(第3章)裏切り者には死を!!

(第3章)裏切り者には死を!!
 
ダクトから出て来た女性研究員はどうやらミラーナのようだ。
「ありがとうございます!ダニアさん!まさかあの『R型暴走事件』
が起こった洋館で捕獲された突然変異プラントデッドがコールドスリープ
(冷凍冬眠)カプセルから脱走するなんて。でも向こう側の居住区画から
こちら側の居住区画への避難誘導ありがとうございます!おかげで命が……」
ミラーナは言いかけて目の前にいる黒い影の正体を見た。
目の前には向こう側の居住区画にいる筈のあれがいた。
「ええっ……そんなぁ……ダニアさん!話が違います!ダニアさん!
ちょっと!ダニアさん!応答して下さい!助けて下さい!お願い!」
成体プラントデッドはダクトからひょっこりと顔を出しているミラーナを
しっかりと見下ろすとバリッと再び真っ赤に輝くつぼみを大きく開いた。
内部には無数の牙が現れた。そして素早い動きでダクトの中にいる
ミラーナに襲い掛かった。彼女は絶叫し、慌ててダクトの中に頭を引っ込めた。
同時に成体プラントデッドはダクトの中に逃げ込んだミラーナ
を追ってするりとダクトの中に入り、あっと言う間に消えた。
その時、茫然と見ていたリーの無線にダニアの連絡が入った。
「うまくいったようね!さあ!あの成体プラントデッドがミラーナ
と交尾している内にブレスさんが言ったあのコールドスリープ(冷凍冬眠)
カプセルを起動させるのよ!ミラーナとの交尾が終わったら!
戻ってくるわ!急いで!早く!」
「しかし……ミラーナは早く処置しないと……」
「必要ないわ!どの道、サンプルとして回収するつもりよ!
とにかく今は成体プラントデッドを捕獲する事に集中しなさい!
ぼやぼやしていないで!早く!早く!」
リーは心の中で「くそったれ!」と毒づいた。
リーはダニアの説明に従って実験用の円形の広場の鉄の壁にあるパネルを操作した。
その時、再び無線からダニアの声が聞こえた。
「それと言い忘れていたけれど!今回はあくまでも成体プラントデッドの捕獲!
最強の生体兵器として確実に敵を倒すのが目的ではないわ!いい?くれぐれも……。」
「分かっています!黒い縞模様のの異形の戦士Σ』には変身しません!」
リーは必要以上に感情を押し殺し、そう答えると目の前の作業に集中した。
リーはまずパネルにダニアから聞いたパスコードを入力した。
続けてパネルの下部のレバーを引いた。
すると広場の中央の床が開き、中からプシューと空気を抜く音と共に
起動したコールドスリープ(冷凍冬眠)カプセルが現れた。
一方、ダニアにまんまと騙され、成体プラントデッドに襲われた
ミラーナは泣きじゃぐりながら必死にダクトの中を進んだ。
そのあとを執拗に成体プラントデッドは追っていた。
ミラーナは入り組んだ迷路のようなダクトを進んでいる内に地下の広い空間に出た。
ミラーナは立ち上がり、出口を求めて走り続けた。
しかしこちらに出口はなくどうやら袋小路のようだ。
そこにダクトから出てきた成体プラントデッドが
床に落ちた後、ゆっくりと2足歩行で立ち上がった。
「ううううっ……どうなってんのよ……」
その時、不意にミラーナの無線にダニアの通信は入ってきた。
「あなたには失望したわ!ミラーナ!あなたは出来損ないのヘレンと
反メディア団体ケリヴァーのメンバー立った社員11名と
共謀して我が社の資金をあの忌々しい反メディア団体ケリヴァーの
活動資金として着服していたんてね!もはや貴方は彼らと同じメディア!
いや!社会の敵よ!あなたは用済み!HCF研究主任に相応しくないの!
じゃ!バイバイ!ミラーナ!うふふふふっ!」
ダニアの笑い声が聞こえた後、「ぷっつり」と無線が切れた。
ミラーナは泣きじゃぐり絶叫して、怒り任せに無線を力の限り、鉄の床に叩きつけた。
「このくそったれがああああああっ!」
そしてミラーナが無線を叩き壊したと同時に成体プラントデッドは
バカっと無数の牙の生えた真っ赤なつぼみを勢い良く開いた。
4対の真っ赤な花弁の中央から緑色の無数のイバラの
棘に覆われた細長い蔓に似た舌を伸ばした。
成体プラントデッドは体を曲げ、姿勢を低く構えた。
そして勢いよくイリーナに向かって飛び掛かった。
イリーナは「きゃあああっ!」と悲鳴を上げた。
成体プラントデッドはミラーナを仰向けに押し倒した、
続けて両手の真っ赤に輝くかぎ爪でミラーナの白衣とブラジャーを左右に引き裂いた。
同時に白い肌に覆われた柔らかく丸い両乳房とピンク色の乳輪、乳首が露出した。
成体プラントデッドは両手の真っ赤なかぎ爪を白い肌に覆われた
ミラーナの両足を強引に左右に広げた。
続けて太い木の幹に似た筋肉組織に覆われた股間の内部が十字に割れた。
そして十字にバカッと大きく開いたオレンジ色の花弁の中央から長い管状の
突起を伸ばし、勢いよくミラーナの白いパンツを突き破り、
ミラーナの膣に深々と突き刺した。
やがてオレンジ色の花弁は閉じ白いパンツに覆われた大きな丸いお尻と
股間を覆いつくし、大事なところは隠した。
まもなくして成体プラントデッドは太い木の幹に覆われた腰を
目にも止まらぬ速さでブルブルと前後に大きく揺らし続けた。
その度にミラーナの白い肌に覆われた柔らかい大きな丸い両乳房とピンク色の
乳輪と乳首は前後に目にも止まらぬ速さでブルブルと大きく揺れ続けていた。
ミラーナは額にしわを寄せ、目をつぶった。
そして大きく口を開き、荒々しく息を吐き、甲高い声で喘ぎ続けた。
「ああっ!ああっ!あああん!ああん!ああっ!ああっ!ああん!
あああん!あああっ!あああん!ああっ!ああっ!あああっ!あああっ!
あああああん!ああああん!ああああん!あああっ!あああん!
あああっ!はああっ!ああんっ!」
ミラーナは両頬を僅かに紅潮させ、口を開けた。
さらに時々、口を閉じ、僅かにすーっと息を吐き、再びまた口を大きく開けた。
そして荒々しく息を吐き、甲高い声で喘ぎ声を上げ続けた。
ミラーナは波のように押し寄せる性的快楽に首を左右に曲げ、酔いしれた。
「あああっ!ああん!あああん!ああっ!はああん!ああん!はあっ!あっ!」
ミラーナと成体プラントデッドの性的興奮が絶頂に達した。
同時にミラーナは大きな丸い両乳房を何度も激しく前後に痙攣させた。
その後、ミラーナは目を瞑り、意識を失った。
成体プラントデッドは本能的な行為に満足した。
それからミラーナから離れ、再びダクトの中を通り抜け、
リーがダニアとブレスが提案した作戦を実行する為にコールドスリープ
(冷凍冬眠)カプセルを起動準備をして待ち構えているであろう。
BOW(生物兵器)及びウィルス兵器研究開発中央実験室の広場へと戻っていった。
やがてガタンガタンとダクトを走り去る音が広い部屋にしばらく
響いた後、やがて遠ざかり静かになった。
そしてしばらくしてミラーナは意識を取り戻したが
自身の気づかない内に成体プラントデッドが活性化した
T-sedusa(シディユウサ)と種子細胞を胎内に注入され、
彼女はウィルス耐性が無かった為、そのまま時間をかけて
ミラーナの下腹部の子宮や周囲の筋組織を中心に全身の筋肉
内臓、あらゆる場所の細胞が融合し、子宮では種子細胞と
彼女の卵子が受精し、新たな生命が宿るというプロセスが
密にミラーナの体内で進んでいた。
ミラーナは全身の発熱も痛みも何も感じなかった。
しかし自分が妊娠に近い事は漠然と分かった。
そして顔が真っ赤な色から、血の気が引き、青くなった。
更に鉄の床には一枚の報告書にコピーが落ちていた。
ミラーナはそれを震える手で拾った。
報告書のコピーの文章を読んだ時に小さく悲鳴を上げた。
「反メディア団体ケリヴァーにHCFの研究運用資金を着服し、横領した社員リスト。
マルファス・ダラン(死亡)メルヴィス・ディッケン(死亡)
レイリー・ルーカン(死亡)ワーキング・ジュリアン(卵化)
エイリー・スミアー(卵化)ゴードン・マクラー二(死亡)
アイリーン・クライマー(卵化)ドナルド・メイリー(死亡)
エミリー・マールス(卵化)ヴェロニカ・カールス(卵化)
ミラーナ・カーナ(L)ヘレン・カルコザ(妊娠中)
カレン・チヒロ(卵化)以上」
「うふふふふふふっ!あはははははははははっ!」
ミラーナは狂ったように笑い始めた。
それは絶望の余り、精神が壊れたからである。
彼女の笑い声は広い部屋の中の壁に反響し、長々と響き続けた。
もう!自分はおしまいなのよ!反メディア団体ケリヴァーのメンバー達は!
みんな!みんな!みんな!『R型』と新型のウィルス兵器で死ぬんだ!
そしてミラーナはまるで自ら死を受け入れるように仰向けに静かに寝ころんだ。
 
(第4章に続く)