(第24章)包帯の少女

(第24章)包帯の少女

 

「酷過ぎるよ・・・・こんなの・・・・ごめん・・・助けられない・・・・」

のぴは小さくつぶやき顔面蒼白のまま顔を俯いた。

ドラキュラ伯爵はパン!と手を叩き、のぴの正気を取り戻して周囲の空気を換えた。

「残念だが。彼女を助け出す時間は無い!先へ進み若村を止めるしかない!」

そしてドラキュラ伯爵の助言に従い、先へ進もう

としたクリスとのぴは何かに気付いた。

「おい!ドラキュラ伯爵!ひとつだけ水槽の中のイリスの量産型がおかしいぞ!」

どうやらその水槽は11人の被験者がいるケリー・ブライアンがいる水槽だった。

ケリー・ブライアンは両肩まで伸びたサラサラの金髪。

ややキリッとした黒い細長い眉毛。

茶色の瞳。丸っこい低い鼻。ピンク色の唇。笑うと美しい前歯が見えた。

ふっくらとした両頬と深い胸の谷間も紅潮していた。

ケリーは両掌と両膝をブヨブヨの繭の床に付けて四つん這いになった。

続けてブヨブヨの床から伸びた硬い触手がニュルリと硬い触手に挿入した。

デニスはゆったりと強く優しく性的興奮が訪れるのを感じた。

彼女は大きく口を開けると高く喘いだ。

「ああっ!ああっ!あああーん!」と。

そして身体を少し持ち上げて瞳を閉じた。

さらに口を大きく開けた。

「はあ!ああああっ!んんっ!あああっ!はああっ!ああっ!ああっ!」

また右側から垂れてきた長いサラサラの金髪もユラユラと前後に揺れ続けた。

やがて大きな白い肌に覆われた丸い張りのあるお尻の表面はプルプルと

波打つように揺れた。さらに片手で自らの金髪を掴み、持ち上げてかきあげた。

そして首を曲げて顔を横にした。そして瞳を閉じ、だんだん強く感じる

はっきりとした性的快楽に溺れ始めていた。

彼女は長々と甲高く喘ぐ声をサイレンのように出し続けた。

「ああああああっ!ああああああっ!ああああああっ!」

更に左右のブヨブヨした繭の壁から伸びて来た2対の太く短い触手は

ケリーの張りのある丸い両乳房を上下左右に揉まれてケリーはさらに甲高く喘いだ。

「ううっ!ううっ!あああっ!んっ!ああっ!」と。

更に続けてどんどんケリーの少し垂れた大きな丸い両乳房は

前後左右にプルプルと早く早く揺れ続けた。

さらに口を大きく開けて早く早く息を吐き、甲高い声で喘ぎ続けた。

「あああっ!んんんっ!んんんっ!あああっ!んああああっ!はああっ!」

とうとう『未完成の量産型イリス』とケリーは性的興奮が絶頂に達した。

同時に水槽の中で『未完成の量産型イリス』は自らの肉体を粒子状に分解させた。

ケリーは繭と交尾と融合から解放されて冷たい床にぱたっ!とうつ伏せに倒れた。

そして自らを粒子状に分解させた『未完成の量産型イリス』はケリーの方へ

近づいて行った。ドラキュラ伯爵は大声でのぴとクリスにこう知らせた。

「マズイ!あいつ人間の肉体に憑依する気だッ!」

彼は結界が施された水槽のガラスを叩き割ってでも中に入ろうとした。

のぴもなんだか分からないまま「急いで!」と叫び続けた。

「クソっ!マズいっ!」とクリスもハンドガンを連射し続けた。

しかし放たれた全ての弾丸は結界により無効化されており、一切効果は無かった。

それでも彼は諦めずにハンドガンの引き金を引き続けた。

しかし全て文字通り無駄弾だった。

さらにナイフも使ってみたが全くびくともしなかった。

それでもクリスは諦めずにナイフを振り続けた。しかし全ては無駄な結果に終わった。

水槽内部では『未完成の量産型イリス』はケリーの肉体と同化寸前だった。

このままでは倒れているケリーと言う若い女性の肉体と精神が危なかった。

正に絶体絶命のピンチ。その時。何の脈絡も無く水槽の中で女の子の声がした。

しかも日本語だった。「待ちなさい!使徒もどきッ!」と。

するとドラキュラ伯爵もクリスものぴも唖然とした表情で見ていた。

「誰?」

「誰なんだ?」

「やっとやる気になってくれたか?やれやれだ」。

水槽の中では急に時空が歪み、日本人とドイツ人のハーフの女性が現れた。

背中まで伸びた茶髪。長い茶髪の前髪。キリッとした黒い細長い眉毛。

また両方の茶髪の上に赤い三角形の飾りが付いていた。

ふっくらとした白い肌の両頬。丸っこい高い鼻。

また真っ赤な体形にピッタリとフィットしたプラグスーツを着ていた。

そして『未完成の量産型イリス』を美しい青い瞳で見ていた。

しかもその青い瞳はその『未完成の量産型イリス』をまるで母親が

子供を見るような優しいまなざしで見ていた。

彼女は優しく母親が子供に語りかけるように言った。

「貴方は本当は母親が欲しかったのでしょ?」と。

すると『未完成の量産型イリス』はその女の子の言葉に反応した。

そして謎の赤いプラグスーツの女の子の方をじっと単眼で見た。

すると女の子は両頬を赤く染めて、少し恥ずかしそうに言った。

「本当はあの天才の若村と同じように

貴方も孤独だったんでしょ?私もそうだった・・・・」

『未完成の量産型イリス』はその謎の赤いプラグスーツの女の子の話を

理解しているのだろうか?クリスとのぴはそう思っていた。

しかし真意は分からなかった。

しばらく『未完成の量産型イリス』と謎の赤いプラグスーツの女の子は沈黙していた。

再びゆっくりと謎の赤いプラグスーツの女の子は

『未完成の量産型イリス』に話しかけた。

「一人じゃ。寂しいもん。母親の愛情が欲しいんでしょ?

私もそうだったから・・・・。そう私も貴方も同じ。

だから。ねっ?誰かと対等を求めて子供のように愛情を欲しているの。

私に母親のトラウマのせいでー。一度だけ立ち直ったけど。

結局駄目だった。でも・・・・。」

しばらくして謎の赤いプラグスーツの女の子の青い瞳から大粒の涙が流れ落ちた。

それから一瞬で彼女は右目と左腕に包帯を巻いた姿に早変わりした。

「この包帯は私が人類の母たる存在。リリスの象徴。私は元々生理が嫌いでさ。

子供なんかいらないって!思っていた。でもね!私にも好きな子がいたのよ。」

彼女は何かを決意したように力強い声で包帯の美少女はこう言った。

「この私に憑依とやらをしなさい!望むなら母親になって貴方の子供も産むわ!」

『未完成の量産型イリス』はケリーの方を見ると包帯の美少女は大声を上げた。

「その人は駄目よッ!私を見なさいッ!

私だけを見るのよ!全て私が与えるからッ!」と。

しばらく『未完成の量産型イリス』と包帯の美少女はお互い無言で向き合っていた。

長い沈黙の後、ようやく『未完成の量産型イリス』は決めた。

対して包帯の美少女も『未完成の量産型イリス』

を受け入れるべく両腕を左右に広げた。

「さあ!おいで!遠慮!しなくていいわ!私の身体に還りなさい!

あとで大人の気持ち良い事をしましょう・・・・・」

包帯の美少女の言葉に『未完成の量産型イリス』は更に強く反応した。

続けて全長約9mの巨体を再び粒子状に分解させると迷う事無く包帯の美少女の

物理的な肉体に侵入し、吸い込まれるように消え去った。

そして水槽の中には包帯の美少女と失神しているケリー・ブライアンのみが残された。

包帯の美少女はまた包帯の無い真っ赤なプラグスーツの女の子の姿に戻った。

そして普通の女の子に戻った後、青い瞳でのぴとドラキュラ伯爵とクリスを見た。

「あのさっきの問題の『未完成の量産型イリス』についてだけど。

そこのドラキュラ伯爵の話によると。

問題になった日本の若村秀和があの女に人達と『邪神イリス』を利用して

かつて私達の世界で人間達がしようとしていた人類補完計画の為に

私の中で史上最悪の相手だった『エヴァシリーズ』のようなものを

建造しているって聞いて。私の話。推測だけどね。

多分あの『未完成の量産型イリス』は遺伝子操作やらゲノム編集やらの物理的方法。

それとコトリバコとか色々な呪術や霊的アプローチをしていたと思われるわ。

それは具体的に霊的な儀式で霊を集める。転じて人間の魂を集める方法と

封印の実験を何重にもやっている内に『邪神イリス』はただの物理的な怪物から

ある意味『邪神』とも呼べる?分からないけ

ど霊的な力を持つ様になったと言う訳なの。

本来の在るべき物理的な怪獣か超獣の類だったイリスは異世界のギャオスと言う

怪獣をベースに超古代アトランティス人が製造したBOW(生物兵器)だったけど。

もしもあのケリー・ブライアンに憑依して消えたら。

貴方達の世界。こちら側(バイオ)の世界の現世で自分達が繁殖。

または活動できる環境になるまではしばらく他に12番目の被験者と共に消えた

『未完成の量産型イリス』とさっき私が取り込んだ個体は休眠して

おとなしくしているか?あるいはどこかの人間の人間の子宮と

卵子を利用して耐久性の卵を産ませているか?

まあ―いずれにしろ環境が整うまではきっと胎内でおとなしくしていたでしょうね。

元々ヱヴァンゲリヲンのようにプログラムされているようだから。

ほとぼりが冷めたら活動する気ね!!でもあれと対話してみて分かった。

あれは邪神イリスとは似て非なる存在よ。完全な復活じゃない。

あの『未完成の量産型イリス』には心が宿っていた。

そう『若村秀和の分霊の魂の一部』が。

人間と同じ。エヴァと同じコア(核)に人の心が宿っている。

あれは実験だけのせいじゃない。彼の心と魂が邪神イリスのコピークローン。

人形として作り出した時にコア(核)に宿ったのよ。皮肉よね。

命の無いも同然のソフビ人形のようなクローンの肉体の器に自然に心と魂が宿るなんてね。その若村って男。命の無いソフビ人形を散々馬鹿にしていた癖にね。

笑っちゃうわよ。本当に馬鹿な男。・・・・・。あーあと安心してね!

今失神しているケリー・ブライアンは貴方達の世界の現世。

こちら側(バイオ)の世界にさっき言ったように問題の

太陽神テスカトリポカの神の力から守られている『静かなる丘・サイレントヒル

シェリル刑事のいるフィッシャーズのキャンピングカーの中に避難させてあげる。

でも他の人達や12番目の被験者は・・・・・。私には助けられないの。御免なさい。

あっ!そう!大事な話よ!のぴ!さっき私がした事、ちゃーんと覚えてなさいよ!」

赤いプラグスーツの女の子はのぴをビシッ!と指さした。

のぴはビクッ!となり自らの顔を指さした。

「そうよ!そこの貴方!待ってなさいね!守護天使であるこの私が!

必ず!絶対に!あのガイウスの槍を持ってくるから信じて待ってて!

それとさっきのをちゃーんと覚えておきなさいよ!」

のぴは呆けた顔で「はい・・・わかったよ」とおずおずと返事を返した。

すると赤いプラグスーツの女の子は満足した表情を浮かべた。

「さてと!のぴ姫に幸運を!それじゃ一度!バイバイ!また会いましょう!」

そして赤いプラグスーツの女の子が背を向けた。

しかしどうしてものぴは我慢できずにその赤いプラグスーツの女の子に声をかけた。

「待って!貴方は誰?もしかして?」と。

すると赤いプラグスーツの女の子はカッコつけて自分の名前を名乗った。

惣流・アスカ・ラングレよ!覚えておきなさいッ!

貴方だけの特別な私の名前をね!」

それからアスカと名乗った赤いプラグスーツの女の子と失神している

ケリー・ブライアンのいる水槽の一部のみ円形に大きく歪んだ。

そして数分後には『未完成の量産型イリス』に憑依されたアスカと

言う名前の女の子と失神しているケリー・ブライアンごと

まるで最初から存在していなかったように跡形の痕跡も無く消失させた。

まるでさっきまで幻を見ていたかのようにである。

それからクリスはドラキュラ伯爵にこう質問を幾つかぶつけた。

「あの!アスカって女の子!完全に未成年なのでは?呼び出したのはあんただろ?!

どういうつもりだ?!あとこれは全て夢なのか?現実なのか?どっちなんだ??

アニメの女の子が登場するなんて・・・・。しかも俺達の前に・・・・」

未だに戸惑いを隠せないでいるクリスにドラキュラ伯爵は冷静に答えた。

「君はこの世界は現実では無いと思うかね?」

ドラキュラ伯爵のあまりにも唐突な質問にクリスは戸惑った。

「じゃ?これは俺の知っている現実では無いと?」

「はっきりとお言っておこう。君達が言う現実とは何かね?明確な区別が出来るかね?

人間には無理なのだよ。五感で知覚できるのが現実と言うならそれは脳の電気信号に

過ぎない。そして五感の電気信号は高次元まで普通は届かない。

届いているのは幸運なのだ。そして人間が知覚できない者を

視認しようとすると脳が壊れて正常に動作しなくなる。

さっき見たあのアサヒナ探偵事務所のヘンリック・ターナやオウム真理教の教祖や

サイレントヒルの教団のようにな。文字通り、精神が狂ってしまい。

神や悪魔に支配されて悪事を働くものだ。視認していけない怪異も沢山いるぞ!

日本で有名なのが『くねくね』なんかがそうだな。

認めたら危険な存在は君達の思っている以上に存在していると言う訳だ。

世界は常に秘密のベールに隠されていなければならない。さもなければ・・・・。」

クリスものぴも『この事態を解決させる為のヒントを言っている』と。

ある意味都合よく解釈していたので長くても

ドラキュラ伯爵の話をまじめに聞いていた。

マトリックスの世界。つまり子宮に転じて囲まれたり、埋められた物に形や

起源を与えるものであり。組織の細胞間物質であり。

E型特異菌の死骸のような鉱物が埋まっている土や岩から成る物質なのだ。

同時に数学が発展して行列式となる整った記号に過ぎないのだよ。

だから夢でもあり、現実(リアル)でもある。

今我々はそんなところにいるのだ。大事なのは正気を失わない事だ!

かの1596年から1650年間を生きた

ルネ・デカルト氏はこんな言葉を残している。

「『睡眠と覚醒を区別する明確な線は無い。この事実は至極明白なのだ』とな。」

するとのぴとクリスは驚いて大きく戸惑い、お互いの顔を見合わせた。

つまり自分達もまたこの瞬間も夢を見ているのだと思わず信じそうになった。

ドラキュラ伯爵は続けてこうも言った。

「最終的にデカルトは『強大な力を持った〈邪悪な天才的な神〉が

感覚的経験を君達人類の心に植え付けている可能性を考えた。

彼は仮にそれが可能なら。

『陸、大地、色、形、音、そして全ての外囲的感覚は人の目を欺くものであり。

その〈邪悪な天才的な神〉が馬鹿正直な君達人類を騙す為に造り上げた幻だ』とね。

そして一部の人間達は『我思う。故に我在り』と言うデカルトの言葉に従い。

〈邪悪な天才的な神〉に対して『思う存分私を騙すがいい。

だが自分は何者かであると私が考えている限り〈邪悪な天才的な神〉の

強大な力を以てしてでも私達を無にする事は出来ない』とね。」

のぴとクリスは茫然とした表情でドラキュラ伯爵の話を聞いていた。

クリスが質問しようとするとドラキュラ伯爵は

彼の質問には答えず代わりにこう言った。

「我々には時間が残されていない。

話はまた今度だよ!クリス・レッドフィールド君!」

「ふざけるな!お前のせいで!彼女は!彼女は!」

クリスは直ぐにドラキュラ伯爵に食って掛かった。

しかしすぐに冷静に窘めるようにドラキュラ伯爵はクリスにこう言った。

「今はそれよりもジルや君達のこちら側(バイオ)の世界を守る事が先決であろう。

のぴと他の『おこさまぷれーと』や人々の魂を救い出さねばならない。

そうだろ?クリス?

それに太陽神テスカトリポカをエア・マドセンと言う男が封印しても。

死神ホラー・タナトスが封印されても若村の魂が悪霊化するのを阻止しないとな。

何よりあいつが創造神イリスとなれば全ての人間の魂女の魂は奴と合一してしまう。

結果的に奴は強大な力を得た若村秀和は旧人類とメディア社会を一掃するだろう。

そうなれば君達人間に未来は無い。全ての人々は排他されて滅されるだろう。

タナトスから奪い取った『死』の概念そのものの力によってね。

あれも魔戒騎士や魔戒法師達がタナトスを封印するタイミングで

元の持ち主に返上する必要がある。」

「『死』の概念を私が奪い返してタナトスに返してあげるの?それ?ヤバくない?」

「そうだ!そんなものを返したら!!」

反論するクリスにドラキュラ伯爵は厳しい表情でこう言った。

「いいか?クリス!人間代表のお前に忠告してやる!いいか?人間にはな。

『死』そのものを操る権利は一切無い!」とドラキュラ伯爵は強い口調でこう言った。

 

(第25章に続く)

(第3章)黄金騎士ガロ対へドラ(後編)(みなさんお待たせ!!)

(第3章)黄金騎士ガロ対へドラ(後編)(先行公開おしまい)

 

怨霊へドラとの壮絶な戦いから更にもう1時間経過した頃。

鋼牙は気絶して動かない田中ルーラーンをお姫様抱っこしたまま

林を駆け抜けて街中を通ってもう一つの合流地点に向かっていた。

そこは今は動いていない『聖ラファエル病院』である。

彼はそこに駆け込むと玄関近くの待合室の受付となったソファーに倒れ込んだ。

するとそこに合流したニューヨーク市警の殺人課の刑事の

シェリル・モリス・メイソンが現れた。

続いて他の大勢の病院にいる医師や看護婦と職員、スタッフが集まった。

彼らは直ぐに病院を改良してちゃんと機能している

ER(緊急救命室)へと急いで運んだ。

それから鋼牙は酸で焼けただれた火傷と喉の炎症の治療をして貰った。

「また世話になるな。SCP財団のエージェントのその・・・・」

「いいのよ!ここはシェリルでいいわ。」とシェリル刑事は優しく鋼牙に語り掛けた。

そう、この『聖ラファエル病院』は廃病院として数年前から放置されていたのを

SCP財団が土地と病院の建物を丸ごとを買い取って秘密裏にアメリカのSCP財団の

異常現象に晒された被害者の人間達の治療を行える特殊な病院施設となっていた。

SCP財団は今回のニュ―ヨークタイムズ紙のニュースを知り。

シェリル刑事はこれは未知のSCPの仕業だと感じ。

鋼牙と協力してそのSCPについての捜査と調査を開始していた。

へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は財団では未知のSCPと呼ばれており。

『SCP1970・724JPーへドラと似て非なるものー』。と呼称されていた。

そして勿論、このSCPとコンタクト(接触)してしまったであろう

田中ルーラーン巡査は脳や内臓や身体機能に異常が無いかCT検査やレントゲン検査や

心電図等の精密検査を行った。また他にも妊娠検査も念の為に加えて行い。

生殖機能の検査や視力や耳の検査。果ては動体視力の検査も行った。

検査を受けた本人はただただ戸惑い検査中に終始不安な表情を見せた。

一方、鋼牙はとりあえず酸での火傷の消毒等をして自分で傷跡も残さずに治療した。

それからシェリル刑事と何人かの財団職員に正直に色々報告をした上で。

あの『SCP1970・724JPーへドラと似て非なるものー』と遭遇した際に

とにかく強力な猛毒ガスやら強酸やらを浴びて酷い目に遭った事や相手は

全身が水分を含んだヘドロだから乾燥が弱点であり。

電気や炎が効果的であると伝えた。

またこの『SCP19790・724JPーへドラと似て非なるものー』は

ポリコレ過激派によって性的な偏見や差別によって公(おおやけ)の場から追放された無数のゲームキャラクターやV(ヴァーチャル)ユーチューバーの美女や美男。それを作成した人々のやり場の無い怒りと憎悪と悲しみや復讐心を持つ生きた人間の悪意から漏れ出た無意識な悪意が渦巻いて産まれた生霊であり。

怨念のような存在だったと伝えた。

しかもその悪意はごく日常で漏れ出したのが寄り集まって

巨大に融合した怨霊の集合体となっている。

と言う事も付け加えた。

更にあれは生きている人間の憎悪と復讐心から産まれた存在だから

とにかく一匹は苦労して仕留めた。しかし生きている現在(いま)の人間達。

つまりポリコレ過激派の差別や偏見でキャラクターを産み出した創った

キャラクターそのものを弾圧する限り。

またもう1匹。またもう2匹と今後も無限に世界各地に出現し続けるであろう。

だからこのSCPに関しては警戒と管理を決して怠らない様に。

その説明にシェリル刑事は冷静に「分かった!」と答えた。

しかし他の財団職員達は夜中のあの施設の中の

SCPの収容エリアに行くのが恐ろしくなり、

自分があれに会ったら間違いなく殺されそうだと考えただけでゾッとした。

そして全員心底震え上がり、顔面蒼白になっていた。

一方、田中ルーラーン巡査は精密検査の結果は特に公害による症状も病巣も

何も確認されずとにかく健康で。勿論、命に別状は無かった。

更に妊娠検査の結果、彼女は幸いにも妊娠していなかった。

一応、念の為に産婦人科医と看護婦はルーラーンの子宮をエコー(超音波)

検査と3Dスキャンを行い、子宮内を確認した。

すると胎児は存在せず何も入っていなかった。

彼女の子宮内には真っ赤に輝く液体が混入していた事が分かった。

更に精密検査で真っ赤に輝く液体の正体は精子では無く

無数の細胞の集まりである事が判明した。冴島鋼牙によればこれは

『原初の賢者の石』『オリジナルの賢者の石』である事が判明した。

また魔導輪ザルバによれば田中ルーラーン巡査の体内からは死なない量の精気と彼女が

長時間性的快楽を感じ続けて性欲が増幅した事によって発生した大量の

マガツヒを喰われている事もシェリルや産婦人科医や看護婦達に伝えた。

それを知ったほとんどの産婦人科の医師や看護婦や看護士は

様々なSCPの影響による異常性は数多く目撃していたせいなのか?

少しは驚いたものの既に慣れているようだった。

冴島鋼牙は冷静に魔導輪ザルバと会話していた。

「やはり。精気やマガツヒを性欲と性的興奮の絶頂の感情を

食い物にする能力も原初の賢者の石か?」と鋼牙。

魔導輪ザルバは首を小さく左右に振る仕草を見せた。

「それは絶対にないな。『原初の賢者の石』は元々不安定で壊れやすい。

だからこの『原初の賢者の石』の持ち主である白痴の魔王ホラー・アザトホースの

落とし子がこちら側(バイオ)の現世から消滅すれば石は完全に消滅しちまう。

だが鋼牙!どうやらあの女には『原初の賢者の石』ともうひとつ

ジル・バレンタインやドラキュラ伯爵と同様の『オリジナルの賢者の石』

全身の細胞に寄生しているようだぜ。強烈な賢者の石の力を彼女から感じるぜ!」

「まさか?そのSCPは白痴の魔王ホラー・アザトホース接触したのか?」

「ああ、その可能性は非常に高いだろう。本人に聞けば確実だろうな。

それに白痴の魔王ホラー・アザトホースはこちら側(バイオ)の世界の

自然や植物や動物。そして人間を創造して。

あらゆる万物や始祖ウィルスを創造した上で支配している最高位の外神ホラーだ。

もしかしたらあのSCPは白痴の魔王ホラー・アザトホースとのコンタクト(接触

に成功して『オリジナルの賢者の石』『原初の賢者の石』

を授けられた可能性が高い。

そうなると・・・・・・・。今は『原初の賢者の石』の力で

『オリジナルの賢者の石』の力が抑えられているが。

いずれは人間を創造する能力を手に入れる事もあるかも知れん。

そしてこの事実から確実に奴はこちら側(バイオ)の世界に強力な力を

極限まで抑えたクローン体。分身体がこの街中に出現したと言う事になる。

そうなるとこの街はさらに厄介事に巻き込まれるだろう。」

魔導輪ザルバはそう言った。それから鋼牙は更にSCP財団の関係者と話し合っていた。

シェリル・モリス・メイソンはニューヨーク市警の刑事として殺人事件を解決しつつも

SCP財団のエージェントの仕事として保護した田中ルーラーン巡査、他。

8人の若い女性達とのインタビュー記録を残す仕事を忙しくしていた。

それによると彼女達と交尾してマガツヒと精気を食らった平成版へドラは

2004年公開の『ゴジラファイナルウォーズ』に登場していた雄の個体で。

1970年公開の『ゴジラ対へドラ』に登場していた昭和版へドラは雌の個体らしい。

特に田中ルーラーン巡査はゴジラファンで彼女によると2019年に配信された

アプリゲームの『ゴジラディフェンスフォース』によると平成版

(ファイナルウォーズ)の雄の個体には左腕か右腕の

どっちかの先端の突起が生殖器らしい。

そして平成版(ファイナルウォーズ)の雄の個体は他の昭和へドラと

違って完全に無意識の悪意とか大勢のポリコレ過激派や性的差別や

偏見を持っている人間達に敵意を抱いている訳では無いらしい。

敵意が無いのが唯一彼のみで他の昭和版の雌のへドラ達は

非常に明確な敵意を持って人間を殺害しようとして来るそうだ。

シェリル刑事と田中ルーラーン巡査他、8人のインタビューをした。

すると鋼牙と魔導輪ザルバが問題に上げたへドラそっくりの姿をした

UMA(未確認生物)に関して新たな情報を得た。それはかなり厄介な問題だった。

どうやらオスの個体(ファイナルウォーズに登場した)平成版へドラは

白痴の魔王ホラー・アザトホース以外にも別の強大な魔力と強力な

スキルを幾つか持つ魔獣新生多神連合の一柱である

魔人マザーハーロットとコンタクト(接触)したようだった。

しかも会ったのはついさっきのようだった。

ジル・バレンタインの隣の家に住んでいたチェコ・スラーヴァーは

彼らの会話を偶然聞いたらしくそれによると。

へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は『神樹スプレ』から

その魔人ホラー・マザーハーロットによってまた新しい魔人の力が与えられて

平成へドラ(ファイナルウォーズ版)の姿形とフォルムも1mmも変わる事も無く。

青みが掛かった体色のヘドロでは無く樹木の肌に覆われたフォルムを維持したまま

もう一度だけ全身が赤い光に包まれたあとにー。

再度、新たな存在として転生したらしい。

彼は全身から無限に湧き上がる強大な魔力にしばらく驚きを隠せずにいた。

彼は『神樹スプレ』から『魔人スプレ』に名前を改めて名乗っていた。

でもそこで何故か自分はまた意識が朦朧として。また気絶してしまったらしい。

なんで?あの時間だけ意識がはっきりしていたのか自分でも全く分からないと言う。

 

南の方角の林ではSCP財団の機動部隊ゼロは冴島鋼牙と交戦していた

昭和版の雌の個体のへドラと田中ルーラーン巡査他、8人の若い女性達と交尾して

『性的搾取的』に彼女の身体を貪った平成版の雄の個体のへドラを捜索していた。

一方、田中ルーラーン巡査から得た情報を頼りに昭和版

へドラの雌の個体は人間に確実に敵意を持っている為、火炎放射器で倒す事が

許可されていた。また平成版の雄の個体のへドラは

会話とコンタクト(接触)を試み、生きたまま捕縛する任務を与えられていた。

SCP財団の機動部隊ゼロはどんどん林の奥へと歩き続けていた。

しばらく林の奥深くを進んでいる内に急にある場所の一角の林の

茂みが大きく左右にガサガサと激しく揺れ続けていた。

咄嗟に隊員全全員は一斉に銃口を緑の茂みに向けた。

やがてバサッ!と緑の茂みが大きく左右に分かれた。

同時にあのもう一匹の巨大な緑色の頭部と真っ赤な瞳を持った一回り小さな

怨霊へドラが飛び出して来た。

そして隊員達が持っていた火炎放射器の引き金を引く寸前。

怨霊へドラは顔の左右の管からプシュウウッ!!と真っ白な霧を発射した。

そして真っ白な霧は瞬時に全員の隊員達の身体を包み込んだ。

次の瞬間、次々と隊員達の男女の断末魔の太い声と甲高い絶叫が聞こえ続けた。

「うぎゃああああああああっ!」「きゃあああああああっ!」

「うわああああああっ!」「があっ!ぐうっ!」

「ぐうごがっ!がっ!」「きゃああっ!いやあああっ!」

全隊員達は白い霧の硫酸ミストを大量に浴びた事により、彼らのヘルメットや

防弾チョッキや火炎放射器の金属とプラスチックや布を溶かして腐食させてしまった。

更に彼らの露出した全ての肌を溶かし尽くしてしまい。

肉も内臓も皮膚の眼球も髪の毛も全て跡形もなく瞬く間に消し去った。

全員は即死した。そして一人残らず白骨死体と成り果てた。

また周囲の硫酸ミストを浴びた緑の芝生も彼て茶色に変色した。

そしてSCP財団の機動部隊ゼロを瞬く間に全滅させると

また茶色の枯れた芝生の中に一瞬で姿を消した。

更に他の場所でも別の個体が現れていた。

別の個体の怨霊へドラはもうひとつの機動部隊ファーストの隊員達に向かって

大量の緑色の汚泥(ヘドロ)の塊をボン!ボン!と音を立てて弾丸のように

高速で打ち出してそれを全身に浴びた機動部隊ファーストの隊員達は男も女も

緑色の汚泥(ヘドロ)に包まれて即死してしまい、白骨化して1秒足らずで全滅した。

SCP財団もゼロとファーストの特殊機動隊の無線が途絶えてしまい。

シェリルと冴島鋼牙がそれぞれの現場に向かったが両機動隊員の全滅が確認された。

勿論、機動隊二つを襲った昭和版のへドラの雌の個体2体は隊員を全員殺害後に

何処かへ逃げ去ってしまったらしく林の中にはいなかった。

「くそっ!2匹とも逃げられたな!」と悔しさで顔を歪めて鋼牙は言った。

「うわっ!酸?硫化水素の匂い・・・最悪」とシェリルは鼻を指でつまんだ。

 

再び東の方角の林ではSCP財団の機動部隊フォースはとにかく林の奥を捜索していた。

どうやらこちらの方角の林の中に『神樹スプレ』となった平成版へドラが

逃げて行ったと言う田中ルーラーン巡査の目撃証言があった。

SCP財団の機動部隊フォースの隊員達はその情報を頼りに林の奥を進んで行く内に

急にある場所の一角の茂みが左右に大きく揺れ続けていた。

すると咄嗟に全隊員達は一斉に火炎放射器銃口を向けた。

さらに隊長は勇敢にも注意深く茂みに近づいた。

やがて左右に揺れた緑の茂みから15歳の少女が飛び出して来た。

15歳の少女は両手を挙げて「待って!撃たないで!」と大声で呼びかけた。

彼女はどことなくジル・バレンタインに面影が似ていた。

彼女は茶髪の胸元まで伸ばしていた。

茶髪の髪型はウェーブをかけたロングヘアー。

キリッとした細長い茶色の眉毛。丸っこい高い鼻。ピンク色のぷっくりとした唇。

白いTシャツの覆われた掌サイズの両胸。青いズボンの履いた美しい両脚。

と白と黒の入ったスポーツシューズを履いていた。

すると隊長のタウス・コルーニャと言う名前のスキンヘッドの

筋肉質の大男は大慌てでこう叫んだ。

「まて!撃つな!ジル・バレンタインの娘だぞ!!全員降ろせ!!」

それを聞いた隊員達は慌てて武器を降ろした。

「ミス・アリス・トリニティ・バレンタイン!君は彼を見たか?」と質問した。

彼はアリス・トリニティ・バレンタインに例の『SCP1970-724JP』の

姿が移った写真を見せた。

実際、10ケ月前に既にニューヨーク各地で目撃されていた。

当然、彼女も8人の美女が失踪していた事は知っていたし。

さらに多くの個体が殺害したと思われる白骨死体のニュースも

ニューヨークタイムズ紙を読んで知っていた。

現在そのへドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は

『スレンダーマン』や『ブギーマン』や『バイバイマン』に

匹敵する都市伝説としてネット上のSNSで語られているのも知っていた。

そして彼女も目的は。

「冴島鋼牙に黒い封筒を渡さなきゃいけないので探している」だそうだ。

彼女は真っ黒な封筒をフォース機動隊のタウス隊長にチラッと見せると

ニッコリと微笑んだ。さらに自慢げに明るく楽しくおしゃべりを始めた。

「さっきあんたが探している平成版の雄の個体のへドラ君の事だけどさ!

あいつ!さっきある力を手に入れて逃げられちゃった。

でもね途中で神崎りょうすけってイケメンの男に出会っちゃってさ!

あの平成へドラの雄の個体は全細胞に存在する賢者の石の力を利用してね。

『魔戒樹』と融合して新生したそうよ!今の彼はもう・・・・・・。

貴方達の知っている『公害怪獣へドラ』はもう存在しないわ。

彼は『公害怪獣へドラ』と言う人間に宛がわれた役目から解放されてね。

転生して『神樹スプレ』となって『自然神』となって。もう『怪獣王ゴジラ』とは

戦わないで私達のいる世界(こちら側・バイオの世界)で自由に生きるんだってさ!!

だから探さないでほっといてやってよ!それと保護した8人の若い女性達は

失神しているわよ。幸いにも全員『望まない妊娠』はしていないみたいね。

勿論、新聞やニュースで騒ぎになったあの女性達の事なんだけど。

彼に長い間、強烈な性的快楽の絶頂を与えられ続けると身体から放出される

意識存在が持つ精神エネルギーの一種の

色欲の赤いオタマジャクシのマガツヒ(禍つ霊)

と精気を死なない程度にをたっぷり喰らっていたみたい。

新聞やニュースで騒ぎになったあの女性達はどうやらただの餌だったようね。」

「そうか。それはなんだ?」と機動隊フォースのタウス隊長はアリスの持っている

物を指さしたので彼女は「ただの葉巻よ!さあ!話はおしまい!案内してよ!

あげる!私は未成年で煙草は吸わないから!」

アリスは笑いながら答えると葉巻をタウス隊長に渡した。

機動部隊フォースの隊長のタウスはアリスから

葉巻を受け取ると仕方が無く無線で報告した。

「ターゲットの『SCP1970-724JP』の雄の個体のへドラは逃亡してしまい。
ロストしてしまいました。それに加えてアリス・トリニティ・バレンタイン氏が

冴島鋼牙に会いたがっているので案内する。

それであとの処理は任せるよ!シェリル!」

「勿論、いいわ!あと硫酸ミストや汚泥(ヘドロ)の大掃除と有害物質の

除去も全て私がやっておくわ!引き上げていいわよ!!」

「ラジャ!シェリル・モリス・メイソン!

捜索は中止!詳しい話はあとでする!アウト!」

機動部隊フォースの隊長のタウスは無線を切った。そして彼女を黙って案内した。

 

『2021年7月24日。へドラ50周年記念。

4ケ月も遅れましたがおめでとうございます!』。

 

(第4章に続く)

へドラ生誕50周年記念完全新作特撮短編『ゴジラVSへドラ』を紹介!!

こんにちは久しぶりの特撮です!!

ゴジラ東宝特撮チャンネル)のゴジラフェス2021にて公開された。

へドラ生誕50周年記念作品として完全新作として短編映画が公開されました。

ゴジラVSへドラ』!!

1070年公開の『ゴジラ対へドラ』の公開から2021年の今年。

ゴジラと同じ生誕50周年記念として『ヘドラフィフティ』なる企画があり。

その企画の中で新作の怪獣の特撮が公開されました。

今回使用されたキグルミは『ゴジラファイナルウォーズ』で使用された

2代目へドラの着ぐるみとGFW版ゴジラの着ぐるみです。

さらに新しくコンビナートやビルなどの特撮のミニチュアを製作し。

全く新しい形で復活しました。

ファイナルウォーズでは不憫な扱いを受けたのはきっと

最終作を見ている方ならご存じでしょう。

でもこの作品ではゴジラとへドラはかなりい勝負をします。

ちなみにへドラは小学生の頃にレンタルでVHSを借りてみた事がありますが。

実は物凄いトラウマ・・・・。

唯一ゴジラ怪獣の中で嫌いな奴でした。

いつも怪獣図鑑でも顔も観たくなかったので

唯一へドラのページだけは飛ばしていました。

でもここ最近、へドラが生誕50周年を迎えたと思うとなんだか

考え深いものがあります。

ゴジラ対へドラはいまはVHSテープからDVDやブルーレイになりましたが。

やっぱり当時の小学生だった僕には刺激が強すぎてかなり強烈な印象があった。

坂な人間とかアングラなバーとかとにかく色々・・・・。

公害のヘドロの海とか海に流されてゆくゴミとか。

ヘドロに沈んだ赤ちゃんとか。へドロまみれでニヤーニャ―なく子猫とか。

インパクトはすさまじいです。

ちなみに今では有名人の方々や多くの海外のファンから大量のフィギュアや

グッズなんかをコレクターしているへドラマニアもたくさんいる。

だからある意味ではあいつも『邪神』か何かのように

崇めているようなカルト的な人達も多いですね。

 

噂の新作特撮『ゴジラ対へドラ』。ゴジラもへドラもいい勝負をしています!!

(何故か動画は非公開になってしまいました。

もしかして?ユーチューブの共有でも駄目だったのだろうか??)

なんかまずいことしたような気で心配なんですが(汗)

 

(追記。)

自分の小説『牙浪Xバイオハザードクロスオーバー4』

白痴の魔王の落とし子編に登場するオリジナルの賢者の石を取り込んで

『公害怪獣』として二人間達に宛がわれた役割を捨てて

魔王ホラー・へドラとなり、魔女王ホラー・ルシファーと同格の存在になって

怪獣王ゴジラ(GFW版)を超えようとしている個体の設定は没になりました。

設定は新しくしました。私の気まぐれです。では♪♪

(第2章)黄金騎士ガロ対へドラ(中編)

(第2章)黄金騎士ガロ対へドラ(中編)


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奴はきっとこの先にいる筈だ!!間違いない!!

鋼牙はそう考えて林の中を走り続けながら暗闇から高速で飛んでくる

ヘドロ弾を素早い身のこなしで左右に側転して全てを回避し続けた。

外れたヘドロ弾はベチャッ!ベチャッ!と地面に落下して大きな

緑の汚泥溜まりが広がった。

更に近くに生えていた花や草木は瞬時に枯れ果てて行った。

またゴミで埋まっていた金属片も瞬時に腐食してボロボロになって行った。

鋼牙は更に早く早く疾風の如く走り続けた。

間も無くして林は左右に大きく開けて行った。

そして目の前には円形の広場が見えた。

鋼牙は最後の前転で緑色の汚泥のヘドロ弾を回避した。

彼は一気にその円形の広場に突入した。

鋼牙は茶色の瞳で周囲を見渡した。

そして円形の広場の中央にはあのへドラそっくりの

UMA(未確認生物)が直立不動で立ち尽くしていた。

しかし攫われた田中ルーラーンらしき人影は一向に見当たらなかった。
へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は真っ赤に輝く縦に

細長く伸びた巨大な瞳をゆっくりと左右に大きく見開いた。

さらにいきなり頭でっかちな頭部と全身を上下に揺らした。

その度に両手の黒い海藻のような部分と身体の無数の海藻の部分がユラユラと

上下に揺れ続けた。それはまるで不敵に笑っているようにも見えた。

気が付くとへドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は

いつの間にか背の高い鋼牙よりもさらに大きく成長していた。

既に2足歩行も出来るようになっていた。

へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)眼の下にある突起からまた

緑色の汚泥の塊のヘドロ弾を数十発も放ち続けた。

鋼牙は素早く白いコートの赤い内側から真っ赤な鞘を取り出した。

すかさず銀色に輝く両刃の長剣『魔戒剣』を引き抜いた。

そして銀色に輝く両刃の長剣『魔戒剣』を高速で手首を捻り。

上下左右に振り回して剣が放つ衝撃波で次々とヘドロ弾を高熱で

瞬時に乾燥させて弾けて消滅させて行った。

続けて鋼牙は素早く片手で銀色に輝く両刃の長剣『魔戒剣』を夜空に掲げた。

すかさず頭上で一振りした。彼の頭上に円形の裂け目が現れた。

やがて円形の裂け目から黄金の光が差し込んだ。

やがて狼を象った黄金に鎧が落下した。

ガルルッ!とまるで獣の唸り声がした。

さらに銀色の両刃の長剣『魔戒剣』は黄金の両刃の長剣『牙浪剣』に変化した。

へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)は金色に輝く黄金騎士ガロの姿をした

鋼牙の姿に驚き、両眼を限界まで開いた。やがてへドラそっくりの姿をした

UMA(未確認生物)は眼の上部から真っ赤に輝く細長い熱光線をビーッ!

と音を立てて発射した。鋼牙は素早く牙浪剣を上下に振り回した。

そして全ての真っ赤な熱光線をガンガン弾き返した。

しかし予想外に光線の数が多く。

次々と執拗に飛んでくる真っ赤に輝く細長い熱光線は

鋼牙の黄金騎士ガロの鎧の左右上下の右肩と左肩、右胸部、左胸部に直撃した。

そして次々と爆発して行った。

同時に爆発後に化学反応により猛毒の黒い煙が発生した。

鋼牙は激痛と誤って吸い込んだ猛毒の黒い煙によって感じた事も無い

公害による苦しみをしばらく味わう羽目となった。

彼は一撃で地面に倒れてのた打ち回った。

ようやく鋼牙は足元をふらつかせて何とか起き上がった。

ぜえーぜえーと呼吸するのも辛そうだった。

しかし緑色に輝く瞳からは決して闘志が消える事は無かった。

するとへドラそっくりの姿のUMA(未確認生物)はそんな態度の

鋼牙が気に入らないらしく鋭い冷めた殺意を鋼牙に向けた。

それはどこか人間に対するやり場の無い怒りや憎悪や悲しみが込められていた。

魔導輪ザルバはこほこほと軽く咳をしつつもしゃべり始めた。

「全く!爆発したあとに毒ガスが発生するなんて・・・・なんて奴だ!!

鋼牙!こいつの正体が分かったぞ!!こいつは『本物の公害怪獣』では無い。

つまりゴジラ対へドラに登場した映画の中の怪獣をイメージして産み出された怪物だ。

イドの怪物ってやつさ。原因は『静かなる丘・サイレントヒル』の超常的な力が

こちら側(バイオ)の世界に強く長い間、残っているせいだろう。

あれは人間が生み出した怪物だ。」

鋼牙は何とか呼吸を整えて両手で牙浪剣を構えた。

「じゃ?奴を産み出した人間は誰だ?個人か?それとも集団意識か?」

「間違いなく後者の方だ。こいつは・・・・いや!そんな筈は・・・まさか?」

「どうしたんだ?」と鋼牙は長年の相棒の魔導輪ザルバの異変に気付いた。

魔導輪ザルバは「いや・・・・こいつは確かに膨大な数の残留思念が

凝り固まった巨大な悪霊の集合体だ!!しかも膨大な数の残留思念は

所謂、生き霊の一種でごく普通の日常で暮らしている人間達から漏れ出した

無意識な悪意が集まり渦巻いて産まれたものだ。しかもその悪意の原因は。

『性的過ぎて時代遅れのゲームキャラの排除と現実的なキャラを自分勝手で

性的な偏見や差別によって無理矢理、現実(リアル)の世界のゲームや

テレビやネット動画や公(おおやけ)の場所から追放された

無数のゲームキャラクターやVチューバーの美女や美男キャラクター達と

それを作成した人々。主にクリエイター達のやり場のな怒りと憎悪と悲しみ。

そして自分達を追放したポリコレ過激派や大勢の差別や偏見を持つ人々に対する

憎悪と復讐心があのへドラそっくりの姿のUMA(未確認生物)の正体だ。

たださらに厄介な事にこいつには賢者の石が含まれている。

だから賢者の石の力がある。持ち主は!間違いないぜ!この賢者の石は!

『原初の賢者の石』。

つまりこれは白痴の魔王ホラー・アザトホースの落とし子のものだ!

気おつけろ!単なる悪霊ではない!厄介な敵だ!」

「白痴の魔王ホラー・アザトホース?くそっ!?何故ここに現れたんだ!!」

鋼牙と魔導輪ザルバが議論を始める前に怨霊怪獣へドラは鋼牙に

向かって猛然と襲い掛かってきた。その為、鋼牙と魔導輪ザルバは

一度、議論を切り上げてまずは目の前の怨霊怪獣へドラの封印に集中した。

怨霊怪獣へドラは急に真っ赤に全身を発光させた。

同時に怨霊怪獣へドラの肉体が変化した。

それはヒラメのような魚の形に巨大な赤い瞳。

まるでUFO(未確認飛行物体)のような奇妙な音を出し続けながら飛行を始めた。

怨霊へドラは黄金騎士ガロの頭上を四方八方不規則に飛び回った。

鋼牙は急に頭上から白い霧雨のようなものが降り注いだ。

ざああああっ!と黄金騎士ガロの鎧の頭部、両肩、両胸に白い霧雨を浴びた。

その瞬間、彼は急激に鎧が熱を帯びるのを感じた。

同時に頭部や両肩、両胸にまるで獄炎に焼かれるような鋭い痛みを感じた。

そしてたまらず絶叫してその場に倒れ込んだ。

「ぐああああっ!なんだ?!これはッ?酸なのか?ぐうわああっ!がああっ!」

鋼牙は絶叫しながらその場をゴロゴロと転がり、のた打ち回った。

魔導輪ザルバも「あちちちちちっ!クソっ!ヤバい!ヤバいぞ!」と思わず口走った。

同時に彼も鋼牙と同様、命の危機を感じた。

鋼牙は眼は無事だったが喉に強い炎症を起こして痛くなり、急にしゃべれなくなった。

怨霊へドラは元の二足歩行の怪獣の姿に戻ると鋼牙に近づいた。

鋼牙は立ち上がり様に右腕を振り上げて怨霊へドラの胸部を殴りつけた。

しかし猛毒のヘドロによって高速で放った彼の拳は突き抜けてしまった。

その為、打撃攻撃は完全に無効化された。

それどころかヘドロに含まれる猛毒の硫酸により。

黄金の拳はまた熱を帯びて焼け付き、激痛を与えた。

「ぐああああっ!」と鋼牙は火傷を感じ、咄嗟に腕をひっこめた。

怨霊へドラは激痛と熱で焼ける痛みで右手の拳を押さえて激痛による苦悶の余り。

前屈みになっている鋼牙に向かって右腕を水平に振った。

同時にベチャッ!と濡れ雑巾を叩くような音と共に黄金騎士ガロの右頬を殴られた。

怨霊へドラに殴りつけられた鋼牙はそのまま水平に吹っ飛ばされた。

ドシャッ!と近くの変色した大木に背中を強打させて鋼牙はうつぶせに倒れた。

しかしすぐに鋼牙は想像を絶する

地獄のような激痛と熱さをしっかりと歯を食いしばり耐え抜いた。

そして足元をまたふらつかせてゆっくりと立ち上がった。

魔導輪ザルバは鋼牙にしっかりとアドバイスした。

「鋼牙!確か映画の『ゴジラ対へドラ』の中でその公害怪獣へドラは

肉体のヘドロは全て水分だから乾燥に弱い筈だ!

あいつは一気に燃やして斬った方がいいぜ!!何とか倒せる筈だ!」

「分かった!」と鋼牙は掠れた小さい声で

答えると素早く魔導火のライターを取り出した。

そしてカチッ!と金属音と共に緑色に輝く魔導火がボッ!と放たれた。

続けて素早く魔導火の緑色の炎を牙浪剣の両刃の長剣にかざした。

スーツ!と魔導火の緑色の炎を牙浪剣の刀身に炙るように水平に動かした。

同時に牙浪剣の両刃の長剣は一気に緑色の炎に包まれた。

これを見た怨霊へドラも流石にヤバいと思ったのだろう。

また素早くあの飛行形態になると下部から硫酸ミストを噴出させながら

空高く舞い上がり、夜空に向かって逃亡を図った。

しかし鋼牙は絶対に怨霊へドラを逃がさなかった。

もしここのまま逃がしたらまた更に被害者が増えてしまう!!

絶対に逃がさんッ!必ず斬る!!これで終わりだ!!

鋼牙は一気に広場をダッシュして飛び去ろうとする怨霊へドラのあとを追跡した。

続けて思いっきり、地面を踏みしめた。

同時に鋼牙は空高く空中で前転した。

続けて鋼牙は両手に持っていた牙浪剣の緑色に輝く

魔導火に覆われた両刃の長剣を容赦なく真上から真下に振り下ろした。

そして怨霊へドラの背中から胴体を真っ二つにバッサリと切り裂いた。

怨霊へドラは無数の男女の太い声や甲高い声。怒りの声。

呪いの言葉や長々と永劫に続く恨み節やすすり泣く声や怒り狂い呪詛に満ちた

悍ましい言葉や誹謗中傷等の怨霊達の

禍々しい絶叫や声が周囲の暗闇に響き渡った。

やがて怨霊へドラの猛毒のへドロの肉体は

魔導火の緑色の獄炎に包まれて焼き尽くされた。

そして全ての緑色の汚泥(ヘドロ)の細胞の欠片も残す事無く

燃やし尽くして炭化して蒸発して完全に消滅した。

鋼牙はドン!と地面に着地するとすぐに黄金騎士ガロの鎧を解除した。

頭上にまた円形の裂け目が現れた。

そして黄金騎士ガロの鎧は円形の裂け目の中に瞬時に吸い込まれた。

同時に彼は茶髪の白いコートを羽織った背の高い男に戻った。

「ぐっはっ!ゴホッ!ゴホッ!」と鋼牙は胸を痛めて大きく咳き込んだ。

「ふーつ・・・・危ない所だったぜ!!なんて奴だ・・・」

と魔導輪ザルバも一安心した。

鋼牙は険しい表情で「いや!まだだ!」と小さく呻くようにそう言った。

そしてボロボロの身体を無理矢理鞭打つ様に動かしてあの怨霊へドラに襲われた

田中ルーラーン巡査の姿を探して林の中をしばらく歩き続けた。

彼女は無事だろうか?まさか?もうすでにあの強酸にやられて!!いや!

まだ少しでも生存している可能性があるなら助けるべきだ!!無事な筈だ!!

しかし彼の手の甲は僅かに硫酸によって解けた小さな火傷の痕が残っていた。

右頬にもやはり硫酸で溶けた火傷の痕があり、呼吸も少しきつかった。

 

鋼牙と悪霊へドラの死闘にようやく決着が付いた頃、別の林の場所では。

田中ルーラーンを攫い、事情が終わったあの魔導輪ザルバの予想が正しければ

オリジナルの賢者の石と原初の賢者の石を

取り込むことで進化した雄の個体のへドラが佇んでいた。

あの真っ赤な瞳を持つ、青みが掛かった体色。

口の周りに複数の太い管が伸びていた。若干スリムな体形。

そいつは真っ赤な瞳で恥ずかしさと性的興奮で両頬と深い胸の谷間を紅潮させて。

右腕で目元を覆ってピンク色の唇の口を少し開け、ハアハア息を吐いて

仰向けに倒れながら余韻に浸っている田中ルーラーンを見た。

そこに一人の女性が現れた。彼女は青い瞳でへドラを見た。

「随分と楽しそうね。でも私は未成年だからセックスはお断りよ!

10人とセックスはしたんだ。随分少ないね。それにー。

貴方からホラーの気配がするわ!私にも見つけられるみたい。

しかも転生しているわ。しかも転生する際に『魔戒樹』と融合したようね。

悪魔合体と言うようなもんかしら?それで何になったの?」

へドラはテレパシーのようなもので彼女に話しかけた。

アリス・トリニティ・バレンタインは

彼の言う事を頭の中に響く声に素直に耳を傾けた。

「私は1970年の公害問題により。『公害怪獣へドラ』として誕生した。

そして50年以上は経った。しかし未だに怪獣王ゴジラを倒す事は叶わぬ。

私はもはや他の生命に『死』を与える役目から逃れたかった。

だから私は『公害怪獣』と言う人間達に宛がわれた役割を捨て去り。

白痴の魔王ホラー・アザトホースから与えられた『賢者の石』と

新しき命を与えられた。そして私は賢者の石と『魔戒樹』と融合して新生した。

こうして私は『公害』では無く完全なる『自然神』となったのだ。

『私の名はヘドロから産まれた公害怪獣へドラ』ではない。

私は『神樹カプレ』!!私はもう『怪獣王ゴジラ』とは戦わず!

この世界(こちら側・バイオハザードの世界)で

自由に生きるのだ!では!さらば!!」

『神樹カプレ』は全身が真っ赤に超発光した。

アリス・トリニティ・バレンタインは目が眩んでしまい両手で目を覆った。

間も無くして彼女が手を退けた。『神樹カプレ』の姿は

アリス・トリニティ・バレンタインの目の前から跡形もなく消えていた。

「チッ!逃げられたか・・・・賢者の石の力を応用して閃光弾にしたんだ・・・・」

 

それから更に1時間経過した頃。

冴島鋼牙は懸命にボロボロの身体を引きずり回して林の中を歩き続けていた。

彼はようやく近くの林の緑の芝生の中にうつ伏せに倒れて動かなくなっている

田中ルーラーンを発見した。しかも全裸で白い肌の背中を左右に倒れた

草木から覗かせて動かなかった。またこの場に既に魔王ホラー・へドラも

アリス・トリニティ・バレンタインもその場から姿を消した後だった。

鋼牙は素早く彼女の首筋に手を当てて脈を取った。どうやら生きていたようだ。

良かった!と彼は心の底からホッ!と胸をなでおろした。

どうやら猛毒ヘドロのせいで白骨化して即死する酷い死に方は避けられたようだった。

彼は直ぐに田中ルーラーンを仰向けにする前に自分の白いコートを背中に被せた。

さらに上半身を起こさせると。

しっかりと全裸の身体を包んで外から見えない様にした。

鋼牙は他人の性的な目から守るようにしっかりと配慮した。

鋼牙は彼女をお姫様抱っこしてそのまま素早く林の中を立ち去った。

 

鋼牙が田中ルーラーンをお姫様抱っこして立ち去ってから10分後。

ガサガサとまた大きく草木が左右に揺れた。

同時に巨大な緑色の頭部と真っ赤な瞳を持った怨霊へドラの

一回り小さいサイズの個体がのそりと現れた。

そして真っ赤な夜空を見上げると奇妙な声で鳴き声を小さく上げた。

「クウオオオオアアッ!!」と。

 

(第3章に続く)

 

(第1章)黄金騎士ガロ対へドラ(前編) へドラ生誕50周年記念エピソード(3部作)ー第1章から第3章までのみ先行公開ー

(第1章)黄金騎士ガロ対へドラ(前編)

へドラ生誕50周年記念エピソード(3部作)。

 

ニューヨーク市警の近くの一般道路を10時間余りを進むと

何処か広場のある住宅街のとある一角をパトロールする一台にパトカーの姿があった。

そのパトカーの車内の運転席には金髪のお団子のツインテールの髪型。

キリッとした細長い黒い眉毛。ぱっちりとした茶色の大きな瞳。高い鼻。

ピンク色の唇。ふっくらとした両頬。

警官の制服に包まれた張りのある大きな丸い両胸。

彼女は田中ルーラーン巡査。日本人とアメリカ人のハーフである。

20歳の若い新人警官だった。彼女はハンドルを操作してパトカーを

走らせながら助手席に両腕を組んで何かを考えている

茶髪に白いコートを羽織った背の高い日本人の男を見た。

彼の名前は魔戒騎士の最高位の黄金騎士ガロ・冴島鋼牙だった。

しばらくしてルーラーンはおずおずと鋼牙に尋ねた。

「あのー本当に信じているんですか?あの都市伝説の噂を・・・・。

新種のUMA(未確認生物)の実在を???」

「ああ実在する可能性は考えるべきだろう。」と鋼牙は冷静に答えた。

「本当に実在するのかしら?と言うか確かそのUMA(未確認生物)って。

日本の特撮映画でゴジラ対へドラに出た公害怪獣にそっくりだって話じゃない?」

「ああ、つまりその生物は本来は映画の中でしか存在しない架空の存在だ。」

「でも最近、『へドラ』『スモッグモンスター』を見たという目撃証言が

沢山警察に通報されていて今じゃ困っているのよね!あのニュースも本当なのか??」

「都市伝説によると『へドラ』は午後0時に闇夜に潜み現れるらしい。

そいつは道路に現れて夜中に運転する自動車を襲うのよね。

どうやら昔の日本の怖い話のように『自動車で夜のハイウェイを走行してると

真っ黒な海坊主の姿をしたへドラそっくりの怪物が自動車のマフラーから噴出する

有毒な車の排気ガスを求めて超高速で後をどこまでも追いかけて来るらしい。」

それからルーラーンは車の運転席のどこかから新聞を取り出した。

新聞はニューヨークタイムズ紙だった。この大都市ではお馴染みだ。

ニューヨーク市内各地で白骨死体を相次いで発見!!

都市伝説の怪物へドラの仕業か?!」と言う大見出しがあった。続いて内容はー。

「13日前からニューヨーク市内の裏路地や森や空き地にてまるで強烈な酸で

溶かされて殺害されたと思われる白骨死体が発見された。

一部ではへドラの仕業と考える者が多いと言う事実が警察の取材で明らかになった。

警察は被害者が全員、ポリコレ過激派だった事や性的偏見や差別を持つ男女に

襲い掛かっている事から憎悪や復讐の為に無差別テロを

繰り返しているテロリスト集団の可能性を指摘した。

今後も人間達の殺人事件の可能性を考えて慎重に捜査を進めている。」

しばらく鋼牙が新聞を最後まで読んだ直後、いきなり車の駆動音とは

別にまるで濡れ雑巾を大きく叩いたかのような大きな音が聞こえ始めた。

べちゃ!べちゃ!べちゃあっ!。

「何?」とルーラーンは反射的に車のバックミラーを見た。

次に瞬間、「ひっ!」と小さく悲鳴を上げてみるみる顔が青くなって行った。

べちゃっ!べちゃああっ!べちゃっ!

べちゃべちゃべちゃべちゃべちゃべちゃべちゃ。

べちゃべちゃべちゃべちゃべちゃべちゃべちゃ

。べちべちべちべちべちべちべちべち。

車のバックミラーのガラスには真っ黒な

海坊主ののような得体の知れない何かが見えた。

しかも超高速でパトカーの後ろのマフラーから排出される

排ガスを求めて後を執拗に追跡し続けた。

ルーラーンは顔面蒼白となり、声も掠れた。

鋼牙は一切表情を変えず相変わらず不愛想な表情で助手席に座っていた。

「現れたな。魔導輪ザルバ!奴は魔獣ホラーなのか?」

すると鋼牙の指に嵌められていた魔導輪ザルバと呼ばれた

大きな銀色の髑髏の指輪の口がカチカチと金属音を立てて

とても景気良くおしゃべりを始めた。

ルーラーンはそれにびっくりしてビクッ!と全身を震わせて驚いた。

「今、あいつを調べている!鋼牙!後方の車から超強烈な邪気が

所狭しと俺達が乗る車を爆走中だぜ!」

「正体は?あいつはホラーか?それとも霊的な別の何かなのか?」

「待て待てそう慌てなさんな!鋼牙!余り焦らすな!彼女が焦って事故っちまうぞ!」

そう言うと魔導輪ザルバは隣の運転席で顔面蒼白でハンドルを

握って運転している田中ルーラーンを顎でしゃくった。

確かに彼女は無言でハンドルを握り締めて全力でアクセルを踏みしめていた。

恐ろしく縦に垂直に左右に開いた真っ赤に輝く瞳をギラギラと輝かせて

地面の道路のアスファルトを高速で滑るようにパトカーの後方を執拗に追跡し続けた。

更にもっと恐ろしい事に真っ黒なへドラそっくりの姿をした

UMA(未確認生物)の胴体から4本の巨大な翼のような

ものでもあり、巨大な両手にペラペラの指を数本生やした。

そして超高速で前後に両手を振り続けさらにスピードを上げて走り続けた。

流石のルーラーンも恐怖の余り、絶叫して涙目になりながら運転を続けた。

鋼牙は今にもパニックを起こして運転中にハンドル操作のミスで事故を

起こしそうな彼女をどうにか冷静な口調で落ち着かせて指示を出した。

しかしなかなか彼女のパニック状態は収まらない。

「落ち着け!とにかく予定通り!この先の広場におびき寄せる!ザルバ!!

奴の正体は何なんだ?急いでくれ!彼女は正体が分からず限界だ!」

すると魔導輪ザルバはカチカチと金属音を鳴らして何かを言った。

「クソっ!なんてこった!鋼牙!きおつけろ!周囲にまだ他にも…ぐわっ!」

「うおおおおっ!」と鋼牙は後方から感じた衝撃で前のめりになった。

「きゃああああああああっ!あああああああああっ!」とルーラーンの甲高い絶叫。

次の瞬間、バゴオオオオン!ドゴオオン!と言う激しい激突音がした。

パトカーは大きく前に無理矢理押し出されるように吹っ飛ばされた。

続けてパトカーはキーキーキーと地面のアスファルト擦るように

左右に大きく動き、車体を水平に保てずジグザグ走行になっていた。

ルーラーンは死に物狂いで車体を水平に保とうとハンドルを操作し続けた。

「ぎゃああああああああああっ!まって!洒落にならないよ!あああああああっ!!」

パトカーは気が付けば人気の無いニューヨーク市内郊外の林のデコボコ道を

走り続けていた。やがて目の前の目的地の広場の入り口がぼんやりと見えた。

「よし!ここだ!ここで車を停めてくれ!」と運転しているルーラーンに呼びかけた。

しかし彼女は恐怖の余り、身体が石像のように硬直していて無反応だった。

鋼牙はさらに大声で「早く停めてくれ!」と声をかけた。

次の瞬間、田中ルーラーンはビクッ!と全身を震わせて我に返った。

同時に反射的にアクセルを思いっきり踏みつけた。

「きゃあああああああっ!やめてええええええっ!殺さないでええええっ!」

彼女は何故か聞えてきた自分が踏んだ時に

鳴り響いた甲高いブレーキ音に過敏に反応した。

その事でまた軽いパニックに陥った。

キイイイイイイインと甲高いブレーキ音と共に大きく半円にドリフトした。

そして周囲に土煙と砂埃を舞い上げて散らした。

ようやくパトカーは事故る事無く無事に停車した。

しかし彼女が安堵する間も無くズドオオン!と大きな激突音がした。

続けてパトカーの天井が大きくへこんだ。

どうやらへドラそっくりのUMA(未確認生物)はパトカーの

天井のサイレンに乗っかって暴れ回っているようだ。

ガアアン!ガシャアアン!と大きな音と共に

更に天井は小山のように大きく内側にへこみ続けた。

さらに大きくガラスが割れる音と共にパトカーの左右のフロントガラスは

大きく上の方からヒビが割れて今にも破壊寸前となっていた。

続けて蜘蛛の巣状にヒビが割れているフロントガラスから真っ赤に輝くランプと

真っ青に輝くランプのサイレン部分がいつの間にか引き千切られて

それを素手でバラバラにへし折り、怒り任せに遠くへと

ゴミの様に投げ捨てているのが見えた。

鋼牙は冷静に自分と恐怖で身動きが出来ない

田中ルーラーンのシートベルトを素早く外すと「出るぞ!」と呼びかけた。

鋼牙の合図で田中ルーラーンはパトカーのドアを開けて

一目散にパトカーの外へ飛び出して脱出した。

田中ルーラーンはパトカーから脱出すると鋼牙を探してパトカーの前方から

大回りして走った。そして正面の白いヘッドライトが付いたままのパトカーの正面の

ところでいきなり目の前にあのへドラそっくりの姿のUMA(未確認生物)が現れた。

彼女は目を見開いて口を開けた。しかし恐怖の余り声が出なかった。

へドラそっくりのUMA(未確認生物)は

どろどろとした口の部分の海藻の部分が開いた。

しかしその時、「クウオオアアッ!」と彼女の背後で鳴き声がした。

恐る恐る田中ルーラーンが背後をゆっくりと首を曲げて振り向くと。

目の前に巨大な頭部と真っ赤な瞳を持つ、もう一匹のへドラ

そっくりのUMA(未確認生物)が現れていた。

田中ルーラーンは今にも泣きそうな表情でさっき見た個体よりも一回り

大きいサイズのへドラそっくりのUMA(未確認生物)を見上げていた。

しかもその個体はさっきよりも青みが掛かった体色で口の周りに

複数の太い管が伸びていた。そして後ろの個体よりも若干スリムな体形だった。

そしてもう一体のへドラそっくりのUMA(未確認生物)は田中ルーラーンを

何故かメスと認識した。続けてもう一匹のへドラそっくりのUMA(未確認生物)は

多量の人体を溶かさない弱い酸を全身から放ち、田中ルーラーンの制服と下着を溶かして全て全裸にするとそのまま彼女を捕らえて林の奥の暗闇の中へと瞬時に姿を消した。

その直後に鋼牙が停車していたパトカーの上を前転で飛び越えた。

へドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)と田中ルーラーンが

立っていた場所に着地した。そして素早く鋼牙は顔を上げて周囲を見たー。しかし。

そこに2体いた筈のへドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)も

田中ルーラーンの姿を忽然と消していた。

さらに田中ルーラーンが立っていた場所には少し酸で溶けて

ボロボロになった青い制服とブラジャーとパンツが地面に散らばっていた。

鋼牙は大きく焦った。

「ザルバ!彼女がやられた!奴はどこへ消えた???」

「待ってくれ!クソっ!邪気もそのままそっくりと姿を消した。

完全に気配が消えちまった!!」

魔導輪ザルバも大慌てで逃亡したへドラそっくりの姿のUMA

(未確認生物)を探し出そうと気配と邪気を探り、逃げた位置を割り出そうとした。

しかし何故か完全に探知できず「取り逃がしたのでは?」と彼も焦りを募らせた。

「クソっ!逃げ足の速い奴だぜ!まるで探知できない!!」

「もしも彼女を連れ去ったなら遠くへと言っていない筈だ!!」

鋼牙は魔導輪ザルバに消えたへドラそっくりの姿のUMA(未確認生物)

の気配と探知を任せて自分は鋭い耳と目とサイコメトリーの力で何とか自力で

林の中を走り回り、懸命に消えたへドラそっくりの姿のUMA(未確認生物)

と田中ルーラーンの行方を探し続けた。彼は真っ暗な森の中を緑の芝生を

両手でかき分けて大木をジグザグに隅々まで

目で追って人影や怪物らしき影がいないか。

鋭い茶色の瞳で一本一本の樹の表や裏側を念入りに確認し続けた。

気が付けももう10時間以上も探し回っていた。

しかしへドラそっくりの姿をしたUMA(未確認生物)らしき怪物の影も

田中ルーラーンらしき女性の人影もまるで手品のように何の手掛かりも

無く逃亡した跡も残さず忽然と姿を消した。

幾ら走り回っても結局はいつまでも現状は変わらなかった。

しかしすぐに魔導輪ザルバが鋼牙に警告した。

「マズイ!鋼牙!避けろ!」と。

鋼牙は目にも止まらぬ速さで素早く反応した。

咄嗟に大きく身体を屈めて目にも止まらぬ速さで右側転をした。

次の瞬間、鋼牙の真横近くを緑色の汚泥の塊が高速で弾丸のように通過した。

さらに「ぎゅうううっ!」と短い小動物の断末魔の鳴き声がした。

鋼牙が咄嗟に小動物の断末魔が聞こえた方を見ると緑色の汚泥の中に

毛や肉や内臓が硫酸によって溶け去って白骨化したドブネズミの死体が見えた。

思わず鋼牙もゾッとした。魔導輪ザルバも「うえー」と苦しそうに声を上げた。

鋼牙はいつも通り冷静沈着の不愛想な顔を

していたが少し血の気が引いて青くなっていた。

しかしすぐに彼は緑の芝生を左右にかき分けてさっきのヘドロ弾が飛んで来た

方向に向かって疾風の如く走り続けた。

 

(第2章へ続く)

(第23章)若村秀和の人類補完計画

(第23章)若村秀和の人類補完計画

 

第3の陛下と名乗る謎の存在が残したメモを読み終わったクリスと

ドラキュラ伯爵はのぴを連れて若村の研究所を通り、細長い洞穴を進んで行った。

その内に最初の若村の研究所奥のもう一つの長四角の研究所が見えた。

分厚いドアの上部には『第2研究所』とあった。

そしてクリスとのぴは協力して黙って左右に扉を開けた。

『第2研究所』の内部は広大な四角い部屋だった。

そこには医療器具や薬棚や怪しげなオカルトの儀式の本。

人類補完計画』に関係する資料や怪異の資料が多数机に散乱していた。

クリスとドラキュラ伯爵はさっそく研究資料やオカルト儀式や怪異関係の資料を

漁り始めたのでのぴも呆れて自分も何か若村の事を知る為に資料や本を調べてみた。

しかも周囲には多数の水槽が設置されていた。

さらに多数の水槽の中に全裸の多数の女性達が冷たい床にぺたりと座り込んでいた。

それを見たクリスは最近ニューヨーク市内で頻発していたあの衣服だけを残して

消えた多数の若い女性が失踪していた事を思い出した。

そう、さっきのニューヨークタイムズ紙の記事だ。

どうやら衣服だけを残して失踪した若い女性達のようだ。

しかも彼女達は11年間ここにずっと監禁されていたようだった。

恐らくE型特異菌の原種をあの村で手に入れたのは2020年の過去に

タイムスリップあるいは別次元に移動したのは間違いないだろう。

確か?御月製薬の不正事件があった事だったな。

裏でBOW(生物兵器)を製造していた。

勿論、すでに解決済みだ。

唯一闇堕ちしなかったBSAA北米支部のジル達によってな。

「どうやら元々はイリスのクローンの生産工場かあるいは実験場だな。」とクリス。

「どうやらそのようだ。」とドラキュラ伯爵はある場所を指さした。

「酷い・・・・なんで?こんな?どうして?人間はこんな事が出来るの?」

のぴは精神的に強いショックを受けてしばらく何もしゃべれなくなった。

水槽の中の多数の女性達はブニョブニョしたゼリーのような球体。

まるで昆虫の繭のような物体の中に閉じ込められていた。

しかも生物の中にいた。その生物の特徴は頭部が三角形で

2対の太い銀色の角が左右に長く生えており。

中央に細長い三角形の一本角が生えていた。そして口の無い三角形の顔。

さらに三角形の頭部にはオレンジ色に輝く球体状のサイクロプスのような単眼。

首の後ろには多数の真っ赤な棘らしきものが左右に見えた。

胸部は突き出るように丸く。緑色に輝く左右の眼に似た発光体があった。

しかも若い女性達が閉じ込められているのはあの青緑色に輝く繭だった。

残念ながら完全に融合しており、素手で助け出す事は不可能だった。

のぴは茫然と一番手前の得体の知れない繭の中にいる若い女性達を見た。

そして発見された被検者リスト(名簿)の順番から大体以下の通りである。

1番目の被験者・デニス・ラブ。2番目の被験者・メリッサ・ビアンズ。

3番目の被験者・レイアン。

4番目の被験者・ルービス。

5番目の被験者・根本はるみ

6番目の被験者・ダニエル・シー。

7番目の被験者・沢口桜。

8番目の被験者・田中萌歌。

9番目の被験者・キム・コンスタンス。

10番目の被験者・アレックス・ミーガン。

11番目の被験者・ケリー・ブライアン。

ロストナンバー12番目の被験者・(未完成の量産型イリスと共に逃亡。

向こう側(バイオの世界)に失踪中)」とあった。

読み終わったのぴは茫然と一番手前にいる得体の知れない

生物の繭の中にいる2人の若い女性を見た。

1人目は発見された被験者リスト(名簿)によると。

『デニス・ラブ』のようだった。

さらに顔写真もあった。

顔写真には胸元まで伸びたウェーブの金髪。

真っ直ぐ細長いキリッとした金色の眉毛。

ぱっちりとした茶色の瞳。丸っこい低い鼻。

ピンク色の唇。

ふっくらとした両頬に四角っぽい顔立ちをしていた。

そして彼女は嬉しそうに笑っていた。

どうやら彼女も他の11人の被験者の女性達も

得体の知れない生物の繭の中に閉じ込められている。

と言うよりは取り込まれているようだ。

デニスは繭の上に仰向けに寝転んでいた。

しかもぶよぶよの繭の両掌と両膝を付けて四つん這いになっていた。

続けて自分の膣の中にニュルリと硬い触手は再び挿入されるのを感じた。

同時に口を開けて息を吐き、小さく喘ぎ続けた。

「ああっ!ああっ!ううんっ!ああっ!ああっ!はあ!はあ!はあ!」

そして下へ垂れさがったウェーブをかけた長い金髪はユラユラと前後に揺れ続けた。

さらに「ふーつ」と息を吐いた。続けて「はあー」と短く喘いだ。

デニスは唇を噛み、小さくうなった。「んんっ!んんっ!んんっ!」と。

また得体の知れない未知の生物が触手を動かすとデニス「ああっ!」と声を上げた。

さらに首を曲げて唇を噛み、瞳を閉じた。「んんっ!」と唸りまた口を開けた。

そして「ああっ!」と喘いだ。額にしわを寄せて気持ちよさそうだった。

しばらくデニスは徐々に早く息を吐き、甲高い喘ぎ声を上げた。

同時に垂れ下がった張りのある掌サイズの

丸い両乳房はプルプルと前後左右に揺れ続けた。

さらに大きな白い肌のお尻も更に早く前後にプルプルと

皮膚の表面が波打ち揺れた。荒々しく息を吐き続けた。

「エクセレント!ああっ!はあああああっ!

はああっ!んやああっ!ううっ!ううっ!あっ!ほっ!はああっ!

んやああっ!んやああっ!ああっ!はああっ!」

やがてデニスと得体の知れない未知の生物は性的興奮が絶頂に達した。

同時にじゅるじゅると音を立てて体液か何かを大型ポンプの様に吸い上げていた。
続けて2人目の被験者の名前は『メリッサ・ビアンズ』と書かれていて顔写真は。

胸元まで伸びたサラサラの金髪。ややキリッとした細長い眉毛。

両耳に金色のピアスを付けていた。ぱっちりとした茶色の瞳。

やや丸っこい高い鼻とピンク色の唇。ふっくらとした両頬。

小麦色の肌に覆われた張りのある大きな丸い両乳房。

茶色の大きな乳輪と乳首があった。

ドラキュラ伯爵は思わず口を開けた。

そして静かに「美しい」と呟く声をのぴは聞いた。

ドラキュラ伯爵には自然に焼けた肌も体も何もかもが美しかった。

メリッサはぶよぶよする繭の床の上に仰向けに寝転んだ。

彼女は何故か自らの意志で両脚を開き左右の両膝を曲げた。

そして足の爪先をぶよぶよの天井に向けた。

続けて繭の下部からニュルリと硬い触手にずるりと膣の中に挿入した。

同時にメリッサは性的興奮を感じた。そして静かに息を吐いた。

「んんああっ!ああっ!はああっ!あっ!あっ!おおあっ!

ああっ!ううあっ!うああっ!あっ!」

彼女は小さなとても穏やかな声で喘ぎ続けた。

更に性的快楽が強くなるたびに口を尖らせて喘いだ。

「ううっ!ううっ!ううっ!」と。さらに波のように性的快楽が来た事で瞼を閉じた。

彼女は口を開けて「おおっ!」と小さく喘いだ。

また小さく息を吐き、しばらく喘ぎ続けた。

メリッサの張りのある小麦色に覆われた大きな丸い両乳房は

プルプルと前後左右に揺れ続けていた。

メリッサは右肘を曲げて両手で自分の金髪の左右の横に置いた。

そして両瞼を閉じたまま口を開けてより早く息を吐き、喘ぎ続けていた。

とても気持ちよさそうな表情をしていた。「はあはあ!あっ!はっ!あっ!」

静かに得体の知れない未知の生物とメリッサは性的興奮が絶頂に達した。

デニスと同様にじゅるじゅると音を立てて

大型ポンプの様に体液か何かを吸い上げていた。

3番目の被験者はレイアンと言う名前が

書かれているだけでこれ以降は顔写真は無かった。

レイアンは繭の中で四つん這いではなく立ったまま

腰を曲げて大きな丸いお尻を後ろに突き出していた。

そして鳥の様に広げられた両手は細長い触手と完全に融合して境目が

分からなかった。また両脚も膝の下まで

ぶよぶよの細胞片の糸が絡みついて融合していた。

彼女はまるで吊り下げられたかのようにそこから動かなかった。

レイアンは両肩まで伸びたウェーブの掛かった茶髪を上下に僅かに揺らし続けていた。

キリッとしたやや太く細長い眉毛はそのまま両瞼はしっかりと閉じれられていた。

彼女の表情もとても気持ち良さそうだった。

僅かに口を開け、白い前歯を見せては「はあはあ」と

口と高く丸い鼻から息を吐き続けていた。

さらに大きく垂れさがった張りのある丸い両乳房は

プルプルとゼリーのように揺れ続けた。

ピンク色の乳首は屹立していた。

彼女は小さく息を吐き、喘ぐ声を上げ続けた。

「あっ!あっ!あっ!あっ!はあっ!はあっ!はあっ!あっ!あっ!

やめないで!あっ!あっ!はっ!はっ!吸って!もっと!」

更に別の4番目の被験者のルービスと言う若い女性は。

まるで塔のように長い金髪を束ね、左右の両頬まで伸びた

やや太い金髪の2対の長い髪の毛は大きく前後に揺れ続けていた。

彼女はキリッとした黒い細長い眉毛をそのままに

白い肌の小さな丸い両乳房をプルプルと前後左右に揺らし続けていた。

ルービスは甲高く喘ぎ続けていた。

彼女は青い瞳をぱっちりと開けていたが。

さっき見たデニス、メリッサ、レイアンとは違ってルービスの瞳は虚ろだった。

「ああっ!ああっ!ああっ!ああっ!あっ!あああっ!

もっと私の遺伝子を吸って!吸ってよおおおっ!ああんっ!」

そしてようやくのぴとクリスとドラキュラ伯爵は11人の被験者である

彼女達の胎内から何を吸い上げているのかが理解できた。

どうやらその得体の知れない未知の生物に

自らの遺伝子情報を吸わせているようだった。

しかも繭から伸びた触手を11人の被験者である若い女性達に挿入して

膣からどんどん大量にドクドクと吸い上げて行っているようだった。

実際、5番目の被験者の根本はるみと言う名前の日本人女性は。

腰近くまで伸びたとても長い茶髪。キリッとした細長い眉毛。

光を失い何処か虚ろな茶色の瞳。

丸っこい低い鼻。

ピンク色の唇。

ふっくらとした両頬。

何よりも一番目を引くのがマシュマロの様に柔らかく

巨大なスイカのような103cm。つまりIカップの両乳房だった。

しかもブヨブヨの繭の壁の左右から伸びた2対の円筒形の触手の

吸盤で乳輪と乳首を全て1mも広がった状態で覆い尽くされていた。

彼女の両乳房は大きく張り、乳頭から体液をどんどん吸収して行った。

根本はるみは得体の知れない生物に乳首から体液を吸収される度に

長い気の遠くなるような乳首の興奮を覚えているらしく恍惚な表情で瞼を閉じていた。

更に大きく口を開けて荒々しく喘ぎ続けた。

「うわあああああっ!はああああっ!いいっ!もっと!

吸ってよ!ああぐううっ!あぐっ!ひっ!くう!」

根本はるみは両瞳を閉じたまま口を開けたまま首を左右に激しく振り続けていた。

両乳房と全身の電気の走るような性的快楽にビクンビクンと陸に打ち上げられた

魚のように上下に激しく痙攣し続けるように揺れ続けていた。

また下半身は既に無数の触手に白い肌も臍も全て覆い尽くされていた。

その証拠に肌の上を触手が血管のように蠢き、完全に融合していた。

また12人の被験者以外の女性達もほとんどが生体融合を果たしていた。

故に人間の女性の形をほとんど失っていた。

そしてまた別の場所から見つけた被験者に関する資料を

クリスとドラキュラ伯爵は改めて確認した。

「『E型特異菌型イリス。クローン・コピー種をベースに量産型の実験』

『E型特異菌型イリス量産型・イリスシリーズ被験者リスト・完成予定』

「1ルービス・現在遺伝子情報吸収・融合作業中。融合作業間も無く完了。一分後。

根本はるみ・現在遺伝子情報吸収・融合作業中。融合作業間も無く完了。一分後。

3レイアン・現在遺伝子情報吸収・融合作業中。融合作業間も無く完了。一分後。

4ダニエル・シー・遺伝子情報吸収完了・融合完了・完成体とする。量産型成功。

5沢口桜・遺伝子情報吸収完了・融合完了・完成体とする。量産型成功。

田中萌歌・遺伝子情報吸収完了・融合完了・完成体とする量産化成功。

完成体8体に21の秘跡の8本の儀式の槍の力を融合・成功。完全体とする。

そして他の2名がコア(核)となる。ようやく完成だ。とても苦労した。

やっと自分の努力が報われた。2025年1月4日。若村秀和。」

「あの邪神イリスの量産型?コア(核)とは?女性達はまさか?あれの一部に??」

「その通りだ。どうやらあれですでに量産は終えていた。

さてとこんなものを見たらツィフェミ共は発狂するだろうな。まともな人間でもな。」

 

(第24章に続く)

(第22章)創造神イリス

(第22章)創造神イリス

 

のぴはクリスがそんな経験をしていた事に驚いていたものの。

それよりも若村秀和が鏡の中に出入りしてこんな恐ろしい研究を

していた事に背筋がぞっとした。恐ろしい男だと本気で思った。

そう、あの狂信者の男も他人の奥さんに酷い事をして・・・・。

更に壁には12枚のスケッチが描かれた大きな紙が貼ってあった。

一枚目にはあまり動かなそうな神像のようなあのカプセルの中のイリスそっくりの

二足歩行の生物のラフ絵だった。他にも10枚も似たようなコンセプトとイメージの

イリスそっくりの生物のラフ絵が張りつけられていたが。

最後の一枚には若村の手書きで

『完成体・創造神イリス』と言うタグの絵の書かれた紙が貼られていた。

その最後の『完成体・創造神イリス』の絵には。

頭部はまるでウナギのように太く長く左右に6対の細長い角が生えていた。

さらにまるでヤツメウナギのように黒いつぶらな丸い目が付いていた。

またバカッと上下に細長い下顎と太く長い上顎があった。

しかも耳まで大きく避ける程大きかった。

更に背中から三角形の分厚い板のような8枚の巨大な翼が生えていた。

両腕は細長い触手になっていて。いわゆるイカやタコに見られる触腕だった。

先端は鋭く長い槍のようなものが付属していた。

また肩の方からも8本の細長い触手が多数伸びていた。

細長い触手の2本は5本の指を持つ太く長い両脚が生えていて2足歩行していた。

そして背をビシッ!として真っ直ぐ立つ姿は人間のように見えた。

さらに少し離れて全体を見てみるとがっちりとした筋肉質の男性のようにも見えるし。

のぴのような細身のある女性の姿に何となく似ていた。

さらにスケッチの右端には若村秀和の直筆サインとメッセージが書かれていた。

それはとても丁寧であの乱暴な男とは別人だと思えるぐらい丁寧に書かれていた。

「止めたければ。この先の柳星張(りゅうせいちょう)の宇宙にある。

イリスオブジェクトのところまで来い!そこで決着を付けよう!!」と。

リュウ?セイ?チョウ?イリスオブジェクトとはなんだ??」とクリス。

「奴自身が創り出した新宇宙。あるいはマイナス宇宙にあるオブジェクトのようだが」

「どうやらそこが目的地ね。私達で行けるかしら?」

「問題ない。私達は光速で空間移動できるからね。まあ単純に・・・・」

「ワープ出来ればいいって訳?」とドラキュラ伯爵の質問にのぴは答えた。

「その通りさ」とドラキュラ伯爵は返した。

のぴは既にもう一度、『メルキセデク』に変身していたので

素顔は仮面に隠れてクリス達には見えないが彼女が喜んでいた。

何と言うか?ワープすると言う言葉を聞くだけで子供心をくすぐられてワクワクした。

それは彼女の飛び上がるような行動に現れていた。

するとドラキュラ伯爵は「のぴ姫も大変お喜びのようだ。」と茶化した。

クリスは「おい!」と厳しい目をドラキュラ伯爵に向けたが全く気にしなかった。

彼は「先が思いやられる」と小さくつぶやき頭を抱えた。

のぴとドラキュラ伯爵、クリス達が若村の研究室の先にあるほら穴を通り抜けた。

そして若村の言っていた『柳星張の宇宙にあるイリスオブジェクト』に行ける

ワープの場所を探してほら穴の細長い道を進んだ。

そしてまた複雑な迷路のように迷子になりそうだった。

ドラキュラ伯爵は道案内でさらに奥へ奥へとクリスとのぴは急いで先へ進んだ。

しばらくはあのモールデッドや巨大昆虫に遭遇し続けていた。

だが次々とクリスとドラキュラ伯爵とのぴが一致団結して立ち向かい、

倒し続けながら先へ進んだ。そして多数のモールデッドや

巨大昆虫を倒して行く内に3人の団結は更に強くなり、絆も一層強まった。

同時にのぴの『正義』の人格もより強くなって行った。

まだ短いながら若村のメモを発見した。メモの内容はこうである。

ガメラを造り出したアトランティスの組織が造り出したガメラ最終処分ディバイス

そしてセラフィヌ・ケリヴァーの代わりにイリス・コピーを8体。

人類補完計画の儀式に利用させて貰う。そしてイリスのコピーの検証は済んだ。」

イリスのコピー?まさかイリス量産型か?これを利用して儀式を?

ドラキュラ伯爵は考えた。クリスはある事が疑問になり、ドラキュラ伯爵に質問した。

すると彼は嫌な顔をひとつせずに丁寧に答えた。

ガメラって?あの亀の怪獣の?ガメラもBOW(生物兵器)だったのか?」

「左様!ギャオスに対抗して造り出したガメラを処分する為に造り出されたものだ。」

「対BOW(生物兵器)がイリスで?ガメラは敵なの?味方なの?」

のぴは頭が混乱して両手で頭を抱えた。しかしクリスは自信満々にこう答えた。

「何を言っている?ガメラは人間の子供達の味方さ!」と。

他にも幾つか資料があったのでクリスとドラキュラ伯爵とのぴは手分けして探した。

しかし特に気になる資料や写真は見つからなかった。

代わりに彼の事を知るのに必要になるであろう彼の日記が発見された。

ドラキュラ伯爵はその若村が書いた日記を優先的にのぴに読ませた。

クリスは自分に見せてもらえず少し苛立った。

のぴは若村の日記を読んだ。クリスもやや強引に日記のページを覗き込んだ。

そして開いたぺージ早々に超難しい数式がのぴの目に飛び込んで来た。

のぴは大きく面食らった表情をした。

クリスの隣で読んでいたドラキュラ伯爵は感心していた。

彼は頭の中であっさりとその数式を解き、若村の答えと照らし合わせた。

フェルマーの最終定理か?しかも・・・正解だ!彼は賢かったようだ!」

「じゃ!頭が良かったの?」

「ああ!実に頭が良かった。惜しい男だ!その頭脳を人の役に立ててれば・・・・」

「だが。あいつは賢い。しかし両親に虐待され捨てられ。

保護された施設で『教団』の虐待を受けてサイレントヒル教団に洗脳された。

挙句に社会に強い憎悪を抱いたまま大人となってしまった。」

「冷静に考えたら。彼もまたシェリル刑事や

ウォルター・サリバンと同じ教団の被害者だな」

「だからこそ!彼を止めないといけない!この日記に手掛かりがあるかも?」

のぴは再び若村秀和が残した日記を読み始めた。2人もさらに読み進めた。

次のページの文章には異世界や並行世界(パラレルワールド)の旅の記録があった。

「2030年。(夏)

私は6月の初夏に『ブラッディーローズ事件・R型事件』で逮捕された。

そして!『R型』は私達を裏切り、仲間が大勢死んだ。許せね!だが!

私はアメリカの刑務所にある鏡を通して自らの研究所を作った。」

「太陽神はやっぱりどうも信用できない。だから創造神となる道を考えた。

私は創造神になる為に素材を探した。異世界は以下の通り。

『E型特異菌の菌根』。過去のこちら側(バイオ」の世界のヨーロッパの村。

『柳星張(りゅうせいちょう)イリスの細胞片』。燃え尽きた京都駅の跡地。

つまり並行世界(パラレルワールドガメラと人類が存在していた世界。

人類補完計画』。かつてヱヴァンゲリヲン

存在していた並行世界(パラレルワールド)。

『21の秘跡』と『ウォルター・サリバン』。

『静かなる丘・サイレントヒル』の裏世界。

『賢者の石と始祖ウィルス』。こちら側(バイオ)の世界。

『ネガブドネザルの鍵』聖母・のぴ。

 

2030年8月16日(夏)。

「全ての素材が集まった。私は研究を開始する。

イリスと菌根を中心に研究を開始する。

しかしあの並行世界(パラレルワールド)とガメラが存在していた

日本の海岸の地下空洞にパチンコ玉のような球体を発見。若い女性の妊婦を発見。

内部にイリスと思わしき生物を確認。どうやら妊娠しており。

イリスの幼体を持つようだ。

これは貴重な研究サンプルとして冷凍保存する事にする。

研究には京都で回収したイリスの細胞片を利用する。

これはイリスと人間が交わって自ら子孫を残せると証明された物的証拠である。」

「まさか?人間と交配したイリスの生体サンプルがここのどこかに?」とクリス。

「安心しろ。あれは元の並行世界(パラレルワールド)のガメラと人間が存在していた世界に戻した。だが。既に奴は完成させていたようだが。」とドラキュラ伯爵。

「戻した?球体の中の若い女性の妊婦は?まさか助けていないのか?」

クリスの質問にドラキュラ伯爵は一切何も答えなかった。

横からドラキュラ伯爵の表情を見ていたのぴは何かに堪えて耐えるかのように

舌口を噛みしめており、とても悔しそうな表情をしていた。

多分、助けなかったのでは無く。助けられなかったのだろう。

世界と世界の境界のルールに従わざる負えなかったのだから。

ドラキュラ伯爵も「済まないな。これもお上の我が外神ホラーの副王の

ヨグ・ソトホースの命令だ!流石の私も奴にだけは逆らえない。

世界を守る為なんだ。」と初めて彼は人間に対しての謝罪の言葉を口にした。

クリスは彼の意外な答えに戸惑いを隠せなかった。

さらにドラキュラ伯爵が持ちかけた話にクリスは今度は怒りを見せた。

「なんだと?!あいつは『R型暴走事件』で大勢の仲間も見殺しにして

10歳の少女を虐待したんだぞ!そんなあいつを許して?

心を救えだと?冗談じゃないぞ!」

「別にやるのは君では無くのぴだ。今回はただ殺すだけでは解決しない。

いいかね?君達人間は悪は滅びるだの。地獄で苦しみ続けると宣うが。

そんなもので解決するのはお前達の頭の中の空想の中だけだ。

どんな悪人も魂と心を救わねば悪霊となり、奴は神を求めて君達やあらゆる

並行世界(パラレルワールド)に闇と絶望と破壊をもたらすだけだ。

地獄は存在するだろうが。決して最後は救われない訳では無い。

別に永遠に生と死の中で人間同士殺し合いを演じ続けたくば勝手にすればいい。

私はその茶番劇を観客席から嘲笑うだろう。それで人間達が誰の心も救わず

ただ殺し合うだけの地獄に居座ると言うなら別にいいが?」

「殺し合いでは何も解決しないか。クソっ!頭で分かっているのに!」

「それで?解決するなら?どうしたら?その若村って人は救われるんでしょう?」

「奴を説き伏せた上で。奴が望むものを与えてやればいい」

のぴはピーンと来た。。まるでそれは頭の中に電気が付いた。そんな感じだ。

母親の愛情?誰かの温もりね。それが本当に彼が望んだもの・・・・・。

それを与えてやれば。彼はきっと。感心するかどうか自信はないけど。

あいつと私は似ている。だから私と精神は繋がっているんだ。

だから彼の心を救えるのは・・・多分私だけだと思う。やってみるしかないけど。

のぴはしばらく心を迷わせていたがやはり自分がやらねばと考えた。

しばらくなかなか決意が固まらなかった。しばらく彼女の心の中がもやもやしていた。

さらにもうひとつの新聞記事が張ってあった。その記事はクリスもよく知っていた。

「これはかなり前の記事だな。あのヴィレッジ村から1ケ月後の記事だな。」

ニューヨークタイムズ紙。ニューヨーク市内で謎の失踪事件発生。

犯人はテロリストか?!BOW(生物兵器)か??あるいは幽霊???

「2020年の約10か月余り、ニューヨーク市内の各地で200人から

300人単位の若い女性が衣服だけを残して次々と消失したかのように失踪している

奇妙な事件が相次いでいたのを受けてニューヨーク市警とブルーアンブレラ社と

BSAA北米支部バイオテロリストによる新型BOW(生物兵器)によるテロ事件の

可能性から捜査を開始した事を世間に公表した。

そして新型BOW(生物兵器)らしきものを目撃したと言う通報が相次ぐ中ー。

懸命に通報を受けた現場に捜査に向かうものの発見されず。

その多くがデマの可能性を指摘した。

しかし通報した一般市民達は『確かに見た』と主張しており。

奇妙な対立が見られた。一般人の人々は共通して『貝と鳥のような生物を見た』

と頑固に主張していた。『それは巨大なシェルエットのようなもので

まるで幽霊のようにスーツと消えた。』と話す老人もおり。

現実の存在なのか?虚構の存在なのか不明である。

また現場近くで衣服を残して失踪する

若い女性の現場となっていて事から何らかの共通点があるようだ。

さらに監視カメラやレーダー等の機械的なセンサーの類には全く映らないらしい。

ただし目撃者のみ認めであれば姿を捉えられると言うおかしな科学者もおり。

一部では『BOW(生物兵器)ではなく別次元から出現した生物では?』と推測された。

不可思議な生物の存在に今後も更に話題が続きそうである。」

「まさか?イリス量産型の実験体が現世のこちら側(バイオ)の世界の過去に??」

「恐らくそうだろう。タイムスリップしたと言うより別次元から出現したようだが。

「新型のBOW(生物兵器)の一種じゃないなら?

若村は一体何を作り出していたんだ?」

考え事をしていたクリスはふと若村の研究所の床に誰かが残したメモが落ちているのに気付いた。しかもどうやら書いた人物は若村秀和でもヘンリック・ターナでもない

全く別の人の第3の人物が書き残したものだと分かった。

どうやら若村秀和やヘンリック・ターナ以外にもこの若村の研究所付近を

うろついていたようだ。こんな地下洞窟で何をしていたのか目的は不明だった。

ドラキュラ伯爵とクリスはメモに目を通した。

「ここが例の反メディア団体ケリヴァーの若村秀和の研究所か?

自分達だけの単体生命体に進化した事による楽園を創造する為の研究と実験場。

どうやら彼はかつて別次元の世界のヱヴァンゲリヲンと共に存在していた

リリス』と『ゴルゴダオブジェクト』『マイナス宇宙』に興味があった。

そして僕が支配するこちら側(バイオ)の世界であの『ゴルゴダオブジェクト』。

あるいは『エヴァンゲリオンイマジナリー』と同等の力を持つ存在。

『柳星張の宇宙』と呼ばれるマイナス宇宙を発見した。しかし奴は未だに

ヱヴァンゲリヲンイマジナリー』に代わる新たな存在は発見出来てない。

さてと『静かなる丘・サイレントヒル』の裏世界と表世界よりもさらに高次元の世界へ行ってしまったのぴ。若村秀和。十六夜咲夜。3人の運命はどうなるのか?

これからがとても興味深く楽しみだよ。ここ最近、現実(リアル)の世界で美しい

金髪美女のサマー・メイブリー。あの子の精気はアイスクリームのように美味しい。

僕のデザートとして最高だ。だからこちら側(バイオ)の世界の虚構(フィクション)

と現実(リアル)の境界線がどうなろうとも僕は永遠にあの美女の精気を

死なない程度に喰らい続けるんだ!!ただ心配なのは自分のホラー

としての人間を喰らいたい本能と自分の精気を喰らいたいと言う強い欲望の

陰我を抑えきれるか?ちょっとした怒りで我を忘れて。

美女の精気を吸い尽くして殺してしまわないか?いやそれ以前に・・・・。

死なない程度に精気を吸収できるか?しかも足りないから大勢集めないと!!

出来れば美女は殺したくないし。何より人間は丸ごと食うのは違法だ!

ちゃんと自制しなければ!あのリングのような間違いを犯してはならない!!

最近、違法で人間を丸ごと喰らうプリズンホラー達に手本を示さないといけない!!

それが僕の大事な仕事だ!やらないと!やらないと!

それにあの幻想郷で博麗の巫女の3日分の命を喰らう際に死んで

冥界にいた元ヴァンパイアのビル・コンプトンの霊魂と西行(さいぎょう)の

幽々子の余計な横槍のせいで外の世界のニューブラッドの世界から来た

エリック・ノースマンに色々邪魔されかけたが結局僕の敵じゃなかった。

ただ千年生き続けた元ヴァイキングのヴァンパイアだけあってなかなか強かった。

彼とはまたいずれ闘いたいね。博麗の巫女とセックスは経験しているかもね。

血を吸われて絆を結び、新しい力を手に入れたかも。」

「あのニュヨークの監視カメラの映像の男か?とんだ変態だな!!」とクリス。

「相変わらず陛下も甘い物がお好きなようだ。

この人間の女は陛下のお気に入りだ。もしかしたら・・・・・・。」

ドラキュラ伯爵は黙って両腕を組み何かを深く考えこんでしまった。

一方、クリスはメモの内容に面食らいつつも参ったと言う表情をしていた。

ああっ!クソっ!こっちの問題が片付いても。

その陛下って謎の存在がきっと・・・・・・・・・・・・・。

何か問題を分からんが持ち込んでくるのだろうな・・・。

いつまでもこちら側(バイオ)の世界は平和にならないぞ!!困ったな・・・・。

 

(第23章に続く)