(第64章)涙(なみだ)

(第64章)涙(なみだ)

 

6日後の『私立ラグクラフト中学高等学校』の『ダゴン密教団』が

所有する研究所の3階の監視室ではギルマン・マーシュは

仕事の休憩の合間に自分がとうとう自分が存在しているこちら側(バイオ)の

世界の真実にもうとっくに気付いていた事をゆっくりと思い出していた。

勿論、あの氷川司令官と言う男も神崎りょうすけと言う男も。

あの御影のぴとか言う人間ではない何かも・・・・・。

あと黄金騎士ガロの冴島鋼牙やローズマリー・ウィンターズも。

シェリー・バーキンとあとアルバート・ウェスカーの息子のジェイク・ミュラーも。

アシュリー・グラハムも既にうっすらと勘付いているだろうギョ。

そう。既にこちら側(バイオ)の世界はBOW(生物兵器)や寄生体や菌根やら

E型特異菌だけでもテロリスト達や訳の分からない連中だけじゃないギョ。

魔獣ホラーや堕天使や魔神や魔王。

太陽神やこちら側(バイオ)の世界とは別次元の世界

真・女神転生Ⅳファイナル・ロウルート)にある

東のミカド国から来た唯一神YHVA側の大天使や天使達が

どんどんこちら側(バイオ)の世界に集結しつつあるギョ。

ギリシャ神話の神々もエジプト神話の神々も恐らくギョ。

少なくともギリシャ神話の神々はネメシスT型。ヒュノプス。タナトス

ニュクス等のアンブレラ社が開発した究極のBOW(生物兵器

タイラントのモチーフとなった神々や復讐の女神達。

過去のアンブレラ社を創設したオズウェル・E・スペンサー。

そして『ウェスカー計画』で産み出されたアルバート・ウェスカーによって

『創造神』となるべく人間達を利用して数多くのBOW(生物兵器)のタイラント

多種多様なクリーチャー達に神や女神。

あるいはダンテの詩編をなぞった地獄の悪魔やお化けの類の

名前を付けて大量の『偽神』を創造した。

だから別次元の時空の海の中で彷徨っていた本物のあらゆる神話の神々や悪魔達

や女神やお化けの類がそのアンブレラ社の創造した遺伝子操作とウィルス感染実験を

利用して人為的に人間の手によって誕生して行った『偽神』による

一種の偶像崇拝するアンブレラ社の幹部や人間達の信仰心に反応してどんどん

こちら側(バイオ)の世界に続々と集結しているんだギョ。

そしてこちら側(バイオ)の世界は混沌(カオス)となり。

人々の気付かぬ内に多様性のある世界へ変わっていったんだギョ。

勿論。ウィルス兵器とBOW(生物兵器)を利用する今はクリス・レッドフィールド

シェバ・アローマの手によって壊滅したトライセル社や

他のロス・イルミナドス教団やあの犯罪組織コネクト。

最近ならマザー・ミランダのライカン教団かな?

それともダリア・ギレスピーとアレッサ・ギレスピーがいた

『静かなる丘・サイレントヒル』の教団二ヒロ機構の氷川指令。

それと反メディア団体ケリヴァーやNPO法人団体コラボの仁藤夢乃氏。

彼ら彼女らもいずれは世界を新しく創世しようと動き始める筈だギョ。

もっとも仁藤夢乃氏はさっき休憩中で見たニュースで公金を

打ち切られてゼロからやり直しだギョね♪ざまーみろ♪ギョ♪

さてさてこの長い長い物語はそれぞれどんな結末を辿るのかギョ。

それからギルマン・マーシュはしばらくの休憩を終わり、例の監視の仕事を再開した。

彼は直ぐに定期の例の実験生物に関する仕事の為。

再び彼はモニター画面を魚眼を全開にして確認を始めた。

そしてギルマンが監視を始めたモニター画面には6日前の異変からようやく

活動を再開した『死神ツイスデッドリーパー』と呼ばれる怪物の姿が映っていた。

また他の全く別のモニターには厳重に監視された別々の水槽が映し出されており。

その別々の水槽の中には分厚い茶色の鎧状の卵の殻に覆われ、その殻の表面が

粘液に包まれた胎児サイズの卵が綺麗に

長四角に並べられているのが映し出されていた。

これらは6日前に『性の営みのシジマ(静寂)』の守護神に目覚めた

『死神ツイスデッドリーパー』と呼称される怪物と

人間女性との間に産出されたものだ。

つまり実験用の検体である。

しかもそれは例の『チェルシー私立ラグクラフト中学高等学校』で失踪した

ダニエルを初め、多数の女子高生と女子中学生少女達は

超巨大な水槽に軟禁されており、全員下腹部は風船のように膨らみ妊娠していた。

つまり『死神ツイスデッドリーパー』の精子と人間の少女の卵子

受精されることによって製造出来るのである。

ギルマンは詳しくはその卵群の用途は知らなかった。

そう復興中の『ロス・イルミナドス教団』の話によると

それらを利用してBOW(生物兵器)として利用する話らしい。

ちなみに探偵事務所のアサヒナ所長も最初の実験の

被験者として何十回も協力して貰っている。

彼女は冴島鋼牙や探偵事務所の所員達や新しい相棒のライアン・スタックハウスや

クリス・レッドフィールドやハウンドウルフ隊の

隊員達にも知られない様にあんな・・・。

危険な人体実験に自分は協力しているんだギョ。

彼女は全裸となり、あの死神ツイスデッド・リーパのいる

巨大な水槽に入ったんだギョ。

そして。アサヒナ所長は死神ツイスデッド・リーパの背中の穴から

噴き出した真っ白な無数の触手を自分の方へ伸ばすので

彼女はまるで母親のように口元を

ゆっくりと動かして愛らしく微笑んでいたギョ。

死神ツイスデッド・リーパは無数の真っ白な触手の1本を

シュルシュルと素早く伸ばしたギョ。

そしてあっと言う間にアサヒナ所長の下腹部の膣の中に周囲の膣の壁を

傷つけないように深く深く優しく慎重に挿入して行ったんだギョ。

死神のくせにやたらに女性には優しい神様だギョね。

彼女は両頬と深い胸の谷間を紅潮させた綺麗だったギョ。

同時に彼女の「あっ!はっ!」と言う短い喘ぎ声も可愛かったギョ。

アサヒナ所長はストンと音を立てて強化ガラスの土の上に尻もちをついていた。

彼女は白い肌の両脚を左右に広げて左右の両膝を折り、M字開脚した。

やがて彼女は試合に性的快楽に溺れて行った。

続けてアサヒナ所長はビキビキと音を立てて全身の白い肌の皮膚の表面に

蜘蛛の巣状の死神ツイスデッドリーパーの真っ白な触手の一部と一時的に

融合しつつあるの事をアサヒナ所長もギルマン・マーシュも気づいていた。

やがて死神ツイスデッド・リーパの意志か意識のようなものが

アサヒナ所長の精神に侵入してくるのを感じて少し驚きつつも。

その状態に恐怖と言う感情は無く。一切、障壁を感じる事も無く。

ありのままに受け入れていた。そして気が付くと自分の精神と

死神ツイスデッド・リーパの意識と意志が融合して行った。

私には・・・・・幼馴染の少年のナナシを自分のものにしたいと言う心があった。

しかし・・・出来なかった。私はナナシに・・・裏切られて・・・・。

私の心には悲しみと憎しみと切なさで満ちている・・・。その結果・・・。

彼女の幼馴染の少年ナナシに対する裏切られたときの精神ショックと

悲しみと憎しみと切なさの感情を死神ツイスデッドリーパと

『性の営みの静寂(シジマ)の理(ことわり)』に目覚めた

ギルマン・マーシュに全ての私の感情を完全に知られてしまっていた。

気が付くと彼女は両頬と深い胸の谷間を紅潮させて性的快楽に溺れている一方で。

アサヒナ所長は両目からぽたっ!ぽたっ!と白い両脚の皮膚の上に

大粒の涙を流し続けていた。ただただとても辛くて暗い感情に

押しつぶされるようにとても悲しくて辛くて泣き続けた。

彼女は子供のように大泣きしながら

性的興奮が絶頂に達して行くのを感じても泣き続けた。

そしてギルマン・マーシュも図らずもそんな彼女の感情を知り、静かに涙を流した。

アサヒナ所長に関しては幼馴染の少年に裏切られた事しか分からず。

それ以上の彼女の身に何があったのかは残念だが私にはさっぱりだギョ。

なんか話が脱線したギョが。復興中のロス・イルミナドス教団の話に

よると『これらを利用してBOW(生物兵器)として利用する話』らしいギョ。

そう『死神計画』のひとつは『ロス・イルミナドス教団』と『ダゴン密教団』

の一部の関係者の協力関係によって成り立っていると聞いたギョ。

予め学校内のあっちこっちの場所に仕掛けた時空の歪みを発生させる

超小型の魔導力装置を誰かが設置した。

さらに死神ツイスデッド・リーパの鎧の背中部分の

無数の穴から噴き出した真っ白な触手を相変わらず6日間もずっと

トイレやロッカーや教室や体育館倉庫等に時空の歪みを発生させて地上の

チェルシー私立聖ラグクラフト中学高等学校』の校内の女子中学生や

女子高生の未成年の少女達を対象に意図的に襲わせ続けていた。

勿論、受精後は地上の『チェルシー私立聖ラグクラフト中学高等学校』。

から地下の超巨大な水槽の巣となっている死神ツイスデッド・リーパ

の場所へと瞬間移動されているので少女の両親や家族や世間では

謎の失踪扱いとなっていたのである。地上には全ての証拠は残っていない。

ちなみに我々は父親なるダゴンと母親なるヒュドラを祖先と呼びクトゥルフ

崇拝している。現在でアメリカ政府の監視を逃れて少しづつ仲間の深き者ども

(ディープワン)と人間の娘との混血の

創造実験を少なくとも10か月以上は進めている。

「あとは観光客や転校生にも注意しないとな。

未だに我々は人間の武器には勝てそうにないギョ。

直ぐに全滅させられるのがオチだギョね。

また捕縛なんかされた挙句に建物なんか壊されたくないギョ。

ギルマンはまたすぐに定時のそれらの長い監視をだらだらと続けていた。

そして彼はしばらく異常がないか監視モニター画面から実験室内の

建物や地上の学校内を警備・監視していた。

特にさっきの出来事様に異常が無ければその辺で買って来た

古い新聞を退屈しのぎに読み漁っていた。

ちなみにそれらは大体、インスマスにいた頃に外の世界を知りたくて

買い漁った少年時代に段ボールに詰めた新聞のコレクションである。

自分にとっては唯一無二の自分の遺産だった。

彼はそのひとつの新聞を広げて昔の少年時代を懐かしむように見た。

それは大昔の新聞で記事の内容はこんな感じだった。

『フレディ・ファズ・ベアーズ』閉店のお知らせ』と言う見出しタイトルに。

『フレディ・ファズ・ベアーズピザはオープンから

僅か数週間でその扉を閉じる事になりました。

新型アニマトロ二クスは故障の可能性がある為、破棄されますが。

オリジナルのキャラクターは会社の再組織化の可能性に期待して残されています。

「些細な事です。例え予算が少なくなってもいつか再開できると確信してます。」

ファズ・ベアー・エンターティメントCEO』とあった。

それからギルマンは古くなり黄色に変色した新聞をクルクルと丸めた。

彼は子供の頃に愛用していたボロボロの段ボールの中に大切にしまった。

「あのピザ屋は確かあの後にお化け屋敷になってその後どうしたのかギョね」

しばらくギルマン・マーシュは首をかしげて考えていた。

あと彼は別の古新聞のラクーンシティバイオハザード(生物災害)に

関係する記事を幾つか見つけたが読む気になれずにしまった。

それと最近の2000年代のアンブレラ社倒産のニュースがトップ記事

となった比較的新しい新聞も山積みの新聞を探る内に出てきた。

『アンブレラ社倒産』のニュースは世界中で

話題になっていたので自分の記憶には新しい情報だった。

あと1997年の『ネプチューン社』の倒産も何となく思い出しては懐かしんだ。

それから例のピザ店に関する新聞記事が出てきた。しかも段ボールの底から。

あのフレディ・ファズ・ベアーズのピザ店で。

かなり昔で定かではない。よく覚えていない。

そのクマのアニマトロ二クスの中から子供の死体が出てきたとか何とか。

更に殺人鬼がいるとか。それから子供達の魂をアニマトロ二クスの

ウサギとヒヨコとキツネとクマと他にも宿らせたとなんとかなんとかギョ。

今でも子供達の魂は閉じ込められているとかなんとかなんとかギョ。

それからしばらくギルマン・マーシュが昔の印象に残った幾つかの事件を

懐かしんだ後にすぐに上司の深き者ども(ディープワン)の同胞に

怒鳴られない内に仕事をすぐに再開した。休憩時間はもう過ぎている。

そして休憩後の彼の今やるべき主な作業は以下の通りである。

時空の歪みを発生させる超小型の魔力装置の動作確認。

『死神ツイスデッドリーパー』の実験体の健康診断。

餌のカニやエビ等の餌やり。生殖能力が正常かどうかの自動機械による精密検査。

それと氷川指令と私の都合で例のこちら側(バイオ)の世界で計画の実行が

難しいからバイオ以外の別次元の人間だけの世界の移動による実行方法を探して。

例の中型の魔導装置をうまく暴走しないように利用すれば時空の歪みを利用して

移動する方法が何とか見つかるかも知れないギョ。それからー。

チェルシー私立ラグクラフト中学高等学校』の学校内の大勢の生徒や教師等。

あとはターゲットとなる女子高生と女子高校生の学校内の動きや動向の監視。

ヴィーガンやポリコレやフェミニストの活動家の監視。他にもやる事は山積みである。

ついでに正常に学校の生活が出来ているのかの監視もある。

あと死神ツイスデッド・リーパの体内に含まれる賢者の石と『ロスイルミナドス教団』

の残党らが提供した原種プラーガの遺伝子とDNAと例のプラーガに似た遺伝子構造のを持つAウィルスのサンプルと『トリガーウィルス』や他の『複数のウィルス』と

レベッカ・チェンバースが大学内で作成した

試作型ワクチンのサンプルを提供されていて。

その死神ツイスデッド・リーパには原種プラーガの遺伝子と

DNAとジル・バレンタイン由来のオリジナルの賢者の石が組み込まれている

これにより死神ツイスデッド・リーパは新種のプラーガとなっている。

しかも独立して宿主が無くても活動を続けられる。

ただ弱点として閃光弾のような強い光を浴びると

強く怯んでしまいダメージが入るようだ。

(ただあの6日前の異変で弱点を克服した可能性が高いらしい)

しかも元々鎧のような黒い外骨格は物理的な火器攻撃や火炎攻撃や氷結攻撃や

電撃攻撃や衝撃(風)攻撃の魔法や兵器攻撃のほとんどを無効化。

グレネード弾やロケットランチャーの弾さえも耐え抜く程、非常に硬いらしい。

これらは賢者の石の力により、人間の女性との交配を可能とする能力を獲得しており。

死神ツイスデッド・リーパは支配種プラーガの遺伝子とDNAを持つようだ。

また死神ツイスデッド・リーパは人間の娘から胎児サイズの卵を出産する。

そして卵から孵化した幼体達はオレンジ色の死神ツイスデッド・リーパと

なっているようだ。ギルマンが目の前のモニター画面を見ると死神ツイスデッド・リーパの幼体達は広い水槽の底で不気味に蠢いていた。

しかもゆっくりと成長しつつあった。

どれも新種で独立したプラーガのようなものだ。

他にも妖虫グリードの生態サンプルにもその血液内とDNAと遺伝子には

原生物のアメーバ『ショゴス』と『支配種プラーガの従属種』も含まれていた。

『支配種』にはどこにも使用していない。

既に新種プラーガとなった死神ツイスデッドリーパーは

水槽の中に6日前から相変わらずいる。

それから大体の作業を終えた後にギルマンは近くにあった

ニューヨークタイムズ紙が目に止まった。

彼は無造作に机から拾い上げて広げた。

広げたニューヨークタイムズ紙二は地球の反対側の日本のニュースが載せられていた。

それは大見出し記事ででかでかと書かれていた。

『日本の草津町の議会。暴論弁護士に懲戒請求!』とあった。

するとギルマンは舌打ちして忌々しい表情で顔をしかめた。

莫迦な!男!全くこりてないギョね!」と彼は怒り任せに吠えた。

 

(第65章に続く)