(第7章)都市伝説『ツィフェミの亡霊』(前編)

(第7章)都市伝説『ツィフェミの亡霊』(前編)

 

とあるアダルト(成人向け)のDVDやゲームを販売する会社と

AV(アダルト)専門の女優や男優や声優が所属する大手の芸能事務所。

するともう一人のDVDの販売員の女性の『恵』は震える声で話を始めていた。

「毎日の大体、この日から始まって午後になると白い長い衣服を纏った

幽霊が現れるんです!その幽霊は下顎が無くて長い舌がスルスルと伸びていて。

凄い甲高い声で叫び回るんです!私も見ました!

凄く怖くて!鋭い爪を振り回して!

しつこく襲ってきたので無我夢中で逃げたんです!

太ももをひっかかれて本気で死ぬかと思いました!」

『恵』はスカートの太ももの白い肌を見せると確かに非常な鋭利な爪で

三列に切り裂かれた深い深い傷跡があった。

男性プロデューサーの丸山は

「アルソックの警備員やガードマンも

襲われて大けがしていると恵から聞いた。」と説明した。

さらに続けて恵みは「まるで何かを探しているか?

誰かを探している様子だった。」と付け加えて説明した。

のぴはさらに2人に質問した。

「なるほどね。じゃー幾つか質問するね!

とにかく幽霊の正体を突き止めないとね。

まず最初の質問ね。最近結婚直前に何か事故や事件で非業の死を遂げた者は?

誰か思い当たる人はいますか?」

すると男性プロデューサーの『木村』は思い出したようにこう口走った。

「ああ!もしかして?3年前。

いや関係無いな。あれは普通の病死だ。

えーと。んーんっ!よし!思い出した2日前にうちの芸能事務所の

AV女優の『田村恵さん』!確か結婚直前に

あの例のフェミニスト団体の近くの空き地の大木で首を吊って自殺した。」

「彼女が何故?自殺したか教えてもらえますか?」

「恵は・・・2日前に結婚を予定していた。それで・・・・・・。

あの例のフェミニスト団体。詳しくは名前はなんだったっけ?

性被害者を救済して加害者の男性に重い処罰を与えるとか?

なんかカルト教団みたいな連中で我々AV業界やアイドルや

グラビアアイドルの業界を目の敵にしている

とんでもない連中に彼女は絡まれていたんだ。」

「なるほど。続けて下さい」と丁寧な口調でのぴは言った。

「その彼女と結婚するハズだった男性はごく普通の一般男性だった。

でも彼女は元々はフェミニストでそのフェミニスト団体に所属していた。

それで最初こそは私達を当然目の敵にしていました。

でもまた大学生で世間との交流がうまく行かずにフェミニストのせいで

自分自身が生き辛くなるのが嫌だったそうです。

そして一般男性と出会って恋をしてセックスを経験して彼女は一般男性の

優しさと誠実さに惹かれてとうとう結婚する事になったそうです。」

「だけど。彼女が自殺しちゃった理由は?」

「いじめです。そのフェミニスト団体から裏切者や不誠実な女や

名誉男性扱いされて彼女のX(旧ツィッター)アカウントに大量の誹謗中傷や

過去の写真を掘り起こして顔や容姿の事を悪く言うような書き込みが増えたんです。

さらに彼女の自宅には仲間だったフェミニスト達の執拗な嫌がらせ電話や

差別主義者と罵る電話が膨大に来るようになって。

それで彼女は精神的に追い詰められてしまって。

更に私達の事務所や芸能事務所にも

彼女に関する物凄い嫌がらせや彼女を悪く言う内容の電話が来るようになって。

とうとう彼女は体調が崩しがちになり。

AV女優を辞めざる負えなくなってしまって居場所を奪われて。

そして家に引き籠った挙句に自殺を・・・・・・・・」

「不誠実なのは恋人や裏切った恋敵ではなくそのフェミニスト団体の人達ね。

うん!このまま放置すれば大変な事になるかもね」

のぴは両腕を組んだ。

「それともう一つ質問。

結婚指輪はどこにあるか分かりますか?

あるいはベールでもいいわ!

多分、遺体はちゃんとお葬式でお墓だと思うから。

それが必要になるの。彼女を止める為にね。」

「結婚指輪なら。彼を追って自殺してしまった婚約者の男性が所持していました。

私がどうしようもなくて遺族に黙って保管していました。」

そう言って木村は自分の事務所の棚からその彼女が生前指に

嵌めていたであろう金色の結婚指輪をのぴに渡した。

「ありがとうなんとかするわ」と言ってのぴは彼女の金色の結婚指輪を受け取った。

すると恵は「じゃ!知っているんですね!」と聞いていたので。

「ええ新聞で読んだわ!その恵さんをいじめていた

200人余りの例の似非フェミニスト所属の関係者の大学生や弁護士の男性。

全員不自然な死に方をしたってね。彼女の犠牲者達よ」

すると恵も木村も顔面蒼白になってしまった。

「彼女。田村恵さんは今幽霊。

しかもただの幽霊じゃなくて悪霊化しているわ。

白衣の女にね。彼女の正体は『ヌーンレイス』と呼ばれているわ。」

「ヌーンレイス?」と木村は首を傾げた。

「そんな名前の幽霊なんて聞いた事も」と恵は首を傾げた。

「『ヌーンレイス』は幽霊なんだけど。

悪霊の一種で元々は郊外にしか現れない。

照りつけの激しい夏のこの日に太陽が最も高い位置に来ると

白い長い髪の衣服の女の幽鬼が出てくる。それがヌーンレイス。

彼女は結婚直前に非業な死を遂げた若い少女や女性の魂が悪霊になったものよ。

彼女は悲しみと怒りで完全に正気を失っているわ。

不誠実な恋人や裏切った恋敵を探して歩き回っているけどこの

『ヌーンレイス』は自分を精神的に追い詰めて自殺に追い込み。

AV女優の仕事を辞めさせられて全ての人生を奪い取られた復讐の為に

そのフェミニスト関係者達を殺して回っているのかも知れないわね。」

とのぴが言った時、ふと木村は思い出したようにスマートフォン

取り出して指でタップしてヤフーのネットニュース記事を表示してのぴに見せた。

『AV辞めさせ達人のM氏でネット上で話題となった謎の70代の富豪と

思われる日本人男性がミイラ化した変死体で発見される。』

起業が無理なAV女優の一般的な就職の世話をさせており。

このM氏の事を投稿した郡司真子氏によると。

『M氏はセカンドキャリアとしてビジネスを

成功させたりと新たな被害者を生むから確実に足抜けさせて

アダルト業界の広告塔にさせない事が最も重要だ』と語られており。

またM氏との妻とのパートナシップは強固で元出演者に性的な要求をする事など

一切なかった。出演者が性的自傷から回復する為に性以外の人として大切にされる

体験が重要だと言うどこか胡散臭い富豪の身に一体何があったのか?

彼は日本の都内からアメリカ合衆国の別荘に妻と旅行していた。

その別荘の居間の床でミイラ化して

倒れていたのを発見してニューヨーク市警に通報した。

ちなみにそこは日本で目を付けた元AV女優の福祉や教育事業で成功した

30人の女性らが現場にいたが全員無傷で無事だったと言う。

意思の固まった人に事業計画を書かせて4桁を投資した彼女らは

現場で白い長い髪の女性の幽霊を目撃したと全員、口を揃えて。

ニューヨーク市警のシェリル刑事に訴えた。

更に『長い髪の女性の幽霊がM氏の生命を奪って殺した。』とも主張した。

そして防犯カメラの映像にも長い髪の女の幽霊がM氏の生命を奪って殺害する

一部始終がネット動画で公開されており、その映像をのぴは確認した。

「間違いないわ。M氏を殺したのは間違いなくヌーンレイスよ。」

また闇サイトで性被害に関係する痴漢行為と盗撮行為とレイプ犯罪を

録画した映像を違法な収入源にしていた事を長い髪の幽霊は現れた

芳澤かすみ氏の訴えに応じて物的証拠を隠していたとある壁紙と

コンクリートの壁を破壊して引き裂いた後に消え去ったと言う。

そして性犯罪の物的証拠の数々はそこで発見され、犯罪が発覚した。

のちのこの一連の性犯罪に関わった弁護士は

現在ニューヨーク市警により任意の事情聴取を受けており。

同弁護士は容疑を否認しているようである。」

「この弁護士とM氏の妻は未だに容疑を否認して垢消しをして逃亡中です。

でもM氏の妻とM氏と共謀して性犯罪を犯していたのは確かです。」

のぴは「なーるほど。事情は分かったわ」と納得した表情で返した。

その時、いきなり近くの外の建物のある方角からうーうーうーうーと

パトカーのサイレンの音が響いてきた。
そして何事かとのぴと恵と木村は事務室の窓から外を見た。

すると近くの建物にぴーぽぴーぽーと赤いサイレンが

しばらく鳴り響いた後に聖ミカエル病院の救急車が停車した。

さらにのぴが窓から看板を見ると

『一般社会福祉法人ガルボ』と書かれているのが見えた。

「どうやらヌーンレイスの襲撃かもね。」とのぴ。

「あのーもう警察の方や救急隊員がいるみたい」と恵。

「まさか?あの建物の中にいた人達はもう・・・・」と曇った表情を木村はした。

「ええ・・・女性代表も全員、

あの職員もスタッフも利用者も全員に生きていないわね。」

のぴは憂鬱な表情でそう答えると「ありがとうございます。」と初めて礼を述べた。

続けて彼女は恵と木村に「もう行かないと」と告げると外へ出て行った。

のぴは救急車やパトカーが『一般社会福祉法人ガルボ』の玄関に停車していて

大勢の警察官やレスキュー隊員が急いで正確に迅速に動いている

様子を確認すると建物の裏に回って鍵を見つけて開けた。

のぴは警官やレスキュー隊が現場に踏み込む前に

内部に潜入して『ヌーンレイス』の犠牲者を調べた。

犠牲者となった女性代表を中心に20人余りの

似非フェミニストの女子大生や共産党社民党の女性議員や

その他女の壁になった無職の女性達が大きな玄関の居間に倒れて全員死んでいた。

のぴはまずは似非フェミニストの一般社会福祉法人

ガルボ所属の1人の女性の遺体を屈んで調べた。

「ふむ。死ぬ前にヌーンレイスを見て酷く怯えたようね。」

彼女は横向きに倒れていた。また別の似非フェミニストの女性の死体を調べた。

「あの似非フェミニストの一般社会福祉法人ガルボの女性代表の遺体と

同様にカラカラに乾いているわね。

どうやら他の遺体も全て同じような状態のようだ。

そして一般社会福祉法人ガルボの代表の女性のカラカラに乾いた遺体をよく確認した。

「蒼白だけど血は失っていないし。もう完全にミイラ化しているから

ヌーンレイスの仕業で間違いないわね。文字通り捕食されたのね。

そして立ち上がるとのぴはざっとこの建物で死んでいる

一般社会福祉法人ガルボの女性代表を含む20人の遺体を見てこう結論付けた。

「全員共通して肌が異常に白くひび割れている。

あらゆる特徴はヌーンレイスのもの。

しかも私を避けているから持ち物を使わないと。

まー!とにかくヌーンレイスをだれもいない空き地におびき寄せないと。

この結婚指輪と自殺用のロープを薪にくべて燃やせば怒って出てくるでしょう」

のぴはあのヌーンレイスが襲った似非フェミニストの一般社会福祉法人ガルボ

女性代表や多くの女性達や大学生や共産党社民党の議員や弁護士達の男女の生命を

悍ましい儀式の方法で奪ったヌーンレイスが残した自ら自殺用に使った

首吊りロープとあの彼女の結婚指輪を放火したのだの大騒ぎに

ならないように誰も人目のつかない広い空き地の場所で

その辺の薪を集めて文字通り焚火にしてその場に座り込んだ。

 

(第8章に続く)