(第75章)小惑星676162

こんばんわ畑内です。
ゴジラの自作小説を載せます。

(第75章)小惑星676162

車の中でアヤノが蓮の部屋から押収したパソコンの画面の背景は
真っ暗で真ん中の青い大きな文字には
「全世界が一つの舞台、そこでは男女も問わぬ、人間すべて役者にすぎない!」
と大きく書かれていた。さらに(NEXT)を押すと次の場面にパスワードが表示された。
ジーナは
「パスワード?」
サミーは
「それがわからないと開けないのか?」
アヤノは考え込み
「うーん、これじゃ中身が見れないわ!」
サミーは
「最初の文章が何かヒントじゃないの?」
アヤノは長い間、考え込んだが何も思い浮かばなかった。
サミーは
「もしかして?この台詞を言った人物がパスワードじゃないかなあ?」
ジーナはパスワードに
「ジェイキス」と入力して、
「NEXT」
をクリックした。
しかし
「あなたはアクセス出来ません」
と表示された。

魔獣サンドラは青緑色のクリスタルにあと少しと迫った。
その時、「ヒュー」と何かが飛んでくる音が聞こえ、プロトン
ミサイルが魔獣サンドラの背中の肉の塊に直撃し大爆発を起こした。
 魔獣サンドラは痛みでうめき声を上げ、ミサイルが飛んできた方を
睨みつけると轟天号が空を飛んでいた。
轟天号は冷凍光線でさらに攻撃を仕掛けた。
魔獣サンドラは痛みのあまり暴れ、
体の一部から触手らしき物を何本も伸ばし、轟天号に向って行った。
しかし轟天号内で尾崎はあわてず騒がず、
冷静にその触手に照準を合せレバーを押し、
ドリルから強力なスパイラルメ―サーを放ち、その触手を破壊し、
魔獣サンドラの体の一部を吹き飛ばした瞬間、
周りの建物の瓦礫を弾き飛ばしながらゴジラが起き上がり、放射熱線を吐いた。
放射熱線は瞬時に魔獣サンドラの肉の塊を貫き、背中の一部が爆発し、
蒸発して消えた。しかしすぐに元通りに再生した。
魔獣サンドラは青緑色のクリスタルからゴジラに攻撃目標を変更し、
巨大な大口を開け、ゴジラを飲み込もうと襲いかかった。

地上にいたAサイクル光線車の軍隊は白い稲妻の光線と
4連のスピーカから放たれる不協和音で攻撃を続けた。
それでも魔獣サンドラの移動速度は変わらず、
次々とAサイクル光線車の軍隊を踏み潰し、大口で飲み込み、
ゴジラに向かって猛然と進み続けた。
青緑色の空間内でガーニャは
ゴジラ……どうするつもりだ……」
とつぶやいた。
蓮と凛はその様子を長い間、固唾を飲んでただ無言で見ていた。
 魔獣サンドラは先程の軟体動物のような姿から想像出来ない程の俊敏さで大きくジャンプし、
大口を開けゴジラを飲み込むと「ドーン!」という大きな音と
共に周りにビルや建物の瓦礫や土埃、雪をまき散らした。

車の中でジーナは考え込み、パソコンの画面の右端に
Xが見えたのでパスワードをXだけにしてみたがやはり駄目だった。
また、高新一の遺体の近くで見つかった紙切れに書かれた
「CBK」を思いだしそれを入力してみたがやはり駄目だった。
ジーナは唇を噛み、適当に「CBKX」と入力してNEXTを押した結果、
とうとうアクセスした。画面には一文字ずつ文字
が表示された。
「OMHKORYRDABNGAZA完了」
「1908完了」
「1942完了」
「2020完了」
「676162」
ジーナは思わずじっと見て
「これは何なの??」
サミーは
「これは?何かの計画の一覧表みたいだね……」
と言いながら「676162」の文字だけクリックできるので
とりあえずクリックすると「CCIの宇宙探査船は新たに発見された小惑星676162を探索せよ」
と表示された。
しばらくしてその下にまた別の文字が表示された。
「その小惑星の大部分は亜寒帯湿潤気候である。
またこの小惑星の周りを回る赤い月ヘルバーズには
バガンキングギドラが繁殖の為に大群となって訪れると言う。
またこの小惑星には、高度なテクノロジーを一切持たず、代わりに
原始的な文明を持ち、ヘルバーズに繁殖に来るキングギドラバガンを神として信仰して
祭る種族の存在が明らかになった。またこの種族はX星人によって
人工的に作られた寄生生物の実験台にされた様である……」
ジーナは驚いた顔で
「あのレベッカの話は本当だったのね!X星人が、作り出した人工の生物で、
ギドラやバガンを祭る原始的な文明を持つ種族を実験台にしていたなんて……」
サミーは腕組みして
「だから気候の似ているロシアや北海道に来たのか?
それにしてもMWM社はこの小惑星で何を企んでいたんだ……」
アヤノは
「これ以外に情報は無さそうね……」
とつぶやいた時、突然、大きな爆音と共に地面が地震のように
揺れた。
ジーナは大慌てで
「何なの?」
と言い車の窓から覗いた。
すると紫色の塊が、土埃と雪に混じって、壊れかけたビルとマンションの僅かな隙間から見えた。
サミーは大声で
「なんなんだ??あの紫色の塊は??」
と言い窓の外を指さした。
アヤノは危険な胸騒ぎを覚え、思わず
「マズイ……」
とつぶやいた。
「バリバリ!」とゴジラを噛み砕こうとする音が、
車が走る風の音に混じって聞こえる、
とアヤノは危険な胸騒ぎが確信に変わり、大慌てでパソコンを閉じ、運転手に大声で
「もっとスピードを上げて!速く!」
運転手は片言の日本語で
「はい!」
とすぐに答えると手慣れた様子で思いっきりアクセルを踏み、スピードを上げた。
たちまちスピードメータが100キロを超えた。
サミーは車の窓から紫色の塊が風船の様に大きく膨張し蠢いて
いるのが見えた途端、顔が青白くなった。

(第76章に続く)

もう9時になるので今日の変更はこの辺にします。
では♪♪