(第52章)吸血鬼の実験

(第52章)吸血鬼の実験

 

ブリーは膣の奥から聞こえるトクン!トクン!と言う音を

聞きながら自分は幸福に死ねるんだと思った。

しかし意識が朦朧とする中、何の前触れも無く深い胸の谷間に痛みを感じた。

同時にブリーは現実に無理矢理、意識がはっきりとした事で現実に引き戻された。

彼女は痛みの走った深い胸の谷間の白い肌を見ると真っ赤に輝く

太陽の聖環が浮かび上がっていた。そして「痛っ!!」と言う

アヴィゲイルの声がしたのでブリーは見上げて彼女の方を見た。

するとやはりアヴィゲイルの臍の辺りの白い肌に真っ赤に輝く太陽の聖環があった。

他の女子高生の右掌、左掌、深い胸の谷間、両腕と次々と真っ赤に

輝く太陽の聖環が現れた。しかもアキュラスに捕獲された大勢の女子高生

全員のそれぞれの部位の白い肌に太陽の聖環が存在していた。

太陽の聖環を持つ大勢の女子高生達の肉体が急激に暑くなり、真っ赤な高熱を放った。

アキュラスはすさまじい肉が焼ける激痛を感じて甲高い声で絶叫した。

同時に凄まじい肉が焼ける激痛から全身を地震のように震わせていた。

やがてドサッ!ドサッ!と音を立ててアキュラスに捕らえられていた

ブリーやアヴィゲイル等の大勢の女子高生は

解放されて十字路の路上に投げ出されていた。

全員何が起こったのか?誰一人さっぱりと分からなかった。

そしてアキュラスを見た途端、ブリーはギョッとした。

アキュラスの超巨大な白い身体は内側からヒビ割れて

焼け焦げた肉から黒い煙は複数立ち上っていた。

アキュラスは怒り狂った様子でブリーやアヴィゲイルや女子高生達を

狂気の溢れた甲高い声で威嚇した。ブリーやアヴィゲイルや女子高生は

恐怖の余り全員、石のように硬くなった。ヤバい。今度こそ!殺されるッ!

幸福には死ねない!!助けて!助けて!助けて!いやっ!死ぬのは嫌!

アキュラスはブリーやアヴィゲイル、女子高生達を

全身から死神の鎌の先端の刃を大量に向けた。

アキュラスはどうやら自分の身に何が起きたのか理解出来ないようだった。

その時、街のビルの屋上に女性がいた。

「やれやれ。愚かな人形だな」と呆れていた。

「何者だッ!」とアキュラスはビルの上の屋上を見た。

するとビルの屋上の女性は両手を挙げて再び「やれやれ」と首を振った。

「私はガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人。貴方はつくづく馬鹿な人形ね。

フフフッ!貴方を作った若村秀和も阿保ね。」

「なんだとおおおっ!!若村秀和様は偉大なお方だっ!!」

「さて。どうだか。それにそれに。やっちゃったわね!!

お前は『赤き太陽の聖環の呪い』を受けた!!そして!

自らの運命の破滅と途轍もなく残酷で残虐な死の運命によってこの現世から

永遠に消え去る!愚かな報いを受けるがいい!!バカな奴はそうなるのよ!」

アキュラスは急に恐怖でガタガタと震え出した。

「そんな筈は無いッ!私は『進化体』だッ!!」

「当然。でも悪い事をしたら報いを受けるのは当たり前でしょ?」

しばらくしてガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は

「あっ!」と両拳でポンと手を叩いた。彼女はどうやら何かを思い出したようだった。

「そうだ!今丁度!決めたわ!アヴィゲイルちゃんと友人のブリーちゃんに

あの実験をしよう!!そうだわ!そうしましょッ!!」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は両手を挙げて嬉々とした声を上げた。

「何を言ってるんだ!!彼女や彼らは僕が救済するんだ!!」

アキュラスが怒り声を上げて抗議した瞬間、ガルヴァスター・スカーレット

伯爵夫人は「お黙りッ!」とアキュラスを一喝した。

アキュラスはビクン!と全身を震わせて、あっさりと黙った。

続けてガルヴァスタ―・スカーレット伯爵夫人は威厳のある声でこう言った。

「我々吸血鬼種族を存続させるのに必要なの。」

「命を軽弾みに扱い!神を冒涜する愚か者め!」

「生命に重さも軽さも最初から存在しないわ。

生命の重さを決めるのは各々個人が答えを持てればいい。

生命が重いか軽いかは個人が決める事!

お前のような木偶人形如きが他人の生命の重さと軽さを主張し『救済』と言う

価値観を押し付けられるだけでどれだけ大勢の人々に迷惑をかけているのでしょうか?

それすら分からないなど!!お前に生命を語る資格無しよ!」

アキュラスの精一杯の反論も力強い威厳のあるガルヴァスター・スカーレット

伯爵夫人の強烈な声に力任せにねじ伏せられた。

アキュラスはそれ以上反論できずにそこで黙り続けた。

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は

両手をそれぞれブリーとアヴィゲイルに向けた。

「実験開始よ!アキュラス邪魔したら殺す!」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は両瞳を真っ赤に輝かせた。

真っ赤な瞳の内部には十字型の黒い瞳孔に重なるように太陽の聖環が浮かんでいた。

どうやら彼女も『進化体』らしい。アキュラスはこの衝撃の事実に愕然としていた。

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人の両掌からバチバチバチュッ!と

気味の悪い音を立てて真っ赤に輝く太く長い触手が伸びた。

高速でその真っ赤な太く長い2対の触手はブリーとアヴィゲイルの

膣の周りを気づ付けない様に挿入した。「自分も呪いにかかった!お前もかかるぞ!」

と外野でアキュラスの叫び声を聞いたガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人

は「私は木偶人形と違って呪いに耐性があるの」

と自信満々に答えた上でこう付け加えた。

「私より優秀な存在はいないの。

私は有史以前からこの太陽の聖環の呪いと共存しているのよ。平気よ」と。

そしてすぐにガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は自ら全身を流れる

性的快楽に身を委ね、両瞼を閉じ、両頬を紅潮させた。

ブリーも性的快楽を感じ、丸顔の両頬と深い胸の谷間をまた真っ赤に紅潮させた。

彼女は額にしわを寄せてキリッとした茶色の眉毛をまた動かした。

彼女は座ったままカクンカクンと自らの腰を上下に振り続けた。

そして口を大きく開け、甲高い声で喘ぎ、荒々しく息を吐き続けた。

同時にスライムのような豊かな丸い両乳房は

上下左右に激しくプルプルプルと揺れ続けた。

「はああっ!あああっ!はうああっ!あっ!」と。

ブリーは自分の膣の中に大量にドクドクとまるで大型ポンプの様に

暑い液体をどんどん注入されるのを感じ続けた。

アヴィゲイルも両瞼を閉じて気持ち良さそうにしていた。

形の整った美しい顔立ちにピンク色の唇と口を開けて白い前歯を見せた。

「ああっ!あはっ!はっ!あっ!あっ!何?!凄いっ!!あっ!」

アヴィゲイルは喘ぎ続けていた。

また大きな丸い両乳房も激しく上下左右に揺れ続けた。

ブリーもアヴィゲイルもなぜか恐怖も無かった。

アヴィゲイルはブリーと同じく自分の膣の中にドクドクと

まるで大型ポンプの様に暑い液体をどんどん注入されるのを感じ続けた。

2人は徐々に全身が暑くなり、ピンク色に火照った

白い肌からは大量の汗が流れ続けた。

やがてガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人と

ブリーとアヴィゲイルは性的興奮が絶頂に達した。

気が付くと3人は甲高い獣のような声で長々と喘ぎ続けていた。

やがてブリーとアヴィゲイルは自分の胎内に新しい生命が宿ったのを感じた。

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は荒々しく息を吐きながら喜んだ。

「実験は成功した。はあはあはあはあ。わね。私は裏で支える。

その2人の子供達は監視しているわ。面倒は。ウフフフッ!」

そしてブリーとアヴィゲイルが「待って!」と制止した。

「安心しなさい!貴方達の肉体も魂も純粋な人間のままよ!うっ!」

とガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は頭痛を感じ片手を頭に置いた。

「くっ!まさか!見えざる者!!」

続けてキィーキィーキィーキイイイイイイッ!キイイッ!キーツ!キィーッ!!

と何度も何度も甲高い蝙蝠のような鳴き声が白い霧の冷めた空気に響いた。

ブリーとアヴィゲイルやガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は

甲高い蝙蝠の声を聴き、アキュラスと共に天空を見た。

白い霧に交じって黒い大量の小さな蝙蝠が飛び続けていた。

その瞬間、ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は2対の鋭利な犬歯を剥き出した。

「クソ!あの見えざる者!!無理矢理呼び出し!何の用だッ!!」

不快な表情でガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は白い霧の中を

飛び去って行く小さな黒い蝙蝠を見た。

「また私をあのトゥサンの洞窟の住処に呼び出すなど!!」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人はイライラしたように大きく唸った。

「行かねばならいッ!!彼の呼ばれた以上は召喚に応じなければならないッ!!

クソッ!お楽しみの実験も中止ね!!異世界へ通じる扉。あるいは出入口。

この『静かなる丘』の力を使って行かないと・・・・

ああっ!忌々しいッ!忌々しいッ!」

しばらくガルヴァスタ―・スカーレット伯爵夫人はしぶしぶその

見えざる者の召喚に応じる必要があると考え、従う事にした。

「可愛い。私達、吸血鬼と人間の混血の者達を宿した新たな2人の

母親のブリーとアヴィゲイルよ。また会いに来る。必ず!!それでごきげんよう!!」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は2人を愛しい目で見た。

続けて彼女は思い出したようにこうも言った。

「あっ!そうだ!それなら!もしかしたら?旧友のデトラフとレジスに会えるわね。

彼は。デトラフはレジスに殺されてあの人間の

アンナ侯爵とシワンナは仲直りしていた。

けれど仲間を殺さざる状態に追い込みレジスにデトラフを殺させたあの

2人の姉妹は許せなかった。だから私はアンナ・ヘンリエッタ公爵閣下の

子宮を利用してデトラフを産み直してもらった。

アンナ・ヘンリエッタ公爵も報いを受けて反省しているみたいだし。

もういいけど。あの2人に会えるかも知れない。」

そう考えるとガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人は明るい表情をした。

しかしすぐに彼女は眉をひそめて複雑な表情をした。

「きっと!レジスやデトラフに色々『静かなる丘』について質問攻めに

遭うに違いないけど。まあーいいか。旧き友達と話せるなら。」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人はバサッと超高速で

真っ赤に輝く巨大な8対の蝙蝠の翼を広げた。

彼女はアキュラスを殺気に満ちた真っ赤な瞳で一瞥した。

そして吐き捨てるようにこう言った。

「フン!貴様のような下級人形の怪物に掛けた『赤き太陽の呪い』の呪いは強力なの。

我が長き鋭い爪と牙を以って手を直接下すまでも無い。

では。失礼するわ。下級の人形悪魔に用は無い!」

「まてよ?お前か??お前がやったんだろおおおおおっ!!」

「他人のせいにして自らの罪を隠すか?自業自得もいい所だ!!」

ガルヴァスター・スカーレット伯爵夫人はバン!!と

大きな音と共に自ら真っ赤に輝く無数の蝙蝠に姿を変え、白い霧の中へ飛び去った。

アキュラスが抗議しようと怒りの吠え声を上げようとした。

その瞬間、またしても全身の激痛から甲高い絶叫を上げた。

それにブリーはまたギョッとなり、ビクンと全身を震わせた。

そして再びアキュラスを見ると今度は超巨大な白い身体中に恐ろしく

硬い外骨格のような白いプラスチックの

殻を刺し貫いて多数の銅の杭が突き刺さっていた。

更に他にも銀のナイフが突き刺さっていた。

アキュラスは銅の杭と銀のナイフは多数突き刺さっているのにも関わらず

アキュラスのすぐ近くにいた全裸の多数の女子高生の白い肌には

掠り傷ひとつ負っていなかった。

 

(第53章に続く)