト・シャッフル(前編)

(第47章)ミッドナイト・シャッフル(前編) 烈花は細長い廊下の先にいる『R型』のところへ行こうと歩き出した。 すると『R型』はクイッと上に挙げた。 次の瞬間、四角い廊下の白い岩の床がバリンと割れ、太く長い植物の蔓が 一本伸び、烈花の目の前に…

(第46章)GO TEL AUHT RHOAY(ローディ叔母さんに言いに行きな)

(第46章)GO TEL AUHT RHOAY(ローディ叔母さんに言いに行きな) 『R型』は2階建ての広い洞窟を利用した広大な部屋の2階部分から 必死に応戦するクエントと烈花を見てくすくすと笑い見ていた。 やがて『R型』は不意に「今のあたしの心情を歌ってあげる…

(第45章)起動

(第45章)起動 『R型』が起動を宣言すると広大な四角い部屋の中央に 存在する巨大な2対の角を持つ頭部に青く輝く球がブルブルと痙攣し、動き始めた。 間もなくして球体が徐々に変形して行った。 やがて巨大な2対の角を持つ頭部に付いている オレンジ色…

(第44章)最後の闘い

(第44章)最後の闘い 「まだ続きがあるぞ!」 「そしてHCFはBOW(生物兵器)の研究開発し、それを別の組織、 犯罪組織に販売し、有事の時には秘密組織ファミリーの技術協力の元に 開発した抗ウィルス剤を内蔵した人工衛星『サハクィエル』を起動さ…

(第43章)創造物と密約

(第43章)創造物と密約 リー・マーラのパソコンのファイルがもたらした報告書を読んだ。 クエントと烈花は「成程」と頷いた。 「うむ、プラーガータイプ4に繁殖力があるのは T-sedusa(シディユウサ)に含まれるGウィルスの力でしょう。 ですが『R型…

(第42章)贖罪

(第42章)贖罪 反メディア団体ケリヴァーのメンバーの一人 のリサ・アルミケラは真っ暗闇にいた。 間も無くして自分が良く知る女性の声が聞えた。 「リサ!起きなさい!」 あれ?あたし死んだんでしょ?だって…… リサは目の前がフラッシュバックした。 彼…

(第41章)蜘蛛軍団の襲撃

(第41章)蜘蛛軍団の襲撃 「どうなっているんだ!全く!」 烈花は僅かに走る痛みで顔をしかめた。 クエントもさっきの手榴弾の爆風で吹っ飛んだ時に 白い床に叩きつけられ、左膝と右肘を強く白い床に打ちつけ、 少し動かす度に軋むようにキリキリと痛んだ…

(第40章)プラントデッド兵団

(第40章)プラントデッド兵団 クエントと烈花は若村を一人残してセキュリティルームを出た。 烈花はドアの内側のドアノブと 外側のドアノブをハンドガンで破壊し、閉じ込めた。 流石に彼女も少し心配した。 それから2人はまたドアを開け、中央の部屋に戻…

(第39章)悲劇・そして誰もいなくなった。

(第39章)悲劇・そして誰もいなくなった。 (『R型』の暴走の全て始まりの映像。) 『R型』から噴き出した大量の20cm余りの プラントリーチ達は彼女に操られるように 反メディア団体ケリヴァーに襲い掛かった。 メンバー達は次々とプラントリーチに…

(第38章)悲劇の始まり

(第38章)悲劇の始まり 若村が開けたドアの先の小部屋の横には細長い鉄製の通路 が付いていたので3人は直ぐにそこを渡った。 また横の壁には「工事中」の看板が並んでいた。 3人は無言で細長い鉄製の通路の先を進んだ。 先には「記録室」と書かれたドア…

(第37章)Xの宝箱

(第37章)Xの宝箱 洋館の外の中庭。 ジョンとの会話を終えたゾイは無線を切った後、 クエントと烈花にこう言った。 「そう言う事だ!私は一度武器と装備を整えてから 直ぐにあとを追う!あんた達は先へ行って欲しい!」 「分りました!行きましょう!烈…

(第36章)排除と更生(後編)

(第36章)排除と更生(後編) 烈花、クエント、若村がシイナと延々と10時間以上も 闘いを続けている内に徐々にシイナの動きは最初の 高速移動に比べて遅く感じる様になって来た。 つまりシイナは明らかに弱体化していたのである。 その証拠に突進するス…

(第35章)排除と更生(前編)

(第35章)排除と更生(前編) やがて美しい女性から巨大な怪物に華麗に変身したシイナは クエントと烈花、若村を威嚇するかのように耳まで 裂けた口をバカッと大きく開いた。 そして口内から無数の牙が並んだ筒状の舌をチラつかせた。 同時に凄まじいスピ…

第34章)監視者(オーバーシアー)

(第34章)監視者(オーバーシアー) 洋館の外の中庭。 3人がそのオレンジ色の鉄の柵の扉の前に 近づくとまた一枚のメモが貼ってあった。 その内容はどうやら以前、バーの隠し部屋で見つけたBSAA医療機関の ウィルス学者からのメールの続きの様だ。 …

(第33章)流氷の堕天使

(第33章)流氷の堕天使 洋館の中庭に続く納屋の小部屋。 「『美しい流氷の堕天使ちゃん』って タイトルを付けたのは『R型』だろう。」 「つまり洋館の地下に巨大なBOW(生物兵器)が??」 それから二人は不安に駆られつつもその動画ファイルを起動さ…

(第32章)血の烏(ブラッディクロウ)

(第32章)血の烏(ブラッディクロウ) ゾイは灰色の壁に貼ってあったメモを手に取り読んだ。 「(どうやらスティーヴン・キングのキャリーの小説の一節らしい) 私の傍らにひざまずくこの罪深い女が おのれの日常の罪に気付くようお導き下さい。 もしも彼…

(第31章)蜂巣(ハイブ)

(第31章)蜂巣(ハイブ) 急激な肉体の変異を終えたシイナは肉付きの 良いしなやかな両腕と両脚を俊敏に前後に動かし、 走り出し、見ていたゾイが追跡する間も無く、 大人一人が通れる程の床の穴の中にあっという間に姿を消した。 「ぐっ!逃げられたか!…

(第30章)烈花の鉄拳制裁

(第30章)烈花の鉄拳制裁 烈花は早速小さな階段の先の茶色の扉の ドアノブを回したが鍵が掛っていた。 クエントは冷静に鍵が掛って開かない茶色のドアの ドアノブを確認すると盾の模様が刻まれていた。 「盾の鍵が必要ですね!」 そう言うとクエントはま…

(第29章)弱肉強食

(第29章)弱肉強食 ゾイがいる反対側の2階の柱のあるブーメラン形の廊下。 クエントと烈花は柱のあるブーメラン形の廊下の床で拾った 若村と思われる人物が書き残したメモを読んでいた。 「私は汚い大人!違う!違う!私は汚い大人! 私はメディアツール…

(第28章)生の価値がある者と生の価値が無い者

(第28章)生の価値がある者と生の価値が無い者 クエントと烈花はクレーマータックにより仕掛けられた多数の罠がある 反対側では無く2階の罠の無い安全な2階のフロアにいた。 そして二人は2階の個室の反対側にあるケイトの寝室の壁の クレーマータック…

(第27章)回転木馬

(第27章)回転木馬 しばらくの沈黙の後、ゾイ・ベイカーの目の前に現れた犯人の クレーマータックは彼女にだけ自らの素顔を晒してまた隠した。 続けて素早く剥製室のあった廊下の赤い壁に向かって体当たりした。 同時に赤い壁はグルリと一部が回転した。 …