(番外編)トレーニング室の怪

(番外編)トレーニング室の怪

東京の戦いから17ヶ月後。
地球防衛軍本部内のトレーニング室から
「ギュウイーン!」とドリルの音が聞こえていた。
そこにゴードン大佐が通りかかり
「なにしているんだ?」
と尾崎に尋ねた。ドアの前で聞き耳を立てていたニックは
「ドリルの音がするけど、人じゃなくて中にガイガンがいるらしいんだ!」
ゴードン大佐は
「ああ……モスラに倒されたガイガンのDNAとG塩基を結合
させて、30cmのチビガイガンをいっぱい作ったんだ!
トンカチや釘抜き、釘打ち機、カンナやノコギリやチェーンソーを持
っている奴もいれば、ものさしや巻尺を持っている奴もいたな」
と笑いながら言った。
ニックや尾崎はただ驚いた顔で聞いていた。
彼らは地球防衛軍の本部ビルの建設だけでは無く、
東京の復興作業にも大いに役立っていた。
尾崎は彼らの作業をする様子を時々街で見て、
早めに復興が出来そうな気がした。
しかし怪獣抹殺派と保護派の間に議論が巻き起こっていた。
抹殺派の主張はいつもの通りだったが、保護派は怪獣を改造し
たことに異議を唱えていたのであった。それでも、復興が進む
につれて、僅かながら受け入れる人々も現れ始めた。
しかし激しい批判もなお飛び交っていた。

(番外編完)

これでゴジラの自作小説(シーズンⅠ)は終わりです。
ではシーズンⅣに期待して下さい♪♪