牙狼Xバイオ3・真魔界竜編

(第23章)月光

(第23章)月光 一瞬で緑色の異形の戦士アンノウンに変身したジルは 両腕を天に向かって勢い良く突き上げた。 同時にまるで野獣のような凄まじい咆哮を上げた。 「ウニャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 クエントは異形の戦士の姿を見た時、 とある…

(第22章)死亡(ジルマストダイ)

(第22章)死亡(ジルマストダイ) クエントはメルギスが潜む、暗闇に向かってマシンガンの引き金を引いた。 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ! 連続した大きな銃声と共にマシンガンの銃口から72発もの マシンガンの特殊弾が放たれ…

(第21章)暗闇

(第21章)暗闇 BSAA北米支部内のリネン室。 リネン室には壁に大量の血液と脳漿が円形に付着し、 僅かに一筋、床に垂れていた。 その大量の血と脳漿を撃ち抜かれたホルム医師が両手両足を 赤いロープで椅子に拘束された状態のまま遺体となって発見され…

(第20章)墓石

(第20章)墓石 「そうだよ。あのバイオテロの事件の犯人は彼らだよ。 でも彼らもまたFBCのある男に利用されてウィルス兵器の変異データと ワクチンを創る為に必要な臨床データを手に入れた後に用済みになり、 処分された不正なウィルス兵器及びBOW…

(第19章)殺意

(第19章)殺意 BSAA北米支部内の自分のオフィスの机にある パソコンを立ち上げる為、起動スイッチを押した。 続けてジルは立ち上げたパソコンの画面に表示されている メールボックスをマウスでクリックした。 すると一件のメールが届いていた。 件名…

(第18章)接触

(第18章)接触(バイオハザード7のネタバレ注意!!) 例の隔離死体安置所内でT-エリクサーの感染者として 変異し、植物人間と化したトムを再び死体に戻した後、 鋼牙はしばらく両手で銃を構えたまま茫然とした表情をしていた。 彼は口を固く結び、終…

(第17章)遺体

(第17章)遺体 ジルと鋼牙はトムの遺体の衣服からトムの日記とは 別のノートを見つけていた為、それを読んでいた。 別のノートには以下の文章が書かれていた。 「例の御月製薬に潜入しているある産業スパイの報告によると ハンターEY(ガンマエリクサー…

(第16章)予防

(第16章)予防 鋼牙は突然、現れた植物型のM-BOW(魔獣生物兵器) プラントE44に襲われている烈花に正気を保つよう呼びかけた。 「しっかりしろ!烈花!」 しかし烈花は徐々に暑さに耐えられず全身からじわりと汗を流した。 同時にやがて茶色の細…

(第15章)日記

(第15章)日記 少女を誘拐した犯人と思われる男に自宅に行く前に T-エリクサーワクチンの接種を終えた 烈花、ジル、鋼牙、クエントは直ぐに現場に駆け付けた。 既に彼の自宅付近は立ち入り禁止区域に指定されており、 多数のBSAA隊員が法術が込めら…

(第14章)誘拐

(第14章)誘拐 BSAA北米支部内のジルのオフィス。 「それで御月製薬の人体実験の疑いのある御月製薬の関係者と 思わしき人物が麻酔銃で眠らせた後にトラックに乗せて連れ去るのを ニューヨークの裏路地で眠っていた ホームレスが目撃した事が分かった…

(第13章)繁殖

(第13章)繁殖 御月製薬北米支部の地下極秘研究所『ハイブ』のある実験室。 そこは大きな実験所で中央には十字架の形をした大きなベッドがあった。 大きなベッドには両手首と両足の太腿を分厚い革のベルトで 固定されたギリシャ系のアメリカ人の若い女性…

(第12章)混沌(カオス)

(魔女王ルシファーのデザインを故人、 原型師デザイナーの韮澤靖氏に捧ぐ) (第12章)混沌(カオス) BSAA北米支部のジルのオフィス。 幼稚園での自分の娘のトリニティと 迷惑な大人が始めた喧嘩事件をようやく解決させ、 BSAA北米支部の自分の…

(第11章)疾走

(第11章)疾走 次の日の翌日。 アリス・トリニティ・バレンタインが通う 幼稚園のグラウンドに何台かの救急車が停まった。 しかも5台もあった。 やがて何人かのレスキュー隊員が 5人の気絶した男達をタンカーに乗せていた。 もちろんそこに連絡を受けて…

(第10章)会談・闇(後編)

(第10章)会談・闇(後編) BSAA北米支部の会議室。 午後8時、魔獣ホラーと人間の会談。 烈花法師の質問にジョンは冷静に質問に答えた。 それからジルはやはり動揺を隠せない表情で口を開いた。 「あたしの身体を利用してメシア一族と言う 魔獣ホラ…

(第9章)会談・闇(前編)

(第9章)会談・闇(前編) BSAA北米支部の会議室。 午後8時、魔獣ホラーと人間の会談が行われようとしていた。 元老院代表にアナコンダの暗号名で呼ばれている BSAAのエージェントにして魔戒法師の烈花と魔戒騎士の最高位、 牙狼の称号を持つ男・…

(第8章)諜報

(第8章)諜報 御月製薬北米支部にある社長室。 御月製薬の社長の御月カオリは目の前の机に置いてある電話に出ていた。 その間、彼女はトントンと指を何度も叩き付けていた。 「それで?ゾルバリオスは?」 御月カオリ社長の質問に御月製薬の社員と 思われ…

(第7章)呪縛

(第7章)呪縛 BSAA北米支部。 ようやくBSAAのSOA(Special operations)のエージェントに復帰した ジル・バレンタインは自分のオフィスの机に積み上げられた 幾つかの資料と報告書をまとめていた。 どうやら直ちにエージェントとして捜査と 諜…

(第6章)報復(リトビューション)

(第6章)報復(リトビューション) ベルゼビュートは重々しく口を開いた。 「僕はかつてカナン地方を中心に各所で崇められていた 嵐と慈雨の神『バアル・ゼブル』だった! しかし唯一絶対神『YHVA』を信仰する人々の手によって 『崇高なバアル』から『…

(第5章)魔犬(ケルベロス)

(第5章)魔犬(ケルベロス) マンハッタンにある秘密組織『ファミリー』の本部に当たる大きな屋敷。 既に庭の片隅にある時計台は午後7時を回っていた。 そして空は既に太陽が沈み、無数の星が瞬く暗黒の夜となっていた。 美女とのセックスを満喫したジョ…

(第4章)冒険(アイズ・ワイズ・シャット)

(第4章)冒険(アイズ・ワイズ・シャット) マンハッタンにある秘密組織『ファミリー』 の本部のある大きなお屋敷の門をくぐり抜け、一人、 ジョン・C・シモンズは近くの街へ散歩しに行った。 実際はもう薄暗くなり、夜に近付いて行った。 実は魔王ホラー…

(第3章)取引

(第3章)取引 BSAA北米支部。 マツダ・ホーキンス代表の言葉にジル、クエント、 烈花法師、鋼牙は無言で考え込んでいた。 しかし幾ら考えても誰一人答えを出した者はいなかった。 暫くしてマツダ代表は再び口を開いた。 「その事についてはいずれ各々…

(第2章)原罪

(第2章)原罪 向こう側(バイオ)の世界。 BSAA北米支部のオペレーションルーム。 大勢のBSAA隊員や職員達が集まり、ようやく復帰した ジル・バレンタインの到着を入口で今か今かと待っていた。 間もなくしてドアが開き、ジルが入って来た。 その…

(第1章)会談・光

(第1章)会談・光 此処は魔界にある魔戒騎士と魔戒法師の上位機関『元老院』。 城の様な建物の地下にある会議室では白い服を着た最高神官グレスと その他多くの上級神官、そして優秀な魔戒騎士と魔戒法師。 しかも全て元老院直属の者達である。 更に今回は…

(序章)恋酒

(序章)恋酒 ニューヨーク市内にあるカクテルバー。 「ちょっと飲み過ぎじゃないかい?ジルさん!」 「いや!大丈夫よ!」 彼女の名前はジル・バレンタイン。 彼女はようやくBSAAの隊員の エージェントとしての復帰を3日後に控えていた。 彼女は今日の…