(第29章)謎の建造物

(第29章)謎の建造物

山岸は校長先生と担任の先生と一緒に校長室に入った。
校長先生は
「原田先生は自分のクラスの授業を続けてください」
その原田先生は
「そんな……一体何があったんですか?まさか万引きとか犯罪とか?」
校長は少し厳しい声で
「いいから黙って私の指示に従いなさい!」
言われて渋々原田先生は校長室を出て行った。
しかし原田先生はエリートとしてのプライドから、黙って引き下がれず、自分の
クラスに戻ると生徒に自習をする様に言ってから、校長室に再び向い
「やはり彼に何があったのかを生徒と一緒に聞きたい!」
と申し出たが校長はそれを許さずしばらくドアの向こうで議論し合っていた。
その間、山岸は茶色のソファーで
「一体何があったんだろう?何か悪い事をしたのかな?」
と少し不安気に考えていた。
するとドアの向こうから
「指示に従わねば君をクビにする!」
と聞こえた。
しかし担任の原田先生は自分の意見を変えようとしなかった。
2人の先生が互いに無駄に議論してから1時間が経過していた。
やがて原田先生の方が折れて、結局自分の教室に戻ろうとした時、
校長室に入って来た2人のアメリカ人に遭遇した。
その胸の名札を見た時、原田先生は驚きのあまり口を開けて、
そのままアメリカ人2人が校長室に入って行くのをただ茫然と見送った。
そして「FBIだと!そんな……これは幻覚だ!疲れてるんだ!」
と冷や汗をかきながら教室に戻っていった。
教室に帰って来た先生の真っ青な顔を見た生徒の一人が
「先生……どうしたんですか?」
いつも先生にいじめられて毛嫌いしていた生徒達も、
その真っ青な顔の先生の様子を見て、からかう様に
「大丈夫ですか?」とクスクス笑いながら聞いた。
原田先生は
「大丈夫……いや!駄目かも!」
と言うなり、その場で気絶してしまった。
この先生の様子に教室は騒然となった。
洋子が
「だれか?!保健の先生を!」
と必死に周りに訴えた。
一人の男子生徒が
「あちゃ~完全にノックダウンしているな~」
と先生の顔を叩きながら言った。

上海の田舎町でゴジラは、何度も現れる水爆の光とキノコ雲をみて激しい怒りと
憎しみに駆られ、そのキノコ雲に向かって放射熱線を吐いた。
しかし放射熱線は当たらず直前で消失し、次々と田舎町を焼き払って行った。そ
してとうとうその熱線はジュニアに直撃した。
ジュニアは吹き飛ばされビルに叩きつけられた。やがて瓦礫から立ち上がるとそ
こへラドンが突っ込んで来て目をくちばしで執拗に攻撃した。
甲殻類の怪獣の頭部から光線の鞭のようなものが現れ、ジュニアの身体をX字に切り裂いた。
ジュニアは悲鳴を上げて倒れた。
ゴジラは突っ込んで来た怪獣に突き飛ばされた。
さらに容赦なくゴジラの上をケーニッヒギドラが踏みつけた。
しかしゴジラはそのままケーニッヒの足を掴み投げつけて地面に叩きつけると、
至近距離から放射熱線を放った。するとその放射熱線はケーニッヒギドラの胸を
貫いた。そしてゴジラが立ち上がると同時にケーニッヒギドラの身体がまるで蒸
発した様に消失した。ゴジラは何かに気づいた様に吠えた。
その吠え声を聞いたジュニアは甲殻類の怪獣の首を掴み、
顔面に放射熱線を放った。
すると甲殻類の怪獣も同じ様に頭から蒸発するように消失した。
そこに再びタックルで初代ゴジラが突っ込んで来た。
しかしゴジラは冷静に頭部を捕まえると放射熱線で攻撃し、初代ゴジラも蒸発した様に消えた。
ジュニアはラドンに向かって放射熱線を放とうとしたが、ためらっていた。する
ゴジラがジュニアに向かって激しく吠えた。
ジュニアは目をつぶり、放射熱線を放った。
それはラドンの胸を貫きラドンは蒸発して消えた。
その瞬間、キノコ雲はまるで生き物の様に、大きな穴のあいた地面に吸い込まれて消えた。
ゴジラとジュニアがその穴をのぞくと突然地震が起こり、穴の周りの地面がひび
割れ、さらに巨大な穴が開いた。
不意を突かれた2体のゴジラはその穴に落下した。
田舎町から離れた救助艇内のジェレルは
「怪獣達を倒した直後……大地震が発生!ゴジラとジュニアが巨大な穴に飲み込まれました!」
アヤノが
「謎の建造物発見!」
尾崎が
「なんだって!」
とあわてて大画面を見ると、夕日に照らされて狼の様な形の建造物が堂々と立っ
ていた。

(第30章に続く)

こんにちは今日はとりあえず全ての小説を3つの分け終えました。
これからシーズン4と共に順次変更していきます!
では♪♪