(第14章)破壊者VSミュータント(その2)

(第14章)破壊者VSミュータント(その2)

品川のビル内ではM機関のミュータント部隊とデストロイアの戦いが始まっていた。
デストロイアはミュータント兵達の冷凍メ―サーの一斉攻撃で悶絶し、目茶苦茶に暴れ回り、
口から白い光線を見境無く周りに撒き散らした。
当たった物は何であれドロドロに凍解してしまった。
更にそれはカンナのロケットランチャーにも直撃し、その先端
がドロドロに凍解し、白い煙を出していた。
カンナはあわててロケットランチャーを投げ捨てた。
グレンは
「マズイぞ!当ったら!」
ニックは
「お陀仏だね……」
とつぶやいた。
更に暴れていたデストロイアは尾であやかを殴り飛ばし、続いてジェレルの足
に巻き付けると振り回して投げ飛ばした。ジェレルは窓ガラス
を破壊して、落下しそうになったが、窓枠に片手をかけてぶら
下がった。デストロイアは翼を開き窓枠から飛び出した。
ジェレルはとっさに片手でデストロイアの身体にしがみついた。
デストロイアは片方の翼にジェレルがしがみ付いていたので思
うようにバランスが取れず、近くの公園に降りようとしていた。
ジェレルは重い冷凍メ―サー銃を持ち上げるとデストロイア
向けて「大切な町を壊すなら!!俺達の手で作り直してやる!!分かったか??」
と大声で言うと冷凍メ―サーを腹に突き刺した。
デストロイアは悲鳴を上げて黄緑色の血を辺りにまき散らしな
がら暴れ回り落下した。ジェレルはそのまま引き金を引いた。
空中で冷凍メ―サーが炸裂してデストロイア
硬い身体が爆発した。
デストロイアの破片と共にジェレルは公園の薄い氷の池に落下
した。やがて黄緑色の血の雨が大量に降って来た。
しばらくして割れた池の氷の穴から黄緑色のジェレルが出て来た。
その後、尾崎達が池の所にかけつけ、池の周りのミクロオキシゲ
ンは完全に無害になった。
しかし品川ビルでデストロイアに襲われた犠牲者は8000人
以上にものぼった。
品川ビル付近の住民達は避難しており、夜間も問わず24時間
地球防衛軍のミュータント部隊やCCI特殊生物部隊、自衛
隊、特殊部隊SUAPが冷凍メ―サー銃を持って見回りをして
いた。一部は立ち入り禁止区域になり、冷凍メ―サーを使用し
た「冷凍メ―サー鉄条網」が配置されていた。その効果はかなりのもので、
ほとんどの個体は撃退され、立ち入り禁止区域の外へ出た個体は1匹もいなかった。

(第15章に続く)