【アウトブレイク】初見のお粗末な感想です。(ネタバレ有り)

こんにちは畑内です。

【28日後】と【28週後】
の記事に書いたように僕の担当医師に熱心に勧められた
ウィルスパニックの傑作【アウトブレイク】です。
パソコンテレビのGYAO(ギャオ)にて観賞しました。

アウトブレイク】ストーリーは以下の通りです。(ネタバレ有りです。)

アフリカのザイールのモターバ川付近の村では高熱にうなされ、全身が腫れ、
水ぶくれが出来き、全身から出血して2,3日以内に死に至る謎の熱病が発生していた。
アメリカ合衆国陸軍の伝染病医学研究所で働くサムはその謎の熱病を引き起こす
新種のウィルスの正体を突き止めようとするが、
米軍の上層部でありサムの唯一無二の親友のフォード准将に止められてしまう。

実はその新種のウィルスは30年前の1967年7月に戦闘中だった米軍の傭兵キャンプ
の兵士達に感染し、多くの死者を出していたがそれでも米軍は生物兵器に利用する為に
極秘にワクチンを生成し、全ての事実を世間に隠ぺいしていた。

一方アメリカ国内でも謎の伝染病が流行し始めた。
サムと元妻であり同僚のロビーでの調査により、
謎の伝染病の正体はアフリカのモターバ川付近で発生した新種のウィルスだと判明した。

さらにアメリカのどこかにそのウィルスと抗体を保菌している白黒のサルが
ペットショップから逃げ出していた事も突き止めた。
早速サム達は全てを隠ぺいしようとする米軍達の妨害工作をかいくぐり、
モターバ・ウィルスの保菌者である白黒のサル探しに奮闘する。
果たして!強力な感染力を持つモターバ・ウィルスを止められるのか?!

それで感想ですが面白かったです。
特に冒頭のノーベル賞学者のJ・レダーバーグの
「人類の優位を脅かす、最大の敵はウィルスである」
と言う名言一つでこの作品の話の内容を一言で表しているのが良いです。

ただ実は監督のウォルフガング・ペターゼンや演出の
ダスティン・ホフマンモーガン・フリーマンについては
予備知識もほとんど無く観ていました。
なので少しだけしか触れられません
(作者の知識不足をお許し下さい、ただモーガン・フリーマンは名前だけは知っています。)

それで主役であるサム役のダスティン・ホフマン
何と言うか?「心に迫る」演技をしてくれるので台詞のひとつひとつに心がこめられていて
台詞や身ぶり手ぶりの表現で「命の尊さ」が十分伝わるので好感が持てます。

他の俳優で僕が唯一僕が一番知っているのはTVドラマの24の
キーファー・サザーランドのお父さんの
ドナルド・サザーランドさんだけです。
彼が演じる悪役はなかなか冷酷でキレのある演技をしていて
最後、軍違反で逮捕される時に不敵な笑いを浮かべる演技を見た時、
僕は最後まで自分キャラクターを崩さずちゃんと保って演技をしているのが印象的でした。
ちなみにドナルド・サザーランドさんは「盗まれた街」が原作の「SFボディ・スナッチャ―」
と言う映画でマシュ役にも登場していました。
それでSFボディ・スナッチャーの時は彼の髪は茶色だったのですが
今作「アウトブレイク」では年を経て、すっかり髪の白いおじいちゃんになっていました。
だからなのか?今思えば結構貫禄があったように思えるのは私だけでしょうか?

特に冒頭のノーベル賞学者の名言も良いです。
また伝染病医学研究所に作られた伝染性のごく低い菌を扱う
バイオセーフティレベル1から伝染性の高い菌を扱う
レベル4までの研究所内の風景をかなり細かく
丁寧に書かれていてなかなか面白いです!
他にも病気で苦しんでいる人を見た事が無い新人の軍人が始めて
新種のウィルスの熱病で不幸に幼い子供を残して亡くなった
両親を見て恐怖でパニックになり、慌ててヘルメットを
脱ごうとするのを仲間が止めようとして、そのあと、
ヘルメットを脱いだ新人に向かって『バカ者!』と怒鳴リつけるシーンが
ウィルスに対する危機感が良く描けてなかなかリアルで印象的でした。

さらにこの作品の面白い所はこのモターバ・ウィルスは2種類いて、
最初に感染したモターバ・ウィルスは唾液や感染者の傷口に触れない
限り感染しませんでしたが、やがて別の場所でタンパク質が変異して寿命が延び、
しかも空気感染するまで変異した新種のモターバ・ウィルスが出現して、
その2つのウィルスがアメリカ国内で次々と伝染して行く設定はとても面白いです。
他にも米軍によって封鎖された街から脱出しようとした家族の車と
米軍の戦車やヘリのカーチェイスもなかなかリアルで見ごたえがありました。
あと仲間達が全員、感染防止用のヘルメット付きの宇宙服を着ているのも関わらず
服が何かに引っかかって破けたり、間違えて注射針で怪我をしたり、
思わぬトラブルで敗れた穴や傷口からウィルスに感染するシーンも
いかにもありそうでかなり怖いです。

なによりも面白かったのは大統領や世間から生物兵器を隠ぺいする為に町を爆撃して
ウィルスと抗血清ごと消滅させようと企む、軍の上層部とそれに反対し、
抗血清を持つ白黒の猿を追いかけるサムとその仲間達、
さらに軍の上層部の爆撃命令に従うか?
「大統領や世間から生物兵器を隠ぺいする為に
町を爆撃しようとしている!命の重さを考えてくれ!」
と主張するサムの話を信じるか?
モーガン・フリーマン演じるフォード准将や
爆撃機の若いパイロット達の心の葛藤をうまく演じていてとても良かったです。
それで最後はサムの熱心な説得に最初に心を動かされたフォード准将は
爆撃機の爆撃地点の進路の妨害方法を故意に教え、
それから爆撃機の若いパイロット達もサムの正面衝突覚悟の必死の説得に
心を動かされて爆弾をわざと町では無く海に投下したシーンが印象的でした。
その時のモーガン・フリーマンや若いパイロット達は上層部に
白々しく言い訳する時の台詞や演技がスカッとして観ていて気持ちよかったです。

それから生物兵器を隠ぺいしようとした上層部の一人は逮捕され、
白黒の猿から合成した抗血清のおかげで大勢の人々の命が救われました。
その時、僕は改めて命の尊さを良く考えさせられました。

他にもサムと元妻のロビーの言い争いも面白かったです。
最初は同僚同士ウィルスについて話をしていたのにいつの間にか
自分の離婚危機の話にすり変わっていたシーンの他にもサムの
「犬の話の次はウィルスの話で言い争いするなんて信じられない!」
と言うセリフが印象的で個人的に気に入っています。
最後、サムとロビーは寄りを戻して!めでたし!めでたし!
になりました!

ちなみにこの「アウトブレイク」は最近色々忙しくて、
長い間、観ている時間が無くて、途中づつしか見れなかったので……
全部見終わるのに2,3週間はかかりました。

では♪♪