（第２章）ペルソナとタロットカードのアルカナ
他の『のぴそっくりの緑の鎧の女騎士』に関する都市伝説はもうひとつあった。
それはニューヨーク市内のチャイナータウンの中学校で廃部されたとある
相撲部屋で女子中学生の３人が日本の降霊術のひとつの
こっくりさんをした際に凶暴な男性の『力士の幽鬼』を呼び出してしまい。
不幸にも女子中学生達が相撲の力士をデブと馬鹿にして
挑発行為をした為に怒りを買ってしまい。
『幽鬼の力で部屋の中に閉じ込められたのちに無理矢理相撲を
させられて負けた女子中学生に激しい性的暴行を加え続けてた』
と言うような胸糞の悪いX（旧ツィッター）に投稿された内容で
その女子中学生の中国人の心優しい友人はその３人の友達の女子中学生の
仇を討つ為に誰かその『力士の幽鬼』を倒せる人物がいないかネット上で
探し回っていた。そして友人はX（旧ツィッター）でそれらの事件の内容と
幽鬼の力士を倒して仇を取ってくれる人物をダメ元で探していたところ。
『その力士の幽鬼を倒す』と彼女のDM（ダイレクトメール）
の文章で送られたと言う。彼女はすぐに返信した。
次の日の夕方にニューヨーク市内のチャイナータウンのチャイナジャパン
女子中学校校門前で彼女と待ち合わせる時間と日時をDMで交換し合ったのだった。
緑の鎧を纏ったのぴは待ち合わせの時間通りにチャイナータウンのチャイナジャパン
女子中学校校門に続く歩道の先にある広場で青少年育成団体の
数名の女性達にたまたま偶然、出会い頭で遭遇した。
その団体の女性達は周囲を行きかう人々にこんな主張を繰り返していた。
『表現の自由を主張するのはほぼ男性』
『水着撮影会の表現の自由というより水着を取りたいという性的欲求を満たすもの』
『水着撮影会は一律禁止』
『水着撮影会は意に沿わないAV出演に繋がる』
『事業者の意見を聞く必要はない』と。
するとのぴはその女性の前に立って両腕を組み、話し始めた。
「それで？表現の自由を表現するのは本当に男性だけだと？
悪いけどAV女優やグラビアアイドルも水着や裸で
女性らしい表現を自由にしているように見えるけど？違う？
あと大人ならともかく思春期の少女も少年も性に目覚めて当然だし。
貴方達の主張は自然のシステムに反していると思うけど？
水着撮影が意に沿わないAV出演になるのならそうならないようにしっかりと
仕事や水着撮影者の事業者と真剣に時間をかけて話し合ってルール違反がないように
性を安心して子供達が真剣に仕事や撮影に向き合えるように協力すべきでは？
一律禁止や仕事を失って居場所を失ったせいで精神的に傷ついて追い詰められて自殺したら貴方達は責任を取れるの？それとも自分のせいじゃないとまた逃げるの？」
「・・・・・・・・・・・・」青少年育成団体の数人の女性たちは黙った。
「でも！」
「そうしないと！」
「AVがそのせいで性被害者が増えて・・・」
「私達は性被害に遭った彼女達を救う権利があるのよ！」
「だからこの・・・・・」
「じゃ？今までそんな活動して性加害をしている犯罪の男性と
闘い続けて何人の性被害に遭った少女や女性達を救ったの？
何人の少女や女性達に感謝されたの？」と鋭い質問をした。
すると青少年育成団体の女性達は「うっ！」と言葉に詰まり黙った。
その瞬間たまたま通りすがった女子高生グループはくすくす笑いながら。
「えーあいつら？何も言えなくなっちゃってるよ？」
「あーあ。X（ツィッター）やYouTubeで散々イキっているのに！
目の前で正論を言われるのマジで黙っちゃうんだｗｗｗｗｗｗｗｗ」
「大人としてマジでダサすぎない？まじでみっともないねｗｗｗｗ」
「だから今どきの偉い大人なんか信用できないよねｗｗｗｗ」
それから青少年育成会の数人の女性達は大恥をかいた様子で
顔を真っ赤にしてすごすごと走り去って行った。
するとその様子をのぴそっくりの緑の鎧の女騎士は
ハアーと溜め息をついて彼女の背中を見送った。
それからふと気になり、鎧の内側のポケットの裏側から何か書かれた紙を取り出した。
『アルカナリスト』（これ？誰の手紙だろう？）
愚者（ぐしゃ）フランドール・スカーレット
（畑内翔太）ヴィシュヌ・アバター（のぴ）
魔術師（まじゅつし）
女教帝（じょきょうてい）ヨハンナ（新島真）
女帝（じょてい）
皇帝（こうてい）ゴエモン。（喜多川祐介）
恋愛（れんあい）カルメン。（喜多川杏・旧姓は高巻）
戦車（せんしゃ）キャプテン・キッド（坂本竜司）
正義（せいぎ）メルキゼデク（のぴ）ゼルエル（十六夜咲夜・のぴ）
隠者（いんじゃ）
運命（うんめい）ヨグソトホースの落とし子（畑内翔太）
剛毅（ごうき）
刑死者（けいししゃ）エリス・ビオランテ（菊鹿ゆい）
節制（せっせい）
悪魔（あくま）
塔（とう）マーラ・アトラス（のぴ）
星（ほし）
月（つき）カグヤ（ローズマリー・ウィンターズ）
太陽（たいよう）クトゥグア（クリス・レッドフィールド）テスカトリポカ
信念（しんねん）エラ（芳澤かすみ）ウロボロス（ジェイク・ウェスカー・ミュラー）
顧問官（こもんかん）アナンタ・アトラス’（レベッカ・チェンバース）
世界（せかい）エヴァンゲリオン・ヴィシュヌ（のぴ）
気おつけたまえ。君はいずれは他の上記のリストの仲間達と出会うことになる。
さあーコープを作り。君は私と仲間達を。
過激派ポリコレと似非フェミニスト達に反逆の意志を示さねばならない。
いずれは何でも女性差別に結び付ける活動家のアーニャ・サーキスが活動を辞めた。
すでに最大大手は活動しなくなった。
そしてディズニーは脱ポリコレを掲げるようになった。
だがい未だに表での活動は辞めても裏側ではしつこく活動を続けるだろう。
ポリコレ映画が赤字になるのに気づいてディズニーはポリコレは
必要とされていない残酷な現実に気づき始めている。
そしてポリコレのアニメの翻訳家に頼るのを辞めて
正しい言葉を出すAI（人工知能）にすべてを任せようとしている。
しかし今だに過激派ポリコレと似非フェミニストの脅威は続いている。
君たちはそれに立ち向かわねばならない。健闘を祈る。』とあった。
これは気づいたら自分の鎧の内側のポケットに勝手に入っていたらしい。
しかも一切、何も気配も魔力も何も感じずにただいつの間にか入っていた。
のぴはとても不気味で少し怖かったが。分からなので余り
色々幽霊や怪物とか怖い事をなるべく考えないようにしていた。
そしてのぴはとにかく依頼主に話を聞く為にさらに足早く歩き続けた。
そしてDM（ダイレクトメール）の送信後の１１月１６日の夕方４時。
中国人の女子中学生とDM（ダイレクトメール）を送ってくれた主と会った。
その人物はやはりあの怪人ガシマンテを倒して女性を助けた
『のぴ』そっくりの緑の鎧の女騎士だった。
そして『のぴ』そっくりの緑の鎧の女騎士は心優しい中国人のヤンと話した。
まず力士の幽鬼の特徴と友人の日本人の
女子中学生３人が性暴行を受ける事になった原因。
どうやってその幽鬼の一種を現世に呼び出したのか？を詳しく聞いた。
そして中国人の友人はなるべく詳しく日本語で丁寧にこう説明した。
それによると『あの３人の女子中学生は面白半分であの廃部になった相撲部屋で
『この旧校舎の相撲の土俵が神聖な場所でこっくりさんをすると降霊しやすい』
と言う生徒間の噂を耳にした彼女はそれを噂通りにした結果。
問題の力士の幽鬼が現れた。
そして女子生徒の内の２人が『デブ』だの『裸でデブとデブがぶつかり合うだの
馬鹿にした事で怒らせてしまい。本来名なら謝罪すればおとなしく返してくれる
チャンスを消してしまい。結局は口論の末に無理やり相撲を取らされた挙句に
性的暴行を３人に対して怒り任せに行い。
現在は聖ミカエルの精神科医と心理カウンセラーの管理の元で入院中のようだ。
悪いのはどうやら性的暴行をした力士だけではなく３人の女子中学生の１人の
赤毛の女の子の悪口をきっかけに性的暴行事件に発展してしまったようである。
さらに３人の女子中学生の事件以降、
度々この力士の幽鬼はこっくりさん無しで現れては
好奇心で入って来た他の女子中学生達に相撲勝負と題して性的暴行を加えて
悪事を重ね続けていたようだ。性被害に遭った女子中学生の数は１００に昇り。
現在、親御さんも教師も頭を悩ませていると言う。
もはや未成年の女子中学生の暴行を与えるのが癖になってしまっているようだ。
そして間違いなくかつでおこさまぷれーとの動画で視聴した事があるヤンははっきりと
彼女が『おこさまぷれーと』の緑担当で３年間失踪していた『のぴ』だと認知した。
のぴはクエストの依頼を受けると早速このチャイナージャパン女子中学校の
旧校舎の廃部になった相撲部屋の古い木の扉を開き、足を踏み入れた。
そこは広い殺風景な部屋があり。
中央に縄の形をした力士が相撲する為の土俵が置いてあった。
勿論相撲を取りに来た訳ではなく倒す為である。
のぴは背中の黒い鞘から銀色に輝く両刃の長剣（ウィッチャ―の銀の剣）を
引き抜くと刃にたっぷりと『悪霊のオイル』を塗り付けた。
さらに袋の中に３個の月の粉を用意しておいた。
そして土俵の立つ場所に座った。
また時間が少しあったのでオカルト雑誌『月刊アヤカシ』の記事を読んだ。
『願いが叶う王国！ロザス王国は実在！？
稀代の大魔法使いのマグ二フィコ王の失脚の後の王国は悲惨だった事が判明！！
１８歳のロザス国民は記憶ごと願いを献上し。
その見返りにランダムに選別した願いを魔法によって成就させていたと言う。
古代のおとぎ話は本当に？？』
更にのぴがふむふむと読み進めるとー。
『全ての国民の願いは叶えられずにロサス国益に繋がる願いのみを叶えていた。
しかし正体不明の存在に力を与えられた一般市民の女性と仲間達によって国家テロ
を引き起こしてしまい。闇の魔法により、王は反乱分子によって倒されて。
そして妃により国はしばらく治められて平和になっていたが。
賢王の消滅により、国や妃や大勢の権力者の手によって。
国民の願いを何でもかんでも叶え続けた結果。
欲望と邪神と業に溢れた混沌となり。
最後は真魔界なる我々現世とは違う世界から星の数だけの
人間の血肉魂を喰らう魔獣ホラーの出現により。
国民は食い尽くされ、魔獣ホラーに憑依されてしまい。
魔戒法師なる魔獣ホラーの専門家によると。
すでにあそこは昼夜を問わず魔獣ホラーが出没する危険地帯と化していたようだ。
勿論立ち入り禁止となったそうだ。これ以上の取材は難しいと判断し。
続報は現在保留中である。ヒジリ』
フーン成程。一人の国民によって国が滅びた訳ね。
それからのぴはパン！と雑誌を閉じると懐にしまった。
のぴは瞳を閉じたまま土俵に座って瞑想して力士の幽鬼が現れるのを待った。
それから数時間後。パン！という破裂音と共に黒の髷を持つあの
日本のテレビでよく見る力士が現れた。
それから力士の幽鬼は真っ赤に輝く瞳でのぴを見ると静かに口を開いた。
「お前はなんだ？また力士を馬鹿にする女の子の一人ではあるまいな？」
「貴方は３人の女子中学生と他の何かの女子中学生に対して
性的暴行を加えて精神を傷つけたのは本当かしら？」とのぴは質問した。
力士の幽鬼は「暴行？ハハハッ！何を言っている？
俺は力士を馬鹿にした少女達に少し相撲の稽古をしてやっただけだぞ！」
「それは相撲の稽古とは言わないわよ。一方的な女性に対する暴力よ」
「なんだと生意気な小娘め！」と力士の幽鬼は鼻息荒く怒り始めた。
「私は貴方を倒して追い払いに来たの。
貴方はまるで力士として以前に人間にはしていない事をしたの。
間違いを犯したのよ。」
「ふざけるな！許さぬぞ！相撲で勝負だ！！」
のぴは瞳を閉じて首を左右に振ると静かにこう言った。
「死者である貴方は現世のルールを破った。だから私が教えてあげる。
貴方は間違いの報いを受けなければきゃ！ウィッチャー流でね。」
のぴは背中の鞘から銀色に輝く両刃の長剣のウィッチャーの銀の剣を
片手で引き抜くと手首を上下にくるくると回して前かがみになった。
力士の幽霊は「生意気な小娘め！」両手を前に突き出しながら。
「どすこい！」と叫んでのぴの方に突っ込んできた。
のぴは反射的にドン！と土俵のある地面を踏みしめると。
ウィッチャーの銀の剣で自らの身体を半回転させて力士の幽鬼に切りかかった。
（第３章に続く）
