(第6章)Ⅹ星人の研究を真っ向から否定する女性科学者

次のゴジラの自作小説です。

(第6章)樟運佑慮Φ罎鮨燭淡?ら否定する女性科学者

 伊達市船岡町の地下にある研究所の廊下を歩いていた。
レイが
「ねえ?シャラン!どうしても分からない事があるの!」
というと、先程ゴミ箱に捨てたM塩基の資料を取り出し、
見せた。シャランはその資料を見て
「なにかしら?」
レイは
「あの『Mウィルス』の資料のコピーに書いてあった『塩基に
近い働きもする為、通称M塩基と言う』文章だけど……そんな
『塩基』みたいな働きをするウィルスって本当に存在するのかしら?」
シャランは
「うーん分からないわね……」
と困った表情をした。
そこにレベッカが現れ、M塩基の資料をチラッと見ると
「頭のお堅いX星人の論文なんか読んで何を悩んでいるの?」
シャランは
「あのね……塩基とウィルスについてだけど……」
レベッカ
「『Mウィルスは塩基に近い働きをする』この資料の説明だけど……
これは真っ赤な嘘よ!あたしが興味を持って詳しく調べ
て見たけど、Mウィルスの正体は長年研究し続けてようやく
『宇宙レトロウィルス』の一種だと分かったの!」
と早口で説明を始めた。
レイは
「『宇宙レトロウィルスって?あの?『宇宙RNAウィルス』
つまり『スペースリボ核酸ウィルス』の事?」
レベッカは頷くと
「そのMウィルスは逆転写酵素を使って、一度、宇宙ゲノムR
NAをいったんDNAとしてコピーして、そのDNAから遺伝
子情報を読み出し、宿主のDNAに自分の遺伝子情報を組み込むの!」
と自信満々に説明を始めた。

 友紀は長野先生と洋子の話をすぐに凛と山岸に相談しようと
思ったが、今聞いた話を本当に信じてくれるか分からずどうし
たらいいのか迷っていた。自分のカメラの電源を切りながら、
迷い考えた末にとうとう決意を固め、夕食の後の自由時間に、
凛と山岸の部屋でいつものSFの話をしながらその話を聞かせた。
凛は意外にも
「長野先生が……やっぱり…本当に聞いたのね?」
と答えた。友紀は「やっぱり彼女は凄い!」
と心の底から思った。
しかし山岸は
「なんだか信じられないな?本当に聞いたの?」
友紀は
「蓮君も一緒にいたから間違いないわ!デジタルカメラで全て録画したわ!」
凛は
「蓮君も??」
と驚いた口調で言うとしばらく黙って何かを考え込んでいた。
凛は「それで?洋子ちゃんは?」
洋子は
「多分……部屋にいると思う!蓮君も一緒よ!」
山岸はまだ半信半疑だった。
その時、凛は凍り付く様な強い冷気を感じた。
凛は
「まさか洋子ちゃん??」
とつぶやくと立ち上がり外へ出た。
友紀と山岸は
「凛ちゃん!ちょっと何処に行くの?」
と言いながら一緒に部屋の外に出ると、洋子と蓮の部屋に向かって走って行った。

 レベッカの話を聞いていたシャランは
「それじゃ?M塩基はなんなの?」
レベッカ
「サンドラから聞いたでしょ?『M塩基を持つミュータントに
も普通の人間が持つ、アデニン、グアニン、シトシン、チミン
の4つの塩基しか無い』って。5つ目のM塩基は『M―RNA
ウィルス核酸』と呼ばれて、これは宿主のDNA複製機講や代
謝やエネルギーを使って20種類を超えるタンパク質と新しい
ウィルス核酸を合成して、大量生産するの!」
するとシャランは両手で頭を抱え
「ああ……頭が混乱してきたわ~」
と言った。
しかしレベッカは混乱してきたシャランに構わず説明を続けた。
「『宇宙RNA核酸』は地球の『RNA』と同じく基本の塩基
はアデニン、グアニン、シトシンがあって、チミンの代わりにウラシルがあってね!」
と言い掛けた時、レイは
「そのMウィルスが突然変異したのがG塩基……じゃなくて……
抗Mウィルスの『G-RNAウィルス』なのね!」
レベッカは笑いながら
「ええ……だから正しい名称はM塩基じゃなくて!
『Mウィルス』あるいは『M―RNAウィルス核酸
もちろんG塩基も『抗Mウィルス』か『G-RNAウィルス』と呼ぶべきね!つい
でに超小型受信機のMウィルスと生物兵器用の
暁色のMウィルスは地球に生息するバクテリオファージみたいに、『デスバガンバクテリア
に感染して変異していた『宇宙レトロウィルス』の遺伝子を元に開発されたものなのよ!
これは世紀の大発明だわ!」
と熱を込めて言った。

(第7章に続く)

今日はここまでにします。
また明日職場から帰ったらまた続きを載せます。
では♪♪