(第36章)死闘の末に・・・・・

(第36章)死闘の末に・・・・・

 

マッドはパソコン画面を見ててマウスを操作してクリックしてページを

調べていたグーフィはまた都市伝説に続きを見つけた。

その都市伝説の続きは以下の通りである。

「またその研究所あとの地下の深部には長い間放置されて真っ赤なカビと

黒カビに覆われていた巨大コンクリートの長四角の箱には呪術の魔法陣とマークがと

塩が入った壺が置かれていて、チェーンや鍵で厳重にロックされている。

もしかしたらその中に例の細菌兵器が封印されているのかも?

またこの研究所跡のどこかに女性研究員の白骨死体があって出産後の骨の形

になっていて腹部に当たるところの恥骨の表面に

多数の刺し傷らしき跡があったらしく。

恐らく気が狂った研究員が刃物で妊娠した女性研究員を襲った。

あるいは女性研究員は細菌兵器を広げる何かをお腹に

宿していたと言う説もあるが真相は不明である。」

するとグーフィは都市伝説の続きを全員読み終えたのを確認すると

また別の都市伝説の紹介のページを開いた。

どうやらこのニューヨーク市内のM島のS地域のD市街地の都市伝説は

旧米陸軍研究所跡の噂の他にもD市街地にはもう一つの都市伝説があるようだ。

「D市街地に住む約8000人が跡形も残さず失踪した怪奇事件の噂」らしい。

もしかしたら他にもまだまだ調べたらたくさんありそうな気がした。

しかし調べていたらきキリが無さそうなのでここで止めて置いた。

 

BOW(生物兵器)及びウィルス兵器開発中央実験室深部の特性商品テスト広場。

エアは母親であるアンヘラ博士を助ける為に魔女王ホラールシファーが

形成した真っ赤に輝く超分厚い結界に雄叫びを上げて突進した。

しかしまた真っ赤にが焼く超分厚い結界に身体を激突させ、弾き返された。

背中の真っ赤な無数の剣が集合した鳥のような翼で何度も何度も

真っ赤に輝く分厚い結界に叩きつけたが全く、全然、これっぽっちも壊れる事も無く

エアの身体を何度も何度も飽きることなく弾き返して行った。

一方、母親アンヘラと魔女王ホラールシファーは

お互い真正面から堂々と向き合っていた。

「さて、彼の母上たるアンヘラよ!どうするつもりかえ?」

この魔女王ホラー・ルシファーの質問にアンヘラは恐怖を押さえつけるように

しかも決意に満ちた口調で答えた。

アンヘラはハアハアと息を吐き、震える足で一歩進み、

すーつと自分の息子のエアの真横を通り過ぎた。

「なっ!」とエアは振り向き、驚いた表情を見せた。

アンヘラは一歩一歩確実に掌底突きを受けて全く動けずに座り込んでいる

魔女王ホラールシファーのところまで近付いた。

アンヘラは魔女王ホラールシファーの前で立ち止まった。

静かに口を開き、震えているものの強い意志でこう言った。

「取引しましょう!魔女王ホラールシファー!!」

魔女王ホラールシファーもエア・マドセンもアンヘラの言葉が

最初は理解出来ずすっかり迷ったか戸惑った表情を浮かべていた。

しかしすぐに魔女王ホラールシファーはアンヘラの取引とは何なのか理解した。

その瞬間、エアが絶叫するかのように母親アンヘラにこう訴えた。

「ダメだ!ママ!それじゃ!ママはっ!ママは死んじゃう!

あいつなんかに血肉魂を与えちゃ!駄目だあっ!」

エアはそれを止めようと走り出した。

しかし魔女王ホラールシファーは右掌をエアに向かって差し出した。

同時に真っ赤な超分厚い結界の壁を形成した。

エアはその真っ赤に輝く超分厚い結界の壁に衝突し、弾き返された。

母親アンヘラは息子のエアの方を茶色の瞳で見た。

仰向けに真っ赤な分厚い板に覆われた金属の床に倒れつつも

フラフラと足元ふらつかせて起き上がった。

エアはまた雄叫びを上げて真っ赤に輝く超分厚い結界に突進した。

しかしまた真っ赤にが焼く超分厚い結界に身体を激突させ、弾き返された。

背中の真っ赤な無数の剣が集合した鳥のような翼で何度も何度も

真っ赤に輝く分厚い結界に叩きつけたが全く、全然、これっぽっちも壊れる事も無く

エアの身体を何度も何度も飽きることなく弾き返して行った。

一方、母親アンヘラと魔女王ホラールシファーは

お互い真正面から堂々と向き合っていた。

「さて、彼の母上たるアンヘラよ!どうするつもりかえ?」

この魔女王ホラー・ルシファーの質問にアンヘラは恐怖を押さえつけるように

しかも決意に満ちた口調で答えた。

「私の血肉魂を貴方に与えるわ!それで!あとはこのHCFの

セヴァストポリ研究所から去る事!そしてもう二度と息子のエアと

彼女のストークスには指一本も触れない事を約束しなさいっ!!貴方は現世で

活動する為の身体が欲しいのでしょ?なら!私を!私の中に入りなさいっ!」

「それでいいのか?そうすれば汝はここで死ぬ事になる。

ホラーに憑依された人間は『死』を迎える!!」

すると真っ赤に輝く超分厚い壁の向こう側でエア・マドセンは

真っ赤に輝く分厚い板に覆われた金属の床の上に四つん這いになっていた。

エアは魔女王ホラー・ルシファーと母親のアンヘラの

やり取りを聞いている内に大慌てで大声で叫んだ。

「ダメだっ!何考えてんだよ!!ママっ!ママはっ!死んじゃ嫌だ!」

更にエアの両眼にはゆっくりと涙が滲んで来た。

エアは必死に首を振り、ダメダメと否定した。

しかし既に母親のアンヘラは覚悟を決め、ゆっくりと向こう側にいるエアの方を見た。

それからゆっくりと満面の笑みを向けた。

これが最後にしてやれる母親の愛情を込められた笑顔だった。

彼女の笑顔は誰よりも、いや世界一輝き満ちた美しさであると同時に

一人の女として、あるいは生き物として死の直前に見せた最も生命に

あふれた太陽のような笑顔だった。

 

(第37章に続く)