トワイライトゾーン (猫の世界その1)

 
(猫の世界)その1
 このドアを想像のカギで開けてください。
新しい次元が広がります。
音の次元。
ガシャアアンとガラスが割れる音。
視角の次元。
暗闇に目玉が浮かんでいる。
魂の次元。
数学式が浮かび。
影と実体が交差する未知の世界。
今、あなたが足を踏み入れようとする。
世界がトワイライトゾーンです。
 
 ここは日本の北海道伊達市船岡町。
特別養護老人ホーム「ひまわり」で働く一人の若くて才能あふれる日本人の女性。
彼女の名は石坂美雪。
彼女はいつものように仕事を終え、自宅の帰路についていた。
しかし彼女は偶然出会った一人のアメリカ人の青年に
よってしばらく寄り道をせざる負えなくなります。
 
そう行き先はもちろんトワイライトゾーンです。
 石坂は丁度、最初に研修で通っていた「ふみだす」の建物を通り、
そこには木々とカルチャーセンターの大きな公園ところまで差し掛かった時。
 一人のアメリカ人の青年が道を聞いてきた。
彼は片言の日本語で
「スイマセン、センセイ、マヨッテイルンデス。
エート、カルチャーセンターはココデスカ?」
石坂は親切に
「はい、ここですよ!」
「ヨカッタ!」
とにっこりと笑った。
彼の名はアンソニー
トワイライトゾーンの住人でかつてアメリカの
ピークスピルで生まれた恐ろしい怪物と恐れられた男の子です。
何故なら彼は最強の超能力の持ち主だからです。
彼は人の心を自由に読み、ひとたび彼を怒らせれば彼が心の中で望むだけで
自動車や電灯線、機械、人や犬、あらゆる町を消し去る力を持っていました。
その力を悪用し、ピークスピル以外の町や人々を消し去り。
気に入らない歌を歌う女性の口を消して、しゃべれなくしたり。
さらに悪行はエスカレートし、
とうとうピークスピルの人々を消し去り、フリーマン一家を恐怖で支配していました。
そこに教師ヘレンと言う女性に出会い。
改心して心を入れ替え、今では美しい花を望むだけで咲かせ、
自由に人や物を無闇に消したりせず、
間違って消してしまったら人や物を元に戻したり、
消してしまった人の口を元に戻す方法を元通りにする方法を身につけていました。
 さて彼は一人公園の芝生にある木の椅子に座り、
まちぼうけている彼を気の毒に思い、石坂は彼の隣に座り
片言の日本語とジェスチャーを使い、身の上話をした。
「そう」
「デモ、恩師二デアッタオカゲデ僕ハ救ワレタンダ!僕ハ!アンソニー
「石坂です」
彼は日本で始めて友達ができました。
何時間も話し込んでいる内にすっかり日が傾き、空は暗くなって来ていた。
「もう!帰らなきゃ!」
と彼女は席を立った。
そして鞄を持った時。
「マッテ!」
とアンソニーが声をかけた。
「えっ?」
「何カ嫌ナ予感ガスル。」
「まさか?」
と少し頬笑み、くるっと振り向いた
すると目の前に西洋造りの大きな一軒家が公園のど真ん中に現れた。
あれぇ?こんな立派な建物あったかしら?
石坂は建物に近づくと看板には
捨て猫軒」
と書かれていた。
「なんだ?これは?こんなもの心の中に書いていないぞ!」
また別の看板にはこう書かれていた。
「どなたでもどうかお入りください。
決してご遠慮はなさらないで。」
石坂は顔をしかめ、
「なんか君が悪いわ」
「君ハ家二帰ッタ方ガイイ」
アンソニーは彼女の目の前に立ち、少しづつ後ろに後退して行った。
しかし突然、何の前触れもなく扉がバタン!と開いた。
2人は逃げる間もなく吸い込まれるように中へ入って行った。
 
トワイライトゾーン(猫の世界)その2に続く)