(第46章)色情狂(ニンフォマニア)

(第46章)色情狂(ニンフォマニア注意・R18の展開あり!!
 
牙浪の世界・閑岱
大きな丸い燃える様に赤とオレンジ色に輝く太陽は徐々に
真っ黒な巨大な二つの山に向かって落ちて行った。
空は暗闇とはいかずも濃い青空に無数の星がキラキラと輝いていた。
ガラッとクリスがジルの部屋に襖を開けた。
本来ならジルが一人布団に眠っている筈だが布団が綺麗に畳まれていた。
またクイーン・ゼノビアに潜入していた時の
青いウェットスーツも綺麗に畳まれていた。
部屋の中はもぬけの殻だった。
「大変だ……」
クリスは大慌てで鋼牙達を広場に集めた。
「マズイな鋼牙!」
クリスの話を聞いたザルバ鋼牙にそう言った。
鋼牙は肘を曲げ、ザルバに話しかけた。
「何故だ?」
「とにかく時間が無いぞ!恐らく彼女は……」
ザルバは暫く口を閉じていたが再び口を開き、こう指摘した。
彼女は色情症の状態である可能性が高いと。
「ザルバ!色情狂とは何だ?」
「色情狂とは……好きな相手から何の根拠もなく愛されていると錯覚し、
主張する好訴妄想型と性機能の障害による性欲の抑制欠如が原因と
考えられる異常性欲型に人間達は区別しているようだ。
異常性欲型なら男性はサチリジアス、
女性はニンフォマニアと呼ばれるそうだ。
主に性欲の異常亢進だ!具体的には量的に過剰なセックスを求める時も
あればオナニーを繰り返しても満足しないと言った症状が現われる。」
更にザルバはかなり緊迫した表情でこう話を続けた。
「早くジルを見つけ出さないと!
余りにも過剰な刺激を肉体に与え続ければ!
いずれ何も感じなくなってしうぞ!」
「何も感じなくなるって……まさか……」
クリスはみるみる顔が青くなって行った。
「なっ!なっ!なんとなく想像が付いたよ!
とっ!とにかく!急が……ないと!」
邪美は両頬を紅潮させ、動揺を隠せない様子でそう言った。
恐らくその色情狂になったジルの姿を
想像したからだろうと翼は心の中でそう思った。
「俺も探す!」
翼も鋼牙も前に自ら進み出た。
「よし、翼と邪美、クリスはジルを探して保護して欲しい!」
「お前は?」
「俺はニャルラトホテプを討伐する!」
「承知した!」
「俺も闘う!」
「俺達もだろ?」
クリスの一言に翼はそう付け加えた。
しかし鋼牙は静かな口調でクリスと翼にこう言った。
「駄目だ!あいつは俺が封印する!
そもそもあいつの討伐は元老院最高神官グレス様から命令されている。」
「と言うとあいつの討伐はお前の仕事か?」
「だか?一人で勝てるのか?」
「ああ、あいつは必ず俺が斬る!約束しよう!」
鋼牙は力強くそう答えた。
 
ジルは夕闇に染まりつつある閑岱近くの森の中を走り続けていた。
彼女は必死に夕闇の森の中に入る男の姿を探し続けた。
ドラキュラ伯爵(ニャルラトホテプ)である。
何故か彼女は狂おしい程まで彼に会いたかった。
彼女は自分の心の中に善人で人間の道徳と法律の檻を破る
術を知っている自分自身が現われているのに気付いていた。
さらに以前、自分の内なる影に言われた警告を思い出した。
しかし彼女にとって今はどうでもよかった。
今一番彼女が望んでいる事は彼とセックスをする事だった。
彼女はもう一度、あの経験がしたかった。
そして森の中をドラキュラ伯爵(ニャルラトホテプ)を求めて歩き回った。
単調でまるでメスがオスを求めて
徳と法律の檻の中をウロウロと歩き回る獣の様だった。
彼女はドラキュラ伯爵(ニャルラトホテプ)に抱かれて以来、
正義に対して反抗したくなって来たのだ。
そう、例えセックスの相手のドラキュラ伯爵(ニャルラトホテプ
の正体が禍々しく冒涜的な魔獣ホラーの姿をしていたとしても彼女は
異常とも言える性欲の亢進から逃れられなかったし、
かと言って抗う事さえしなかった。
すでにザルバの推測通り、色情狂を発症していた。
やがてジルは深い森を抜け、広場に出た。
広場の中央に白いスーツを着た男が立っていた。
「ドラキュラ」とジルは静かに背中越しから彼の名を呼んだ。
白いスーツの男は振り向いた。
「何故ここに来た?」
ドラキュラ伯爵は探る様な榛色の瞳でジルの顔をじっと観察した。
「593年前から疑問に思っていた事なの……愛とはなんなの?」
ジルはふと自分の中に湧き上がった質問をドラキュラにぶつけて見た。
ドラキュラはハハハハハハハハッ!と笑いだした。
彼は両腕を組んだまま、丁寧な口調でこう答えた。
「よろしい!教えてあげよう!ジル!愛とは。
『嫉妬交じりの強い性欲に過ぎない』」
ジルはドラキュラの答えを聞き、狂気の笑みを浮かべた。
「ふふふふふっ!やはり君は私が見ていた
数多くの人間の女の中で一番美しい!
君は光と闇の2つの要素を持っている!心の醜さと美しさの
2つの要素が無ければ人間では無い!
確かに君の前世は間違いなくジャンヌ・ダルクだ!
「じゃ!503年前からずっと愛し続けていたなら!
何度も!何度も!あたしを抱いて!」
ジルは自らの意思で真っ黒なTシャツを脱ぎ始めた。
彼女はドラキュラの目の前で上半身だけ白いブラジャー姿となった。
ジルはドラキュラの唇に熱いキスを交わした。
ドラキュラは両腕で彼女の身体を優しく抱きしめた。
そして彼女の背中にあるブラジャーの留金を外した。
彼女の美しい肌の大きな丸い両乳房は剥き出しになった。
ドラキュラはその場にしゃがみ込み、ジルのジャージのベルトを外した。
続けて彼はチャックを降ろし、彼女のジャージを白いパンツを脱がせた。
ちなみに既にドラキュラは全裸になっていた。
ジルはまたバベルの結界の中でしたのと同じ体位になった。
自らの意思で芝生に両掌と膝を付き、四つん這いになった。
ドラキュラは背後から両掌でジルの大きな丸いお尻をムギュッと掴んだ。
続けて彼は腰を前後に何度も大きく荒々しく振り続けた。
同時にジルの両乳房は何度も大きく荒々しく前後に揺れ続けた。
ジルは再び下唇を噛みしめ、荒々しい獣のような唸り声を上げ続けた。
彼女は口を大きく開け、野蛮で凄まじく甲高い喘ぎ声を上げ続けた。
その内にジルは獣じみた体位のまま性的興奮が絶頂に達した。
しかしそれにも関わらず彼女は自らの性欲を満足させる事が出来なかった。
ジルは更なる性的快楽を求めた。そしてー。
ジルはドラキュラを芝生の上に仰向けに寝かせた。
その後、彼女はドラキュラの上に馬乗りとなった。
やがて彼女はドラキュラの上でぴょんぴょんと
バッタの様に腰を上下に振り続けた。
その度に黒味がかかった茶色のポニーテールと
大きな丸い両乳房は上下に大きく飛び跳ねる様に揺れ続けた。
彼女はまた口を大きく開け、野蛮で甲高い喘ぎ声を上げ続けた。
ドラキュラは両腕を伸ばし、ジルの大きなお尻を両掌で掴んだ。
それからジルの両掌と自分の両掌を合わせ、お互い5本の指を握りあった。
やがて対面騎上位のまま性的興奮が絶頂に達した。
しかしジルはそれでも自らの性欲を満足させる事は出来なかった。
再びジルはまたドラキュラの隣の芝生の上にうつ伏せで寝転んだ。
するとドラキュラは背後からジルの上に乗った。
そして腰を荒々しく前後に大きく何度も振り続けた。
同時にジルの両乳房は芝生の上を前後に大きく擦る様に揺れ続けた。
彼女は自分のピンク色の両乳首が芝生の
地面を擦る度に強い刺激的な快楽を感じた。
そして強い刺激的な快楽を感じる度に
甲高くとぎれとぎれに喘ぎ声を上げ続けた。
やがて性的興奮が絶頂に達したものの
まだ自らの性欲を満足させる事が出来なかった。
ドラキュラはジルの紅潮した顔が示す表情から
まだ性欲を満足していない事を悟った。
彼は自ら上半身を起こし、今度はジルを仰向けに寝かせた。
ジルは両膝を曲げ、紅潮した顔から笑みをこぼした。
ドラキュラは彼女の両足の太腿を両手で掴んだ。
そして自らの腰を荒々しく前後に大きく何度も振り続けた。
同時にジルの大きな丸い両乳房も前後に大きく揺れ続けた。
彼女はまた口を大きく開け、野蛮で凄まじく甲高い喘ぎ声を上げ続けた。
やがて性的興奮が絶頂に達した。
その頃にはジルの青い瞳は真上に
向いていてほとんど白眼しか見えなかった。
4回目のドラキュラとのセックスにして
ようやくジルは自らの性欲に強い満足感を覚えた。
直後、ジルを探していたクリスが閑岱近くの夜の森の先の広場に現れた。
彼は全裸の姿をしたジルとドラキュラを発見した。
ドラキュラはジルよりもいち早くクリスの存在に気付いた。
彼は素早く芝生の上に寝転んでいたジルから離れた。
同時に彼は全裸から白いスーツの姿に一瞬で戻った。
クリスは何度も繰り返しジルとセックスを
していた事実を知るや否や怒号を上げた。
「貴様あああああああっ!」
彼は腰のホルスターから改造ペイルライダーを取り出した。
そして安全装置を外すと両手に銃を構え、ドラキュラの額に向けた。
芝生の上に仰向けに寝転んでいたジルは反射的に上半身を起こした。
 
(第47章に続く)