(第56章)プロパガンダ

(第56章)プロパガンダ

 

イスラム系テロリスト達が暗殺されたのは秘密組織ファミリー及び

魔獣新生多神連合の仕業であろう。恐らく大君主様、ジョン・C・シモンズが

雇った殺し屋がきっと魔人フランドールなんだろうと思った。

これは目的としてはキリスト教の力を弱体化させる事とイスラム

テロリストの暗殺事件を一種のパフォーマンスとして世間に見せる事にして

唯一神や大天使や天使達は悪であると言う風に

意識させて信仰を少しづつ奪うのが狙いだろう。

つまりテロリストが事件を起こし、魔人フランドールが暗殺を続ければ。

世間は唯一神よりも魔人フランドールの方に信仰が、あるいはダークヒロインとして

注目されるだろう。実際、彼女を信仰する一種の宗教サイトのようなものが

幾つか見つかっている。だからバチカン教皇キリスト教の人々はテロを止めてくれと

泣きながら懇願している様子が動画サイトにアップされていた。

何故ならテロリストの行為は正に自分で自分の首を絞め上げて

殺そうとしているようなものなのだから。彼女の印象操作は完璧だ。

またその映画監督の家に直接抗議や過激なテロリストによる暗殺の為。

新興宗教やキリストの関係者や果ては反メディア団体ケリヴァーの

メンバーやその信者達。イスラム系テロリストのメンバーが

彼の自宅から広範囲で次々と謎の失踪を遂げているらしい。

またその映画監督周辺の多数の民家から怪しい住民が出て来る事があると言う。

そして監督は周囲の住民とも深い交流を持っていた。

見た目や声は人間の姿で姿も顔も人間の女性か男性である為に特に

不自然なところは無いが。彼らはその映画監督の家に近づこうとすると

必ず1人の若い背の高い男性の住民が現れて。

目撃者の証言によると人目の少ない場所に強引に連れ出して行く様子が

何度か目撃されていた。しかもその翌朝には彼らは失踪してしまうようだ。

そして多数の失踪事件を受けてニューヨーク市警やFBIも捜査に乗り出したが

直ぐに操作は何の手掛かりも発見出来ず打ち切りとなった。

さらに周辺の目撃者から証言を得ようとしたがそれも失敗した。

もしかしたら僕の勝手な推測だが恐らく『実写版真・女神転生Ⅳファイナル』

や『真・女神転生Ⅳ』の実写版の監督はただの

人間かあるいは魔獣ホラーかも知れない。

それで周辺の住民とその背の高い男性は魔獣ホラー・ベルゼビュートの

配下の魔獣ホラー達かも?もしも映画監督のギャレッド・ホールデンが魔獣ホラーなら

本物の悪魔が映画を製作している事になるな。代表作は『マモン』と『ルシファー』

『リメイク版のデモンシードとチャイルドプレイ』。

それから最新作の『真・女神転生Ⅳファイナル』の最近のテレビのエンタメのニュースを見てみた。すると映画のラストに金色の光の柱の中でフリン役の俳優とイザボー役の

女優が大胆なセックスと妊娠と出産を描写するシーンがあるらしい。

しかも前評判では『映画史上最大に美しく幻想的でエロティックなシーンとして

話題に上がり、映画評論家や多くの芸術作家やヌーディストの人々に絶賛されている

との事。自分もこのシーンが気になり、見に行こうかと思い始めていた。

エアはテレビの電源を切った。

その後、彼はダニア博士に電話で例の『真・女神転生Ⅳファイナル』の

映画をストークスと一緒に見に行く為の相談を持ち掛けてみた。

ちなみにダニア博士はスパニッシュハーレムのピエロ型宇宙人の事件を基にした

『キラークラウン』を勧めたがそれよりも

真・女神転生Ⅳファイナル』を観たがった。

その為、『キラークラウン』はいずれ明日でもいいとダニア博士に言われた。

でも僕は何故か2日後の地下室のコールドスリープ(冷凍冬眠)カプセルに

『R型計画』(のちのR型暴走事件)に使用される予定の新型のウィルス兵器

の強力なウィルス抗体の製造工場として閉じ込められる前にストークスとの

最後、いやしばらくの別れの為の思い出として欲しかった。

一方でストークスは自分がプレステーション3でプレイしている

『ニーアオートマタ』のプレイキャラの『2B・ヨルハ2号B型』

の髪型や服に憧れており、彼女はエアと一緒に映画へ行くついでにチェルシー地区の

キャラのコスプレの服を扱っている店と理髪店に熱心に行きたがっていた。

ダニア博士はストークスの体調も精神もエアの精神状態も安定しており。

2人共、精神的な症状による目立った問題も無いのでストークスと

一緒にその映画館と理髪店とコスプレの店に行くの許可した。

2人共、精神的な症状による目立った問題も無いのでストークスと

一緒にその映画館と理髪店とコスプレの店に行くの許可した。

ちなみにダニア博士は別に恋人の付き合いに文句を言うつもりは全くなかった。

それが理由である。ただしHCFの関係者だとは

世間には知られないように念を押した。

そして数時間後。エアは一般市民を装って、生前の母親アンヘラが

面白がって通信販売で買って来た黄色の灰色のお地蔵さんの

絵がたくさん並んだ模様の下に『お地蔵パラダイス』と文章が書かれた

文字通りの『ふざけTシャツ』と灰色の短パンを履いた服装をした。

今、思えば『ふざけTシャツ』は母親の形見になってしまったなとしみじみ思った。

そう思うと気持ちが楽になり、前向きな気持ちとなった。

ちなみにこれは日本で有名なユーチューバーのフィッシャーズの

メンバーのンダホと言う人物がデザインして公式で売っているTシャツである。

ちなみに彼は以前、魔獣ホラー・バエルに捕食されかけたかなり

怖い経験をしているのはHCFで有名な話だった。

彼は赤いセダンの姿をした魔獣ホラー・バエルに危うく食われかけたと言う話である。

実際にYouTube(ユーチューブ)の『フィッシャーズ・心霊・都市伝説の動画』

コーナにちゃんと現在までアップされており、時々日本の心霊番組やニュース記事や

世界中のオカルトネット民達の間では伝説の動画になっている。

それはさておいて。エアはストークスと合流した。

それから2人はHCFセヴァストポリ研究所を出発した。

2人はチェルシー地区に到着するまで黒い目隠しをされた。

そう、位置を正確に覚えない様に方向感覚を狂わせる為である。

やがて長い間、車の中にいたがチェルシー地区の道路の当たりまで来ると

ようやくエアとストークスは黒い目隠しを外された。

そこでストークスは美容室の店員に『ニーアオートマタ』の2Bの髪型にして

欲しいと写真を見せて頼むと快く引き受けてくれた。

更に望み通りに美容師に2B(ヨルハ2号B型)の髪型にする為に

茶髪のオールバック風のポニーテールをバッサリと切って貰った。

更に望み通りに2B(ヨルハ2号B型)と同じボブヘアーにして貰った。

これで自分はオリジナルのジル・バレンタインとは違うんだと

証明出来るとストークスは思っていた。自分は自分であくまでも他人は他人だと。

美容室でストークスが茶色のボブヘアーになって髪も綺麗に洗って出て来ると

ますます美人になったように思えた。次は日本や世界中のキャラクターの

コスプレを扱っている専門店『オートマタ』へ向かった。

そこで2B(ヨルハ2号B型)の黒いカチューシャやゴスロリの服を探した。

ここはかなり色々なキャラクターのコスプレが揃っていてコスプレイヤー

取っては最高の店だと評判だと言う。ストークスはお目当ての2B(ヨルハ2号B型)

の黒いカチューシャとゴスロリに服を見つけた。

そしてストークスは迷わず黒いカチューシャもゴスロリ衣装も目隠しの

ゴーグルも2B(ヨルハ2号B型」になれるアイテム一式を全て買い込んだ。

トークスは青い手提げ袋に2B(ヨルハ2号B型)のコスプレ用の服を

手に入れてとても生き生きと嬉しそうにかなりご満悦のようだった。

そのあとはエアの用事のチェルシー映画館へ行った。

そしてストークスとエアは予め予約して置いた

一番前の席にストークスのエアは座った。

間も無くして上映ブザーの後に映画のスクリーンで

幾つかの別の映画の予告編が始まった。

勿論、映画館内は真っ暗である。ついでに入り口は前評判が凄かったので

長い蛇の列のようになっていたが座席を予約しておいたおかげで

早めに前の席に座る事が出来たのである。そしてようやくー。

真・女神転生Ⅳファイナル』の映画の上映が始まった。

エアはどんなストーリーで・どんなハチャメチャな

展開が待っているのかワクワクした。

あとネットのニュースで話題になったあの例のフリンとイザボーのシーンは

どんな風に書かれているのか?とてもドキドキしながら楽しみに

映画のスクリーンに目や神経を集中させた。

映画のスクリーンでは既に『真・女神転生Ⅳファイナル』の冒頭部分が始まっていた。

そしてようやく他の映画の予告編が終わり、

真・女神転生Ⅳファイナル』の冒頭部分が始まった。

冒頭ではいわゆる前作の最終戦争(ハルマゲドン)とルシファーとメルカバーと

多神連合のボスのクリシュナ事、ヴィシュヌを倒して

平和が戻ってから約1年後の東京。

ナナシ達がいる錦糸町の人外ハンター商会に緊急の依頼が入った。

それは地上の東のミカド国で人間が悪魔化する事件が相次いでいると言うものだった。

更に依頼主は東の十字軍の元戦闘班でイザボーの幼なじみの

真緒(彼女はゲーム版には登場しない映画のオリジナルキャラ)だった。

直ぐにナナシ達は地上の東のミカド国へ向かう為にスカイタワーの門まで来るが

2人の門番が死んでおり、しかも真緒も悪魔化寸前だった。

そして真緒は東のミカド国の全国民を救うようにナナシ達に使命を託した。

 

(第57章に続く)