(第42章)ギャング・プランク・ガレオン(前編)

(第42章)ギャング・プランク・ガレオン(前編)

 


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舞台は『静かなる丘・サイレントヒル』の教会礼拝堂の地下のバベル超結界内部。

丁度、現実(リアル)の正しい時刻から

ドラキュラ伯爵の言う通りの『6時30分。』。
エア・マドセンは太陽神テスカトリポカの両腕と全身から放つ無数の

大中小のオレンジ色に輝く太陽の形をした球体を

円形に放出して頭上に向かって集中豪雨の様に降り注ぐ

彼女の激しい猛攻撃にほとほと困り果てて完全に詰んでしまい

魔人フランドールと冴島鋼牙に未だに助けを求めていた。

とにかくエアは背中から無数の剣が集合して出来た翼で。

魔人フランドールは燃え盛る大剣レヴァーティの刀身で。

鋼牙は牙浪剣の刀身で盾にして轟音攻撃も完全に防いでいた。

しかし3人はもはや限界に近づいていた。

やがて急に太陽神テスカトリオポカは豪雨の無数の

大中小のオレンジ色の火球攻撃を急に停止させた。

そして3人は周囲の視界で真っ赤な土埃に覆われて

太陽神テスカトリポカの姿は視認できなかった。

「クソっ!何も見えないっ!!」

「煙幕か!ザルバ!位置は?」

「クソ!うまく隠してやがる!」

「こっちもよ!賢者の石の力を一時的に消しているわ!」

魔導輪ザルバと魔人フランドールは気配でも賢者の石の力を消した

太陽神テスカトリポカを必死で探し続けた。

しかし幾ら時間が掛かっても見つけ出せなかった。

太陽神テスカトリポカは真っ赤な入道雲

似た煙に紛れて真っ赤な瞳の黒い瞳孔を開いた。

同時に鋼牙、魔人フランドール、エアの方をはっきりと視認していた。

彼女は右腕をすっと伸ばした。やがて掌を真っ赤に発光させた。

続けて真っ赤な火球を放った。

素早くエアは背後から高速で飛んでくる真っ赤な火球を0.01秒間だけ目視した。

真っ赤な火球を0.01秒間視認後、自分でも驚く程の凄まじい反射神経で

爆発的な動きで反応した。そして両手でミカエルソードを

バッドのように目にも止まらぬ速さで右斜めに降った。

続けて太陽神テスカトリポカが放った真っ赤な火球を逆に弾き返した。

弾き返された真っ赤な火球は真っ赤な入道雲に似た煙の中へ消えた。

やがて大爆発を起こして真っ赤な入道雲に似た煙は一瞬で消え去った。

エア、鋼牙、魔人フランドールが爆発した方を見ると素早く

両腕でガードしている太陽神テスカトリポカの姿をはっきりと視認した。

太陽神テスカトリポカは両腕をゆっくりと広げた。

太陽神テスカトリポカは鋼牙、エア、魔人フランドールが

自分を視認している事に気付いた。

「ちっ!」と短く舌打ちした。

3人はすかさず「見つけた!」「見つけたぞ!」「いたぞ!」と同時に声を上げた。

エアは太陽神テスカトリポカに鋭い視線を向けた。

続けて鋼牙も魔人フランドールもエアの視線の先の太陽神テスカトリポカを見た。

太陽神テスカトリポカは鬼神のような恐ろしい表情で3人を見た。

誇り高い狂戦士らしく自らの戦闘の意志を

誇示するかのように大きく口を精一杯開けた。

「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!ぐがあああああああああああっ!!」

太陽神テスカトリポカはまるで野生のライオンのような太く力強い咆哮を上げ続けた。

すると左右の黒曜石の鏡の形をした翼が変形した。

それはたちまち太く長い大蛇のような形となった。

同時に一気に根元から分離して行った。

やがて分離した黒曜石の鏡の形をした翼は二つになり、空中に浮いた。

まるで大蛇の様に連なりながら、大きく上下左右に蛇行しながら全体に現れた

砲台からツイスデッドヘリックスが放ったものと

同一の細長いオレンジ色に輝く光線が3発。

エアと鋼牙、魔人フランドールに向かって放たれた。

すかさず3人は素早く左右に移動したり、その場で飛んで回避した。

立っていた真っ赤な床は爆発音と共に次々と

深く抉れて小さなクレーターが幾つも出来た。

「こいつは!魔力を帯びた荷電粒子砲だ!気おつけろ!!」

「それはゾイドのデスザウラーやバーサークフューラーが持っている武器か?」

「多分!人間の文化と物語とおもちゃを学習した時に手に入れたのかも?」

さらに太陽神テスカトリポカは黒曜石の鏡の形をした翼を変化させた

蛇型の攻撃ユニットを自由自在に操りながら鋼牙と

エアと魔人フランドールの四方八方から細長い荷電粒子砲で攻撃し続けた。

その為、攻撃に転ずる機会に恵まれるまで四方八方からの

荷電粒子砲の攻撃を上下左右に素早く回避し続けた。

そしてとにかく全員ひたすら攻撃の回避に

専念しながらも攻撃が途切れる隙を狙い続けた。

しかしそれでは埒が明かなかった。

何故なら太陽神テスカトリポカは魔人フランドール由来の賢者の石の力と

膨大な魔力を利用し続けて無限にエネルギーを製造し続けていた為である。

これじゃ隙も攻撃する機会も無かった。

まずはあの攻撃ユニットを破壊しないと。

全員どうやら同じ結論に達してた。

そしてエアは鋼牙と協力して破壊しようとした時、また無線が鳴り始めた。

鋼牙と魔人フランドールは牙浪剣と上坂る獄炎の大剣レヴァーティンを構えた。

続けて2人は真っ赤に輝く床から大きく飛び上がった。

その後、上下左右や突きや右斜め、左斜めに高速で振り回して黒曜石の

鏡の形をした翼変化させた攻撃ユニットの全体を切り裂き破壊を試みていた。

エアはそんな中、無線に応答していた。

無線のスピーカーからは激しい銃撃音と空を切る音。

さらにロケットランチャーのバジュウッ!と言う発射音が次々と何度も聞こえ続けた。

他にも何人かの男の怒号と悲鳴が次々と聞こえた。

次々とドーン!ボガアアアアン!ズゴオン!という爆発音が聞こえた。

続けてアサルトライフルやマシンガンの音や協力レーザー光線が放たれる音と

それに伴う爆発音。地面が激しく地震のように揺れる音。

ドオオオン!と言う大爆発が10回ほど聞こえて来た。

更に日本人と思われる男の声がノイズに交じって聞こえた。

「こち・・・ザーザー・・・ら・・・ズザザザザッ!ザーザーザーザーザーッ!!

こちら・・・ザーザー・・・シル・・・ク・・・ロード・・・ザーザザザーッ!

現在・・・ザーザーザーッ!避難用キャンピングカーとスクールバスの避難所・・・。

に大勢の人間の女の子をコア(核)にした真っ白な分厚い装甲に覆われた

ティラノサウルスの巨大生物・・・・。

ザーザーザー。襲撃中!!現在!SCP財団の特殊部隊と

シェリル刑事とエイダ・ウォンと鳴葉さんと

スクルーバスの男子高生と女子高生隊による。

マシンガンとアサルトライフルとスナイパーライフルのダーマ部隊!

現在!圧倒的な線と力によりかなり押されている!そして今は!今は!

シェリル刑事とマサイと協力してザーザーザーザー。パソコンのメールに

送信された彼女達のメールに送信して。

ああーくそー。ザーザーザー。

マサイからSCP技術者と一緒に即興の『攻撃停止プログラム』を送信して。

向こうにハッキングを!ザーザーザーザーピピッ!ピーッ!」

やがて無線機の通信は完全に切れた。

「くっ!頑張ってくれ!フィッシャーズのみんな!エイダさん!鳴葉さんッ!」

それからエアが無線を聞いている間、魔人フランドールと鋼牙は黒曜石の鏡の形をした

翼を変化させた大蛇型攻撃ユニットの片方を最初に魔人フランドールの

燃え盛る獄炎の大剣レヴァーティンの刃を目にも止まらぬ速さで上下に振った。

続けて鋼牙は牙浪剣の刃で目にも止まらぬ速さで左右に振った。

同時に大量の赤と激しい火花と共に片方の攻撃ユニットは爆発四散した。

爆発四散した攻撃ユニットの破片はオレンジと赤色の火球と共に

上下左右の遠くに四散させて完全に消滅した。

しかしもうひとつの片方の黒曜石の鏡の形をした翼を変化させた

大蛇型の攻撃ユニットは残っていてくねくねと空中で蛇行しながら飛び続けていた。

太陽神テスカトリポカは獣のような甲高い声で悪態をついた。

続けて残りの片方の黒曜石の鏡の形をした翼を変化させた大蛇型の攻撃ユニットは

立ち尽くくして油断しているエアに急接近した。

そして大きく上下に大蛇のボディを振り回してエアの顔面を殴りつけた。

不意を突かれて油断していたエアはそのまま真っ赤な床に仰向けに叩き付けられた。

さらに攻撃ユニットは鋭いドリルのようなものを出した。

やがてギュイイイイイン!と回転しながらエアの胸部に向かって行った。

咄嗟にエアは両手でミカエルソードを水平にして盾にした。

ギュイイイイイン!と火花を周囲に散らした。

そして急速にミカエルソードの

彼の心臓組織で出来た刀身の表面をどんどん削り取った。

更に削られた末に大きな穴が開きかけていた。

すかさずそこに鋼牙が牙浪剣で鋭いドリルの根本の黒曜石の鏡の頭部分を切断した。

ドカアアアアン!と言う派手な爆発音と共に鋭いドリルの付いた頭部分が大爆発した。

しかし2人共両足でしっかりと真っ赤な床を踏みしめて立ち続けた。

更に頭部分を切断された黒曜石の鏡の形をした翼を変化させた大蛇型の攻撃ユニットは

再び全体に砲弾を出現させて上下左右、左斜め、右斜め、上な斜め、下斜めと順に

細長く輝く光線の荷電粒子砲が一斉に多数放たれた。

エア、鋼牙、魔人フランドールはまたしても広大な真っ赤な空間を利用して

素早く動き回り、なんとか隙間をぬって回避し続け、反撃の隙を狙い続けた。

更に黒曜石の鏡の形をした

翼を変化させた大蛇型の攻撃ユニットは瞬時に球体となった。

続けてゴロゴロと真っ赤な床を転がってエア達をひき殺すか跳ね飛ばそうとした。

しかしエアは冷静にミカエルソードで真上の球体の

黒曜石の鏡の表面を鋭利な先端で深々と刺し貫いた。

「うおおおおおおおおおおおおおおおっ!」と力強く太い声をエアは上げ続けた。

エアは渾身の力で手首を一気に捻った。

同時にバコオオン!という音と共にもはや大蛇から球体化した

攻撃ユニットは全体にヒビが入ったかと思うと粉々に砕け散った。

同時に攻撃ユニットは完全に消滅した。

素早くエアは真っ赤な床に真上にストンと着地した。

そして宙に浮き続ける太陽神テスカトリポカを真っ赤な瞳で睨みつけた。

さらに空中に浮遊してい太陽神テスカトリポカは背中に

オレンジ色の太陽を浮かべたまま悔しそうな表情を浮かべた。

太陽神テスカトリポカは再び両腕を左右に広げた。

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

とまたライオンのよう咆哮した。

すると真っ赤に輝く異空間の周囲が真っ赤に輝く風とその中に

含まれるさっきバラバラになった黒曜石の破片が集まり、一気に舞い上がった。

同時に砂嵐の状態になった。

これにより鋼牙、魔人フランドール、エアは視界が見え辛くなった。

太陽神テスカトリポカは砂塵の舞う、真っ赤な床の上にストン!と降り立った。

そして両手の短い10対の鋭い爪は黒曜石の破片が集まり、瞬時に変化した。

太陽神テスカトリポカの両手の10対の爪は赤と黒

太く長い両刃の長剣の形をした爪に変異した。

太陽神テスカトリポカはまたジャガーに似た鳴き声を上げた。

続けてその場でジャンプしてエアに切りかかった。

太陽神テスカトリポカは細長い白い肌の右腕を右側に振り、

水平にエアの上半身と下半身を真っ二つにしようとした。

更に太陽神テスカトリポカは赤と黒に輝く両刃の長剣の形をした爪を

エアの下腹部に向かって皮膚を切り裂こうとした。

しかしエアはその場で高くジャンプしてそれを回避した。

だが次は右腕の右手の赤と黒に輝く両刃の長剣の形をした変異した爪が

エアの右腹部を切り裂こうと鋭利な先端が高速で迫ってきた。

しかしエアはミカエルソードを水平に構えて両刃の右側の刃で受け止めた。

「おおおおおおおおおおおっ!」とエアは雄叫びを上げた。

太陽神テスカトリポカの右手の赤と黒に輝く

両刃の長剣の形をした変異した爪を弾き返した。

太陽神テスカトリポカは右腕を強く真上に弾き出された事でバランスを大きく崩した。

その隙を突いてエアはミカエルソードを両手で構えた。

更に続けてミカエルソードの

鋭利な刃の先端で太陽神テスカトリポカの右肩を刺し貫いた。

右肩を後ろまで貫通して大量の血が流れた。

太陽神テスカトリポカは右足を振り上げた。

そしてエアの下腹部を超怪力で蹴り飛ばして、一気に後退した。

 

(第43章に続く)