(第31章)僅かな休息

こんばんわ職場帰りの畑内です。
最近夜になるのが早くなりましたね!
また明日は少しあったかくなるそうですが……
もう北海道の寒い冬ですね(笑)
そんな寒さにも負けず、ゴジラの自作小説を載せます。

(第31章)僅かな休息

仮設研究所の仕事が非番になったので覇王は美雪を家まで送った。
美雪の部屋で覇王は先程の尾崎との喧嘩がどうなったのか気になり、
「いいのか?あいつ?」
と聞いた。美雪は
「いいわよ!あんな男!」
しかし覇王はベッドに座りながら
「でもさ!あいつもさ!どうやらX星人とか言う宇宙人が起こした戦争では、
お前を必死に守ろうとしていたらしいな……」
美雪は
「どうしてそれを?」
覇王は少し笑いを含みながら
「ゴードン大佐から全て聞いた。という事はお前の事が好きなのかも?」
美雪は戸惑ったように
「あれは……別に何でもないの……あの時は危機的状況だったから別に恋愛でも何でも無いの」
と言った。
覇王は
「ただお互い仕事を認め合っていいパートナーになっただけか?」
美雪は
「まあ……そう言う事かな?」
と答えた。すると覇王は
「またキスしてくれるか?」
美雪は
「もちろんよ!」
と嬉しそうに言った。
覇王は
「どうやら彼女は尾崎という世界を守ったヒーローより、何でも無いこの俺に夢
中になっている……何故だろう?一体どこから?この差が出るんだろう……」
としばらく考え込んでいたがやがて美雪と抱き合い唇に熱いキスをした。
そして美雪は肩まで伸びた長い髪のゴムをまた外そうとした。
しかし覇王は
「外さなくていい……俺はショートヘアーかポニーテールの
様な髪型の方が好きだ!」
と言ったので美雪はゴムを外すのをやめた。
美雪は
「そう……今日は遅いから」
とつぶやいて再び覇王に熱いキスをしながらベッドに倒れ込んだ。
覇王は
「気晴らしにどこか行くか?」
と美雪の隣で寝転びながら聞いた。
美雪は
「どこに?」
覇王は
「さあ?決めていない!」
美雪は起き上がり、
「今日は蝉の声がうるさくて仕事に集中できなかったわ!」
と言うと暑いので上着を脱いでTシャツになった。
覇王も起き上がり
「全くだ!こっちは落ち着いてファウストの本も読めなかったな……」
と言うと彼女の真っ白いスカートの両腰を優しく後ろから抱き抱え首筋にキスを
した。美雪は少し驚いたが、少し笑いながら覇王に向かって振り向いた。覇王は
首筋のキスを辞めず、そのまま抱き合った。

それから数時間後、美雪はシーツで胸を隠しながら、
肩まで伸びた長い髪がクシャクシャのまま起き上がって覇王を見た。
髪を結んでいたゴムはいつの間にか床に落ちていた。
彼はベッドでいびきをかいて眠りこけていた。
美雪は覇王を起こした。
覇王は寝ぼけ眼でようやく起き上った。
その後、しばらく部屋が暑くてサウナ状態のまま2人ともぼっと過ごしていたが、
頭を冷やそうと外に出た。近くで祭りがやっていたので、
二人は涼もうと屋台でイチゴとメロンのかき氷を買った。
公園のベンチに座ってかき氷を食べていると
「やあ!」
と声がした。
ニックとグレンが熱いコーヒーを持ちながら来た。
覇王は
「俺達のデート邪魔しにきたのか?」
ニックが
「それは心外だな……ただ俺達はテロ対策の一環でこの街を地元の警察と一緒に
トロールをしているのさ!」
グレンが
「ここは平和でいいな……」
すると覇王は
「どうした?顔が赤いぞ!」
美雪は
「ちょっと暑くて……」
すると覇王はいきなり
「そうか?部屋でキスをしたときは裸だったのにもっと暑かった。」
ニックは熱いコーヒーを「ブッ!」とグレンに向かって豪快に吹いた。
グレンは
「熱ち!熱ち!噴き出すなら芝生にしろよな!」
とあわててタオルを取り出し、ズボンを拭いた。
グレンは
「それで?」
覇王が2回頷いたのでさらに驚き
「マジかよ……」
と驚きのあまり口を開けた。
美雪は顔を真っ赤にして
「もう!何言ってるの!」
覇王は
「俺だって体が熱いまま全然冷める気配はないけど……」
と普通に言った。
美雪は顔を真っ赤にさせてカッカし
「ふざけないでよ!……もう!」
と大声で言った。
覇王は
「ふざけてなんていないさ!真面目だよ俺はな!」
と笑いながら言った。

(第32章に続く)