(第13章)破壊者VSミュータント(その1)

(第13章)破壊者VSミュータント(その1)

小美人が
「あれはデスギドラです!!応龍である馬銜と戦い、
倒されそうになり海へ逃げだしました。その後、闇の森の神のバガン
4体のモスラに封印されました。」
美雪は「と言う事は?」
小美人は「その戦いの時に応龍の馬銜の破片をあなた達が見つけたのです。」
美雪は
「だから中国の森で発見された破片の中にゴジララドンに共
通するDNAが発見されたのね」
と言った。
小美人は
「それよりもっと重大なお知らせがあります!!あなた達に急
いで伝えなくてはいけません!すでに事が始まりました!」
凛が
「一体?何が始まったって?」
と首をかしげながら言った。
小美人は
「あの1954年に初代ゴジラを抹殺した兵器の悪夢が復活しました!!」
女性が「まさかそれって?」
小美人は
「山根優香さん!山根健太郎さん!良く聞いてください!!
あなた達がここへ来たのは因縁があるからです!!」
山根健太郎は「一体?何の因縁が?」
小美人は「あの兵器の悪夢の名は知っている筈です!!」
健太郎
「まさか?母が話していた?オキシジェン・デストロイヤー?!」
山根優香は思わず大怪我したと思われる右肩をかばいながら
デストロイア!!やっぱり母の言った通り!復活していたのね……」
と思い当ったように言った。
小美人は
「襲われたのですか?」
と尋ねた。
優香と言う女性は静かに
「はい……」
と答えた。
小美人は
「まだまだ犠牲者は増え続けます!!現在も東京の街で暴れ回っています。」
と恐ろしい事を言った。
「そんな……」
優香はつぶやいた。
さらに小美人はこう話を続けた。
モスラはまだ小さい幼虫ですから戦えません!!相手は強すぎます……」
しかし小美人は続けて
「でも!!永遠に封印する方法はあります!!それを伝える為にここへ来てもらいましたから……」
果たしてデストロイアを倒す方法とは何なのか?

品川のビルの近くでは大勢のインターポール(国際警察)や
地元の警察官達が赤色のテープを貼っていた。
赤色のテープには「バイオハザード危険区域立ち入り禁止」の
言葉とバイオハザードのマークが描かれていた。さらに周りは
鉄条網が貼られ、あちこちには大きな文字で
バイオハザード(生物災害)発生 レベル4(固体及び地域社会に対する危険)」
と書かれた看板が立っていた。
そして警官がビルの近くに集まって来る野次馬達を追い払っていた。
 やがてM機関が到着すると全員「対デストロイア」専用のク
リーンウェアーとマスクを付けた。
 野次馬の人々が
「近くのビルに逃げ遅れた人達が!!」
と大声で怒鳴っていた。
M機関のミュータント部隊は、長官の熊坂やゴードン大佐
と共にビルの中に突入した。尾崎は玄関口から中へ入ると、あ
たりを警戒しながら手招きして他のミュータント達も突入させた。
ゴードン大佐は
「いいか?!デストロイアが放つ『ミクロオキシゲン』は物質に
触れると酸素原子を微小化させて溶解させる!!当たれば命は
ないと思え!!」
と大声で言った。
全員は「はい!!」と答えた。
続けて教官の熊坂は
「しかし奴には弱点がある!!『ミクロオキシゲン』はマイナス
183度で液化して無力化させられる!!奴が出現したら
冷凍メ―サーの一斉射撃で動けなくした後、ロケットランチャ
ーで仕留める!!あの怪獣を蟹茹でにして来い!!」
「了解!!」
全員は大声で返事すると階段を駆け上がり、壊れかけたドアを
蹴り飛ばし中に突入した。
突然悲鳴が上がったので全員は「ビクッ」として振り向いた。
カンナが目をそむけていた。尾崎もわずかな化学薬品の様な
「ツーン」とした刺激臭と強烈な蜜の様な甘い匂いを
マスクで塞ぎつつミュータント部隊は全員、先へ進んだ。
その先にはあまりにも酷い有様だった。
あやか、あやの、杏子もやはり目をそむけていた。
そこには液体化した大勢の人間の遺体と様々な物が散乱していた。
更に尾崎達は引きずった血の先にある鉄の扉を見た。
その中から怪獣の咆哮が聞こえ、杏子は大声で
周りにいたミュータント兵達に
「どいて!扉をぶっ飛ばす!」
二ックは
「オイオイ待てよ!落ち着け!」
しかし杏子の隣にいたカンナまで
「どいて!」
と大声で言うとロケットランチャーを構えた。
杏子も同じだった。そして引き金を引き、
文字通り鉄の扉を粉々にぶっとばした。
それから土煙が立ち上る中、デストロイアが姿を現した。

(第14章に続く)