(第45章)起動

(第45章)起動
 
『R型』が起動を宣言すると広大な四角い部屋の中央に
存在する巨大な2対の角を持つ頭部に青く輝く球がブルブルと痙攣し、動き始めた。
間もなくして球体が徐々に変形して行った。
やがて巨大な2対の角を持つ頭部に付いている
オレンジ色の眼球が現れ、目覚めた。
また変形は進み、太い胴体の胸部の内臓が真っ赤に輝き、
青い透明な皮膚から透けて見え始めた。
更に左右の胸部を初め、幾つもの内臓と思われる器官から
恐らく今まで捕食して取り込んだ60人の女性の髪の毛と顔と両乳房を露出させた。
しかも取り込まれた女性は様々な大人の顔立ちだったり、ふっくらとした顔立ちで。
瞳は茶色、榛色、青色、灰色と様々であり。
アメリカ人、ロシア人、ハンガリー人、ドイツ人、スペイン人等のの様々な人種。
そして取り込まれて露出した女性の柔らかい両乳房。
イカの様に大きかったり、中位だったリ、小さかったりと様々だった。
乳首や乳輪も黒だったり、ピンク色と様々だった。
またよく見ると先程のあのスマートフォンで見た
コディ・ノアやリリー・ヴィクトリアの姿もあった。
「これは?一体?」
「コディやヴィクトリアの姿もあるぞ!」
更に起動し続けるエロースは変形を続けていた。
そしてエロースは青く巨大な胴体からバサッと音を
立てて、巨大な4対の翼足が生やした。
そしてこれをバタバタと動かし、空中を遊泳するように優雅に飛行した。
また腹部から突然変異で生成された多数の細長い触手を伸ばした。
やがて多数の細長い触手の先端の2対の角が割れた。
続けて6本の青く輝く細長い触手を伸ばし、バキバキと
4対の細長い牙を剥き出しにした。
更に突然変異により、青い透明な太い尾を13対次々と生やした。
エロースはオレンジ色の巨大な眼球で烈花とクエントを見た。
更にエロースはバキバキと巨大な2対の頭部が割れ、
6本の青く輝く触手をが飛び出し、クエントと烈花を威嚇した。
「ピイイイイイイイ!」とエロースは甲高い声で吠えた。
するとエロースの甲高い声に反応して太い胴体の
右側の胸部のリリー・ヴィクトリアと左側の胸部のコディ・ノアを含む
60人の女性達は一斉に動き出し、両頬と深い胸の谷間を紅潮させ、
荒々しく息を吐き、甲高い声で喘ぎ始めた。
そして二人がギョッとして見るとヴィクトリアは両頬と深い胸の谷間を紅潮させた。
更にリリーは両頬まで伸びた金髪を僅かに上下に揺らし、
柔らかく大きな丸い両乳房を上下に目にも止まらぬ速さで揺れ続けた。
コディも両頬と深い胸の谷間を紅潮させ、胸元まで伸びた
少しカールした長い金髪の僅かに上下に揺らして
イカの様な巨大な両乳房を上下に目にも止まらぬ速さで揺れ続けた。
もちろん取り込まれた他58人の女性も同じ状態だった。
リリーは野太い声で「んおおおおん!うおおおおん!」と喘ぎ続けていた。
コディは甲高い声で「きゃあああん!きゃあああん!」と喘ぎ続けていた。
クエントはとりあえず冷静にジェネシスをエロースの胸部に向け
60人の女性の形をした内臓器官を分析した。
それによると既に60人がエロースの細胞と融合しており、
どうやらそのまま無理矢理生かされているようだ。
それ故にそのエロースが死ねばあの細胞融合している
60人の女性は共に死ぬ事が判明した。
「彼女達は助けられないのか?」
「無理です!完全に細胞融合されていて
助け出すのは不可能ですね。残念ですが……」
更にジェネシスの分析により、60人の女性の達は濃縮させた
T-Sedusaが含まれるガスを大量に放出させる特殊な器官と
なっていた事が判明した。現に60人の女性の開いた口から
僅かに真っ赤なガスが吐き出ているのが容易に目視出来た。
「マズイですね!あのガスを人間が吸いこんだら……
皆ウィルスに感染してしまいます!」
「それじゃ!大勢の人間が!!」
「はい!なんとしても!止めましょう!」
それからエロースは「ピイイイッ!」と甲高く鳴いた。
続けて腹部から多数に生えている透明な触手を
鞭のようにしならせ、振り回して攻撃を仕掛けて来た。
すかさず烈花とクエントは同時に地面にしゃがんで
息の合ったコンビネーションで回避した。
更にエロースは透明な触手を青く輝かせた。
それからまた鞭のようにしならせ烈花とクエントの
頭上から勢いよくブン!と空を切り、振り下ろした。
烈花とクエントは素早く右側と左側に分かれた。
振り下ろされた透明な触手は烈花とクエントが先程立っていた
中央の面の分厚い岩の地面を叩き割った。
烈花は右側の地面を素早く走り、両手でハンドガンを構えた。
クエントは左側の地面を走りながら両手でマシンガンを構えた。
その時、もう一本のエロースの下腹部から伸びた
透明な触手が烈花の胸に伸びて行った。
同時に透明な細長い触手の先端の2対の角のある
頭部が割れて6本の青く輝く細長い触手が飛び出した。
その瞬間、クエントはすかさずマシンガンの銃口を向け、引き金を引いた。
連続で放たれたマシンガンの弾丸は烈花に向かって伸びてきた
エロースの青く輝く細長い触手を撃ち抜いた。
すると青く輝く細長い触手は激痛を感じたのか?
「ピイーッ!」と鳴き声を上げ、慌てて引っ込んでいった。
クエントは烈花に駆け寄った。
「ありがとう!」と烈花は礼を行った。
「まだ!早いです!まずあのエロースをどうにかしないと!」
その時さらにもう一本のエロースの下腹部から伸びた
青い透明な触手がクエントの左脚に巻きついた。
「あっ!しまっ!うおおおっ!」
クエントはたちまち青い透明な触手に持ち上げられ、空中で宙吊りになった。
更にエロースは空高く持ち上げたクエントの身体を地面に
叩きつけるべく勢いよく振り下ろした。
「ぐえっ!」とクエントは声を上げ、仰向けに地面に
激しく叩きつけられ、胸部と腹部を強打した。
その時、一瞬だけ呼吸が出来なくなった。
続けてエロースはクエントの身体を再び青く輝く細長い触手で
持ち上げると大きく左に振り回し、投げ飛ばした。
クエントは投げ飛ばされ、また地面に叩きつけられ、ゴロゴロと床を転がった。
しかしすぐにクエントは立ち上がり、両手でマシンガンを構え直した。
するとエロースは全身をブルブルと痙攣させた。
続けて胸部のリリーやコディを含む、捕食して取り込まれた
60人の女性の形をした内臓器官が動き始めた。
更に一斉に60人の女性は両頬と深い胸の谷間を紅潮させたまま
それぞれの髪の毛を僅かに上下に揺らし、更にそれぞれの
柔らかく丸い両乳房を上下に目にもとまらぬ速さでブルブルと揺らした。
またそれぞれ荒々しく吐く息と甲高い喘ぎ声と共に大きく開いた
60人の女性の口から赤いガスが多量に吐き出された。
それは一時、まるで赤い霧の様に一部の部屋に降り注いだ。
「まずい!T-sedusaが含まれたガスです!」
「ウッ!またガスか……もう御免だ!」
烈花とクエントはそれぞれハンカチのようなもので鼻と口を覆った。
しかしそれでも僅かに吸いこんでしまった為、
2人は僅かに咳込み、力が抜けそうになった。
慌てて二人は赤いガスの塊から距離を取った。
だが一定時間経つと消えるようだ。
もしかしたらまだ機能が完全に回復していないのかも知れない。
恐らく『R型』試運転のつもりなのだろう。
なら!こちらにとっても好都合だった。
しかし突如、エロースは空中から勢いよく落下し、
巨体を生かして体当たり攻撃を仕掛けた。
しかし烈花とクエントはエロース巨体が勢いよく
落下してくる直前に全速力で右側に周り回避した。
エロースは空振りした後、また空中に舞い戻った。
そして巨大な4対の翼足で空中を遊泳するように優雅に飛行し続けた。
烈花とクエントは暴れ回るエロースに苦戦していた。
 
(第46章に続く)