(第21章)追いかけっこ

こんにちは職場帰りの畑内です。
ゴジラの自作小説を載せます。

(第21章)追いかけっこ

尾崎は
「待て!!」
と大声で言うと逃げ出した子供を追いかけ始めた。
それに続いてゴードン大佐、柳田、知世と美雪が走って子供を追いかけた。
しばらく鬼ごっこが続いたが、ようやく尾崎と知世が捕まえた。
特に知世はマイペースでのんびりした性格とは裏腹に、超人的なスピードで、尾
崎なみの体力があった。美雪は驚いた顔で
「あなたミュータント?」
と尋ねた。知世は尾崎とほぼ同じスピードで走っていた事に本人も驚いていた。
「さあ?自分がまさかここまで速いとは思わなかった……なんか周りの人達から
そう言われていた様な……」
と考えながら言った。
柳田も
「やっぱりそうだったのか、君は……」
とつぶやいた。尾崎が感動して
「やっぱり!!ミュータントなんだ!」
柳田は
「実は彼女の体内からM塩基が見つかっています」
知世は
「えっ??本当??全く知らなかったよ~」
と笑いながら言った。つまり彼女もX星人と人間のハーフだったのだ。
柳田は
「一応君には教えといたはずだけど…天然だから気付かないふりをしていたでしょ??」
知世は
「あっ!!M塩基ってそういうものなんだ!!」
とようやく自分の正体を知ったらしい。尾崎も
「俺も同じミュータントさ!!」
すると知世が
「へぇ―仲間なんだ!!」
と感心した様に言った。

CCIが管理する真鶴の特殊生物研究所に忍び込んだ少年に向
かって美雪は優しく
「あなたの名前は?」
と尋ねた。すると少年は
「田口健太……12歳」
と答えた。
美雪が
「あなた?確か東京でミニラと一緒にいた……」
とつぶやくと田口少年は
「友達がいるんだ!!みんなでミニラを助けに来たんだよ!!」
どうやら何人か子供がいるらしい。美雪は
「友達はどこ?」
と優しく聞いた。
田口少年は
「知らない!!」
と答えた。美雪はかなり困った様に
「じゃ?名前は?何人連れて来たの?」
と聞いた。
すると田口少年は
「龍汰君と志歩ちゃん、萌ちゃんの3人で!!あまり人数が多
いとすぐに見つかりそうだからなるべく三人で行く事にしたんだ。」
と答えた。尾崎は
「どうやって入ったんだい?坊や?」
途端に田口少年は
「坊やって言うな!!僕は12歳だよ!!」
と言い返した。尾崎が「御免ね……どうやって入ったの?」
とあやまりながら聞くと田口少年は
「知りたかったら条件があるよ!!」
と答えた。美雪と尾崎は顔を見合わせると
「どんな?」
と聞いた。
「ミニラをここから出してくれるって約束したら教えてあげる!!」
すると知世が
「それは無理なのよ……ここはCCIの怖い局長に管理されて
いるから……」
と答えた。田口少年は腕を組んで後ろを向いた。
知世は
「うーん何と言ったらいいんだろう?」
と頭を抱えて考え込んだ。
突然、絶叫が聞こえた。
全員驚いて振り向くと、丁度ゴードン大佐がミニラのカプセル
の側で超人的な力で吹き飛ばされる光景が見えた。
さらにガラスが割れるような音が聞こえた。
美雪はあわてて知世と柳田と尾崎に向かって
「他の子共達も探して下さい!!あたしはゴードン大佐を見てくる!!」
すると尾崎も「俺も行く!!」
美雪は「いいからミュータントだから足速いでしょ!!」
と言うなり、走り去った。
尾崎は
「全く!!人使いが荒いな!!」
と怒った様に言った。
知世は
「えっ?また走るの??」
と言った。

(第22章に続く)

次も載せます♪♪