(第13章)進化

(第13章)進化
 
2mのタイラントと化したマルクスの肉体はあっと言う間に
腐り果てて完全に崩壊して行き、やがて死亡した。
烈花とクエントはその様子をただ茫然と見ていた。
しかし二人はリーの背後でパキンと言う
物音が唐突に聞えた事で我に返った。
烈花とクエントが気付いた時には既にリーは常人では
ありえない怪力で手錠の鎖を左右に引き千切っていた。
リーは俊敏な動きでその場から立ち上がった後、
一階の正面の大ホールの玄関の茶色の大きな扉まで疾走した。
「あっ!逃げます!」
「逃げないで下さい!貴方を逮捕します!」
烈花とクエントはリーの背後から一緒に飛びかかって捕まえようと試みた。 
リーは素早く振り向き、クエントと烈花に向かって右掌を差し出した。
「私は汝らを試す者!己が身体の自由を奪われ!
衰えし時!汝は如何とする!」
次の瞬間、リーの右掌が黄色と紫色の混じった光により禍々しく輝いた。
同時に烈花とクエントの身体から徐々に力が抜け、
身体の自由が利かなくなって行った。
「なっ!これはっ!全身の力が抜けて行くぞ!どうなっているんだ?」
「クソっ!全身が麻痺して!動けません!これが賢者の石の力?」
素早く烈花とクエントはその場に力無くしゃがみこんだ。
「チッ!逃がさん!HCFのスパイ!」
ゾイは舌打ちをした後、すぐさまリーを捕まえようと追跡を開始した。
しかし突如、洋館の大ホールの床の赤いカーペットから天井の大きな
豪華なシャンデリアのギリギリまで
分厚い無数の蔓に覆われた巨大な壁が現われた。
ゾイは分厚い無数の蔦に覆われた巨大な壁に阻まれ、
仕方が無くリーの追跡を中断した。
「なんだ??この壁は?まさか『R型』の仕業??」
「恐らく……そうでしょう!彼が言っていた
『R型』子供型BOW(生物兵器
にあらかじめ組み込まれたAI(人工知能
の命令プログラムと言うのはきっと!
『HCF産業スパイのリー氏の安全を守り、
洋館の逃亡を支援する』でしょう!」
「なんだと?『R型』は俺の娘だ!俺の娘が……そんな事をする筈が……」
「いえ、今の『R型』はBOW(生物兵器)です!
そんな事をする可能性はあり得ます!」
『R型』の行動に動揺する烈花に冷静にクエントはそう返した。
 やがて2人を縛っていた全身の麻痺は
自然に消滅し、再び自由に動ける様になった。
一方、リーは洋館の大ホールの大きな茶色の扉を両手で開けた。
そして『R型』と異形の怪物達が支配する洋館から脱出し、
大きな広い駐車場に出た。
間も無くしてバラバラバラバラバラバラバラバラ!
と騒がしいヘリの音が聞えた。
続けてリーは夕日が沈みかけ、夜が訪れつつある空を仰いだ。
上空にはHCFの回収ヘリがゆっくりと降下し、
上空でホバリングをしていた。
やがてHCFの回収ヘリの入口から細長い梯子が降ろされた。
リーは直ぐに降ろされた細長い梯子を昇った。
リーはそのまま細長い梯子を昇り切り、HCFの回収ヘリに乗り込んだ。
同じ回収ヘリに乗っていたHCFの
同僚の女性職員はリーの搭乗を確認した。
そしてパイロットにサインで伝えた。
パイロットはHCFの同僚の女性職員のサインを確認した。
直ぐにパイロットは操縦桿を上に上げてヘリを上昇させた。
やがてHCFの回収ヘリはグルリと機体を大きく旋回させた。
HCFの回収ヘリは豊かな自然が広がる
ラクーンフォトレストの上空を飛行し始めた。
リー・マーラはHCFの回収ヘリ内にある黒い椅子に座った。
その後、ヘリの窓の遠ざかる洋館と森の景色を眺めていた。
やがてリーは『R型』の支援を受けて
洋館を脱出する数時間前の出来事を思い出した。
 
リーは人の気配を感知し、
洋館の地下にある何処かの部屋に慎重に入って行った。
リーは偶然、いや、幸運にも人間の姿となり、
全裸となったシイナ・カペラに遭遇した。
全裸となったカペラの姿は美しい白い肌に
覆われた柔らかく小さく形の整った
張りのある丸い両乳房と丸いお尻、
そして胸元まで伸びた金髪のごく普通の女性だった。
更に部屋の壁には一人の成人男性の遺体が大量の透明でネバネバした
粘液に包まれ、壁に糊の様に貼り付けられ、繭にされていた。
しかもまだ生きていた。成人男性は茶髪で
反メディア団体ケリヴァーの生き残りの様だ。
リーはカペラに自分の姿が見えない様に
近くの石で出来た柱の陰に隠れ、様子を伺った。
カペラは既に両頬と胸の谷間は紅潮させているが、
常に無表情を貫いていた。
カペラの形の整った小さな丸いお尻から太い尻尾を伸ばした。
続けて伸ばした太い尻尾の鋭利な先端は成人男性の下腹部に突き刺さった。
石の柱に隠れて見ていたリーは興味津々な表情で
カペラの繁殖行動を観察し続けた。
カペラは形の整った小さな丸いお尻から
伸びた太い尻尾を更に大きく太く膨張させた。
どうやら繭にした成人男性の遺体に何かの液体を
ドクドクと注入しているようだった。
リーは茶色の瞳で両頬と胸の谷間を紅潮させ、
常に無表情を貫くカペラの顔を観察した。
確かにカペラは人間に見えるが既に人間とは異質な別の生き物にも見えた。
やがてカペラは形の整った小さな丸いお尻から
伸びた太い尻尾を引っ込めた。
それからカペラが去った後、リーは密かにその成人男性に近づいた。
彼女はその成人男性がブラッディ・サイラスと
言う名前の男だと直ぐに分かった。
どうやらブラッディは金髪で顔面は失血により真っ青だった。
更にブラッディの体内を分析した結果、
カペラの卵細胞と種子細胞が検出された。
そしてリーは密かに体内のカペラの卵細胞と種子細胞を回収した。
リーはこの洋館の地下の彼女の巣になっている
部屋から足早に立ち去ろうと振り向いた。
しかしいつの間にか全裸の姿のままのカペラが戻っていた。
リーはカペラに促され、赤い戦闘服と下着を全て脱ぎ、全裸になった。
全裸となったリーの姿は美しい白い肌に覆われた柔らかく
大きな形の整った張りのある丸い両乳房と丸いお尻。
そしてウェーブが掛った茶髪と茶色の瞳。
勿論、見た目だけを見ればカペラと同様、
やはりごく普通のありふれた女性だった。
やがてカペラは全裸になったリーを
立った状態のまま石の壁に両手を付けさせた。
カペラは立った姿勢のままのリーの
大きな形が整った丸いお尻をムギュッと掴んだ。
続けてリーの大きな形が整った
丸いお尻を大きく突き出させる様に引っ張った。
更にカペラはさっきの太い尻尾の代わりに
今度は女性器から触手状の生殖器を伸ばした。
リーは自分の膣の中にカペラの女性器から
伸びた触手状の生殖器が潜り込むのを感じた。
「あっ!はっ!あっ!はっ!」とリーは小さく喘いだ。
カペラはリーの背後から自らの腰を
上下に荒々しく突き上げる様にガンガン振り続けた。
同時にリーの白い美しい柔らかい形の整った張りのある大きな
丸い両乳房は荒々しく上下に何度も何度もブルブルと大きく揺れ続けた。
リーは強い性的興奮を感じ続け、
両頬と深い胸の谷間は徐々に紅潮して行った。
続けてリーは瞼を閉じ、下唇を噛み、何度も何度も大きく唸り続けた。
「ううううっ!んんんぅ!うううっ!
んんんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんぅ!」
更にカペラはより強く荒々しく上下に突き上げる様にガンガン振り続けた。
同時にリーは強い性的興奮を感じ続け、
更に荒々しく息を吐き、甲高い声で喘ぎ続けた。
「あああっ!ああああっ!あああああっ!
あああああっ!ああああああっ!あああっ!」
カペラは自らの腰を更に荒々しく激しく物凄い速さで
上下に突き上げる様に振り続けた。
同時にリーの白い美しい肌の柔らかい形の
整った張りのある大きな丸い両乳房は
更に荒々しく激しく物凄い速さで前後に
何度もブルブルと上下に大きく揺れ続けた。
続けてリーは更に強く激しい性的興奮を感じ続け、口を大きく開けた。
そして更に激しく物凄い速さで荒々しく息を吐き、甲高い声で喘ぎ続けた。
「あああっ!あああっ!あああっ!あああっ!
あああっ!あああっ!あああっ!」
やがてリーの性的興奮が絶頂に達し、
最後に甲高い喘ぎ声を上げた後、軽く息を吐いた。
「あああっ!あああっ!ああああああっ!
ああああっ!はっ!はあっ!はあん!はあ!」
カペラの女性器から伸びた触手状の生殖器
物凄い速さで前後に収縮を繰り返した。
同時にリーは自分の膣の中に
大量の暑い液体が物凄い速さで注入されるのを感じ続けた。
リーは静かに口元を緩ませて、性的興奮の絶頂の余韻に浸り続けた。
カペラは性的興奮の絶頂に達しても
相変わらず常に無表情を貫いたままだった。
その後,、カペラがリーの元を再び去ってから数時間後。
リーは念の為に自分の子宮内を
AI(人工知能)の特殊な検査プログラムで分析した。
結果、カペラ氏の半分の遺伝子が
組み込まれた大量の種子細胞が発見された。
更に大量の種子細胞の内のひとつが自分の卵細胞と結合した後、
受精卵となり、子宮に着床していた事が判明した。
そしてリーの回想は赤い戦闘服にしまってある無線機から
何度も聞えた連絡音により、終わりを告げた。
リーはすぐさま無線機のスイッチを入れた。
間も無くしてHCFのBOW(生物兵器)及びウィルス兵器
研究主任のダ二ア・カルコザ博士から無線通信が入った。
「マイケル・ケイラー氏から貴方の報告を全て受け取ったわ!
貴方の仕事は完璧だったわ!流石!プラントE45-R002!」
「ありがとうございます!私はかつて御月製薬のトム研究員が
所有していたプラントE44の植物細胞を私の肉体に移植した後、
アッシュ博士が私の神経系統の改良と
軍用AI(人工知能)を私の脳の一部と卵巣に
移植してくれたお陰で30代の私は
優秀なHCFのスパイになれました!感謝します!」
「いいのよ!あっ!そう言えば!貴方?とっておきのお土産があるとか?」
「はい!ダ二ア博士!T-エリクサーの影響で変異した反メディア団体
ケリヴァーのメンバーの一人、シイナ・カペラ氏に殺害された
成人男性の体内から彼女の卵細胞と種子細胞を回収・分析しました!」
「ええ、貴方が分析した結果の報告書をさっきメールで読んだわ!
その子、感染したウィルスと例の環形動物の影響で
驚くべき進化をしているようね。
彼女は恐らく雌雄同体、だから男性的でもあり、女性的でもある訳で。
やがてダ二ア・カルコザ博士の説明に次第に熱が入り始めた。
それをリーは楽しそうに彼女の話を聞き続けていた。
 
(第14章に続く)