(第39章)凛とジュニア!最後の突撃!

(第39章)凛とジュニア!最後の突撃!

日本人の医師は
「わかった!それじゃ赤十字社に連絡していくつかの非常食を配布するように手配しよう!」
と言うと地球防衛軍内の電話で赤十字社に連絡を始めた。
看護婦も
「祥郷先生!お粥とかは食べれるかしら?」
と聞いた。
すると祥郷医師は
「恐らく大丈夫だろう……ただ気管支に詰まらない様に注意するんだ!
少量を少しずつ食べさせてやるんだ!」
と返した。しかしヨーロッパ人のカートー医師が
「また!別の患者の呼吸と心臓が停止しまた!」
祥郷は
「わかったすぐそっちに行く!」
と返すと急変した患者を診に走り去った。
現在も微小デストロイアに感染した患者と医師や看護婦の激しい攻防は続いていた。

デストロイア達のドッグ内侵入を阻止する為に尾崎は念動力で
入り口のドアを押さえ付けていたが、再び扉がガタガタ揺れ始めた。
尾崎は歯を食いしばり扉に念動力を集中させた。

ゴジラとミニラは非常に驚いた様子だった。
しかしデストロイアはしぶとくまだ生きていた。
デストロイアはフラフラと立ち上がった。

東京の特殊生物病院内にあるデストロイア対策の研究ラボで、
優香が再びベッドから何かを感じて起き上がった。
そこに美雪が駆けつけた。
美雪は
「優香さん!起きたんですか?」
優香はパニックになり
「ここはどこなの?なんで!」
医師達も駆けつけ
「大丈夫です!ここは安全です!」
と必死に彼女をなだめた。
彼女はようやく落ち着き、隣のカーテンを見た。
そのカーテンの先に、優香から生まれ
デストロイアの子供が保育器ですやすや眠っていた。
しかし何かを感じたかの様に小さい痙攣を繰り返していた。
優香は
デストロイアが……業火に焼かれて……」
と言った。
男性FBI捜査官は
「それは夢で見たのか?」
優香は
「そう……夢で……」
とつぶやいた。

東京ではジュニアと同化していた凛自身が姿を現した。
「前世で私が作り上げた危険な薬品のせいでこんな生物が私の
知らない所で生まれていた!その因縁を断ち切る為に人類の敵
だったゴジラ達と手を組み、あたしの手で!このオキシジェン・デストロイヤーの中和剤を使う。
こんな事は今回一回限りよ!」
と言うと凛はデストロイアに向かった。
ジュニアは意識で凛を守るかの様に共に突撃した。
しかしデストロイアは再びウニ状に身体を変化させて、凛とジュニアを包み込んだ。
轟天号内ではジェレルがあわててモニターを見た。
「オキシジェン・デストロイヤーの濃度が上がっています!」
同時に尾崎の念動力で支えていた扉の揺れが一層激しくなった。
カンナは
「まさか!オキシジェン・デストロイヤーを東京にばら撒くつもり!」
さらにドアの揺れが地震の様に激しくなった。
ジェレルは
「ヤバいぞ!そうなったら今度こそこの東京の街は……」
ドアの一部が凹み始めた。尾崎は必死に力を集中させてドアを
支えようとした。
カンナは
「オキシジェン・デストロイヤーの濃度が耐久域一杯です!」
ゴードン大佐は
「よし!このまま離れるぞ!尾崎大丈夫か?」
尾崎は息を切らしながら
「何とか……クソっ!」
と答えた。しかしすでに数時間も力を使い続けて『カイザー』
の体力は限界に達していた。
そして轟天号がUターンして脱出しようとした時、
ジェレルは
「間に合わない!」
と大声で言った。
スペースチタニウムの扉が吹き飛び、尾崎は壁に叩きつけられ、
集合体デストロイアがドッグ内になだれ込んで来た。

(第40章に続く)