(第36章)遺跡の中の謎の研究所

あともうひと押し(笑)

(第36章)遺跡の中の謎の研究所

尾崎とゴードン大佐、アメリカの地球防衛軍のミュータント兵や米軍が集まり、
遺跡の中に瞬間移動したとされる凛の行方を探す為に作戦を立てていた。
しかし一部の米軍やアメリカのミュータント兵は「凛の瞬間移動説」を全く信じていなかった。
渋々調査チームに加わる者がそれでも数名いた。
そして調査チームはこのように決まった。
リーダーは日本の地球防衛軍M機関の尾崎真一少尉。
副リーダーの熊坂、ゴードン大佐。
遺跡からの緊急連絡の為に、
救助艇にジェレルとアヤノは残った。
『例の寄生生物』について調べる為に、
分子生物学者の音無美雪も救助艇に残る事になった。
また遺跡で凛の行方を捜すメンバーは以下の通りである。
日本の地球防衛軍M機関から杏子、カンナ、あやか、翔太、瑞穂。
アメリカの地球防衛軍のM機関から10名と米軍13名が加わった。
さらにFBI捜査官の2人や凛の護衛も向かう事になった。
しばらくしてアヤノは
ゴジラとジュニアとバガンは地下の洞くつ内をゆっくりと移動中です!」
と報告した。
ジェレルは
「皆さん!地下でゆっくりと移動しているゴジラとジュニアとバガンの動きに注意してください!
万が一、3体のどれかが地上へ移動した時は緊急連絡で知らせます!気をつけてください!
あそこは未知の場所です!
何が起こるか分かりません!」
凛の護衛が
「了解した!それでは出発しよう!」
と言うと全員救助艇のハッチから外へ出て、遺跡の中に入って行った。
友紀は首にかけていた凛の小さな鏡が光る方向を頼りに、
森の奥へ草根をかきわけて進んでいたが、やがて狼の形をした古い遺跡が見えた。
友紀は思わず
「誰が建てたのかしら?」
と言うと遺跡の周りを歩き始め、壁に漢文が刻まれているのに気が付いた。
そこには「鏡を照らし生きる光で満たさん」と書かれていて、壁には小さな丸い窪みがあった。
友紀がふと首にかけていた小さな鏡を外してみると鏡は前より強く発光していた。
そして鏡はその窪みにピッタリとハマった。突然「ガタン!」
と音を立てて扉が現れた。
窪みにはまっていた小さな鏡が勢い良く外れて地面に落ちそうになったので友紀
はあわててそれを受け止めた。
「草根をかき分けて捜すのは御免ね……」
とつぶやいて再び小さな鏡の鎖を首にかけ直し、扉の中に入って行った。
友紀は狼の形をした謎の砦の中を、携帯電話の明かりを頼りに歩いていた。
やがて通路から出るとそこは狭い地底湖の様に見えた。
しかしよく見ると注射器や医療器具や薬らしき箱が周りに散乱していた。
その箱や注射器や医療器具は医師がが使うものとは全く形が異なっていた。
水たまりを避けつつ、濡れていない地面を歩き続けると、大きなドアのようなものがあった。
ドアには「レベル1」と書かれていた。友紀には何なのか全く分からなかった。
そしてあるファイルが水たまりに浮いていたので、それを手に取って恐る恐る開いて見た。
そのファイルには英語でこう書かれていた。
「DS―GDA BACTERIA『LV3』」
「DS-BGN BACTERIA『LV3』
「DS―TORA VIRUS『LV4』」
友紀は
「これってウィルス?」
更にめくるとやはり知っている菌やウィルスの名前が載せてあった。
その時、どこからかバシャッと水が撥ねる音が聞こえ、友紀は心臓が飛び上がるほど不安になり、
その拍子に片足を水たまりに突っ込んでしまった。
友紀は
「嫌だ!びしょびしょ!」
と言うと足を引き抜いて歩こうとしたが、靴や靴下に水が入り、
足もすくんで動けなかった。
友紀はそれでも片足を引き抜いてロボットのように歩いて行った。
しかし恐怖で方向感覚を失いどこの陸地を歩いているのか分からなくなっていた。
巨大な窓ガラスの先が切り立った断崖になっていた。
友紀は
「何?ここは?」
とつぶやきながら、ガラスに顔を付けて断崖の下を見ると
暁色のクリスタルを多数見つけた。
友紀は思わずビデオカメラを取りだそうとした。
しかし「バシャーン!」と言う音が2回聞こえ、
友紀は水たまりに尻もちをつきそうになったが近くの柱に捕まり身体を支えた。
ガラスの断崖の近くをチラッと見ると、青い背ビレの黒い竜が水柱の中にチラリと見えた。
友紀はあわてて
「マズイ!ゴジラだわ!」
と言い、首にかけていた凛の鏡が発光している方向にある狭い通気口へ入って行った。

(第37章に続く)

今日の変更はここまです。
また明日載せます。
では♪♪