(第18章)待ち合わせと友紀の計画

(第18章)待ち合わせと友紀の計画

山岸は大慌てで
「ヤバい!!もう30分になる!!」
と言うと山岸は新聞の切れ端をポケットの奥深くにしまい、
あわてて友紀のいる待ち合わせ場所に急いだ。
この衝撃的事実は、学校にうわさが広まると担任の先生があま
りにもかわいそうなので友達の友紀にも黙って置く事にした。
友紀との約束の時間には30分も遅れてしまった。
待ち合わせ場所で待っていた友紀は
「遅いわよ!!」
と言った。
山岸は
「御免!!御免!!ちょっと担任の先生に捕まっちゃって!!」
友紀は「先生が何の用かしら?」
山岸は「さあ……分からないけど何か悩んでいるみたい」
友紀は笑いながら「何の?あたしの悪口とか?」
山岸は「いや……違うみたい……」
友紀は「あたしの事を見下していじめようとしているのよ!!
山岸君も気を付けなさい!!」
と警告するように言った。
山岸は
「うん!!気付けるよ!!それはさて置き!!話って何??」
と聞いた。友紀は
「あのね……近所の小学生の遊び場を占領しているエアガンを
持った不良退治についてだけど……」
山岸は「
でも……凛ちゃんがいないとあの連中は追い払えないな……」
と考えながら言った。
友紀は
「だから……まず凛ちゃんの行方を捜す事を考えましょう!!」
山岸は愕いた様に
「えっ??でもどうやって??」
と聞いた。
友紀は少し笑いながら
「実はね……お父さんと一緒に凛ちゃんを捜しに行く計画を建
ててるの…中国人の人に知り合いがいるから……」
山岸は
「えっ??それってかなりヤバいんじゃ……」
と心配そうに言った時、友紀が
「大丈夫よ!!」
と答えた。
しかし山岸は心配そうに
「大丈夫かな??」
と首を傾げながら腕組みしながら言った。

密輸船の3人と凛の担当医師で最近逮捕された中村と言う人
物の取り調べが始まっていた。
最初にゴードン大佐は
「あなたがPS45と言う薬品の開発者の中村さんですか?」
と質問した。その中村と言う人物は英語で
「最近、東京の街や世界中の大気中に微量のPS45が
検出されている。あの薬品は危険過ぎる!!」
と言うとしばらく沈黙していたがやがて
「薬品会社の名前が『エクスゼロス社』と『TGRAT』とか
言ったな……それ以上の事は……」
とだけ言うと席から立ち上がり、扉に向かって背を向けた時、
ゴードン大佐は大声で
「君が知らずに協力していた『エクスゼロス社』はX星人と言
う宇宙人の軍事企業だと分かっている!!」
すると中村の足が止まった。そして振り向き
「そんな……馬鹿な……」
と驚きのあまり言葉が出なかった。
さらにゴードン大佐が
「君は何も知らされずにあいつらに騙されていたんだ!!……」
中村は
「だとしたら?私にどうしろというのだ??」
と取り乱した様子で答えた。
美雪は怒って机に「バン!!」と両手を叩きつけて立ち上がっ
たが、凛の護衛は
「やめるんだ!!」
と言うと彼女を無理やり座らせた。
ゴードン大佐はしばらく黙り込み深くため息をついた。
凛の護衛が密輸船3人に向かって
「本当に何も知らないのか?」
と問い詰めた。
密輸船の船長の男が少し怒った様に大声で
「だから!!俺達は何も知らずに国連の娘さんを!!……」
と言い掛けた時、凛の護衛が
「君達は少し知り過ぎた」
すると密輸船の女が
「何でよ!!一体あたし達が何を知り過ぎたって言うの??」
と怒り出した。凛の護衛が怒鳴って
「これはなんなんだ!!」
と机に小さなノートを叩きつけた。
尾崎はそれを手に取って読もうとしたが、中国語で、とても読
み辛かった。
小さなノートには「実験体1日目~2日目まで性格に変化有り」
と書いてあった。
すると男は「あっ……」と声を上げた。と船長が男の胸倉を掴んで
「この間抜け!!余計な事を!!」
と怒鳴った。

(第19章に続く)