(第24章)虐殺される物達の断末魔

(第24章)虐殺される物達の断末魔

 

エアとホワイトフランドールは『MIDWAYARE』通りから下の方へ降りて

今度は『CIELOARE』通りを右側に歩き続けていた。

ホワイトフランドールによると『LOW ST』通りと『TOLUCA ARE』

辺りに肉屋があるらしい。つまり宮田と同じく何らかの罪で

この街に同じく呼び寄せられた生存者がいるらしい。

エアは生存者救出の為とエイダを探す為に肉屋へ向かっていた。

その途中、急にホワイトフランドールは両手で頭を抱えて座り込んだ。

エアは心配になった。ホワイトフランドールは青ざめ、

小さな身体をプルプルと震わせた。

「断末魔の声が聞こえる!頭がっ!頭がっ!」

「断末魔?まさか生存者が襲われているのか?」

「違う!違うの!邪悪な子に罪の無い物達が壊されているの!!

みんな『助けて!』『止めて!』と叫んでいるの!!

でも!そいつは止めない!面白半分に壊している!!なんで?

パソコンもテレビも家電製品もスマホもみんななんも悪い事をしていないのに!!

どうして??どうして??壊すの???いやっ!」

ホワイトフランドールは未だに頭の中で聞こえる電化製品やスマホ、パソコンや

テレビの苦痛に満ちた断末魔の絶叫がずっとずつと響き続けていた。

「イタイ!イタイ!」「ヤメテ!ヤメテ!」「捨てないで!壊さないで!」

「助けて!助けて!」「嫌だああああああっ!!」「いや!ぐええっ!」

「あああああああああっ!」「あああああっ!」「あああああああっ!!」

「ぐええっ!止めて!その子だけは!その子だけは!いやあああっ!!」

「ぎいやああああああああっ!なんで?人の役に立とうとしているのに!!」

間も無くしてホワイトフランドールの頭から彼らの無念の叫び声も

断末魔も徐々に小さくなり、消えて行った。

ホワイトフランドールの頭の中から何も聞こえなくなった。

彼女はまだその場にしゃがみ込みブルブルと震わせていた。

そして誰もいなくなった」と小さく呟いた。

しばらくエアは休む事にした。エアは特製の水筒からコップに

冷たい水を入れてホワイトフランドールに飲ませた。

ホワイトフランドールはコップ一杯の水を飲み、ようやく気分が落ち着いた。

「ありがと」と言うとコップの水をゆっくりと飲んだ。

「とにかく落ち着いてよかった」とエアは安心した。

不意にエアは近くの道路に去年発売したプレステーション5専用ソフトの

テレビゲームのチラシが落ちているのを見付けた。エアはそれを手に取った。

そのゲームは日本のゲーム会社の真・女神転生やペルソナシリーズを製作した

アトラスがメーカーである。また協力会社として角川映画の名前があった。

タイトルは日本語で『ガメラ・邪神イリス再誕』とあった。

同時にストーリーも1999年に公開された『ガメラ3邪神(イリス)覚醒』

の後日談となるオリジナルストーリーである。

登場人物は長峰真弓と比良板綾奈と守部龍成。

(現在は比良坂・守部の姓は変わらず結婚して夫婦となっている設定)

あとは奇跡的に生き延びた朝倉美都や倉田信也。

大迫力と美雪、草薙浅黄と言った原作映画のキャラクターが登場する。

勿論、柳星張(イリス)や歴史や言い伝えを教える守部家の刀自も登場する。

(みんな歳を取り過ぎたので彼らの許可を得て全員の1999年当時の

写真を基にフェイスも全て20代位に若くアニメチックに作り直された。

(更に全員のモーションキャプチャーは別の役者が演じた。)そして

ストーリもガメラやイリス、ギャオスの怪獣の造形はオリジナルを尊重しつつも

『アトラス』の真・女神転生とペルソナの手掛けていた超有名なクリエイターが造形を

作っていた。ストーリーは京都で独りでガメラ

ギャオスハイパーの大群が日本に現れ、

獄炎の京都で満身創痍になっても闘い続けたガメラは体内から強大なマナを

放出してギャオスハイパーの大群を完全に消滅させる。

それから2005年。ガメラの最後の手段によってギャオスハイパーが消滅してから

5年後の奈良山中から始まると言うのが導入部である。

そして魔人フランドール(ホワイトフランドール)もこのゲームをプレイしていた。

エアもプレイしていてすでに『全6種類のエンディングを見た』と自慢気に

ホワイトフランドールに話して聞かせた。そしてホワイトフランドールは

「グッドエンディングがどうしても見られないんだ」と悩みをエアに相談した。

エアはグッドエンディングの条件をリストとしてメモを書いてホワイトフランドールに

渡した。ホワイトフランドールはメモを読み上げ、必死に頭の中で記憶しようとした。

しかし頭がパンクして目をグルグルと回してばたんきゅうと道路に仰向けに倒れた。

エアは笑いながらバタンキュウ状態のホワイトフランドールを励ます様にこう言った。

「慌てなくても。この『静かなる丘』の事件が解決したらゆっくり考えればいいさ」と。ちなみにガメラは地球環境のバランスを取り戻し、

ギャオス・ハイパーの大群を倒す為に体内から

強大なマナを放出してギャオスハイパーの消滅させて地球環境の

バランスを正常に戻した。マナを全て放出させたガメラは獄炎の京都の街中で

完全に機能を停止して動かなくなる。

それからガメラは巨像として日本政府の管理の元で復興の中の

一種の観光名所としての人気と不満を人々は流していた。

形は完全に残っていてもはや化石のようなものだと生物学者は声を揃えて言っていた。

そして勾玉を持つ早苗と新たな邪神イリスが出現し、再び数体のギャオスハイパーが

出現する。そしてあの京都を生き抜いた比良坂綾奈と守部龍成、長峰真弓、浅黄達は

イリスとギャオスの脅威に対抗する為にガメラの力を必要とする為に日本政府と交渉し、ガメラを復活するようにと働きかける。

しかし勿論、日本政府はガメラは人類の敵と言う世論から協力を拒んだ。

それから朝倉や倉田の指揮する政府調査団によって

ガメラやギャオスに関する超古代文明アトランティスが残した研究所を発見し、

更なる情報から政府は迷いつつもガメラを復活させようとする。

そして研究所内から発見された新たなガメラの勾玉は綾奈が持ち。

京都のガメラと交信を試みる。そしてガメラは復活し、イリスから早苗を

助けるべくガメラと協力してイリスとギャオスハイパーに立ち向かう。

一方、京都でガメラに倒された筈の邪神イリスが復活した理由は5年前に

ガメラの攻撃によって爆破され、倒された成体イリスは成体化する前の

奈良山中の社の沢の祠に悪戯の為に密かに忍び込んだ。

そして綾奈とその弟の悟をイジメていた同級生の

知美と夏子と早苗をイリスは綾奈を取り込んだ

状態のまま触手を伸ばして襲い掛かり、自己進化の為に3人の膣分泌液を吸収し、

彼女達の遺伝子を解析し、人間の繁殖能力をコピーした。

更にイリスは早苗の子宮に新たなイリスを宿させる為に交尾している隙に

夏子と知美は社の沢の祠の2人分の人間が入れる空間に隠れた。

それから早苗を別の人間1人分が入れる空間に隠した。

その後、龍成に綾奈は救出されてイリスとの融合が失敗する。

そして夏子と知美は全裸で長峰と大迫の調査団によって発見される。

しかし早苗は繭から出現して成長しつつあるイリスによって

村人を襲う前に社の沢の祠とは別の洞窟に連れ去っていた。

そしてのちに新たなイリスと勾玉を早苗は手に入れた。

ちなみに知美と夏子はイリスに両親を殺された上に性的暴行が原因で

心を病み精神病院に入院している。15年間しばらくである。

更にキャンプ場でイリスよって大学生グループ27人をイリスが襲うシーンがあるが。

実際の被害は過去の南明日香村同様、男性キャンパー11人と女性キャンパー16人が

捕食された。死体はのちに長峰と大迫の調査団と自衛隊により発見される。

そして発見前の夜中にイリスが出現し。5mの獣化体の状態で多数の触手を利用して

27人から体液を吸い尽い出し、ミイラ化させるシーンがある。

それは最初は男性キャンパー2名があっと言う間にミイラ化して死亡してしまい。

それからパニックになって逃げ出した残りの男性キャンパーを襲い。

更に何人かの日本で有名なグラビアアイドルの女性キャンパー人が次々と自慢の

大きな丸い胸やお尻ににイリスの触手が突き刺さり、体液を吸われて

ゆっくりとミイラ化するシーンがあり。今回も過去の仲間由紀恵さん

同様のシーンが平成ガメラ3部作の恒例のみんなのトラウマになった。

ちなみにテントの中で親密な関係になっていた女性と

男性キャンパー2人は生存していた。

更にセックスに夢中で外の大変な状態に全く気付いていなかった。

テントの外に出ていないので奇跡的にやり過ごした。

翌朝に死体の山を見て警察に通報して事件が発覚した。

女性キャンパーは男性キャンパーとセックスを終えた後に2人は眠ってしまう。

そしてイリスは捕食を終えて、テントに穴を開けて捕食とは別の触手を眠っている

女性キャンパーに向かって伸ばした。

そして彼氏がまたセックスしていると勘違いして。

何かを膣から子宮に注入されて眠りこけるシーンがある。それから捕食した後に

成体に成長し完全に復活したイリスは早苗と同調してガメラと再戦し、

プレイヤーのキャラの選択と操作次第で幾つもの

分岐を得て全6種類のエンディングを選ぶ事になる。

ちなみに魔人フランドール(ホワイトフランドール)は6種類の内。

2種類のマルチエンディングを見ていた。

それは『終末エンド』と『創世エンド』である。

彼女は「今度こそは残りのエンディングを見るぞ!」

とエアから貰ったメモを読みながら起き上がり、決心を固めた。

しばらくの一休みの後、エアとホワイトフランドールは

肉屋に向かって再び『CIELO ARE』の通りを歩き始めた。

 

(第25章に続く)